今後需要が高まる鍼灸師。書評「鍼灸師・マッサージ師になるには」

僕が初めて鍼治療を体験したのは、7年前のこと。右足首が急にしびれ、歩けなくなってしまったのです。どうにか治したいので、当時住んでいた家の近くにあった、鍼治療をやっている治療院を尋ねました。症状を伝えたところ、右足首に何箇所か鍼をうって頂き、電気を流してもらうことに。すると、治療が終わった後、不思議なくらい右足首のしびれが消えたのです。そんな体験を今でもよく覚えています。

自分自身30代を過ぎて、健康を維持しながら長く太くよい仕事をしていくには、どうしたらよいのか。自分自身の身体のことを深く考える機会が増えてから、身体のケアを職業にする人に、興味を持つようになりました。そこで頭に浮かんだのが、鍼灸師です。

鍼や自分の腕で、人の健康を回復させる仕事ってやりがいがありそう。じゃあ、「鍼灸師やマッサージ師になるにはどうしたらよいのか」。そんな、軽い興味から手にとったのが、本書「鍼灸師・マッサージ師になるには 」です。

資格取得に必要な費用が高額

本書には、鍼灸師・マッサージ師として活躍する人の声と、資格と取るための条件や資格を取った後に心がけるべきポイントについて書かれています。非常にコンパクトに要点がまとまっていて、読みやすい。鍼灸師・マッサージ師を目指す人や、興味がある人は読んでみて損はないと思います。

読み終えて、鍼灸師の資格を取るまでの費用は、高額だと感じました。鍼灸師やマッサージ師として活動するには、国家資格を取らなければなりません。国家資格を取るには、専門学校を卒業しなければならないのですが、専門学校にかかる費用は、3年間で400万円〜500万円。そこそこの車が1台買えてしまいます。夜間学校もあるようですが、仕事をしながら、家族を養いつつ、簡単に習得出来る資格ではないということを、読み終えて強く感じました。

3年間高額な学費をかけて資格を取得しても、それで安定した生活が補償されるのではなく、そこがスタートです。技術を磨きながら、顧客の信頼を勝ち取っていかなければなりません。どんな仕事でも同じですが、そういった仕事をする上で、当たり前に心がけなければならない点が、きちんと書かれているのは、本書の良い所だと思います。

今後需要が高まる鍼灸師

今後、鍼灸師という職業は、需要が高まっていくと思います。

大雑把に言えば、西洋医学は、痛いところや悪いところがあれば、「その部分を取ってしまおう」という考えで治療します。ところが、人間の身体は複雑です。悪い部分だけを取り除こうとして、薬を飲んだり、手術をしても、何らかの影響は、身体に残ります。また、薬を飲むことによる副作用も指摘されていて、人間が本来持っている治癒力を下げてしまうとも言われています。

そこで、注目されているのが、東洋医学です。東洋医学は、悪い部分を治すために、「原因となっている、身体の歪みを改善する」治療法です。副作用もなく、薬では治らない症状にも効果があるため、海外でも注目を集めているそうです。海外では、医療保険が高額なため、代替医療としても注目されているそうです。ホメオパシーや、アーユルヴェーダが注目されるのと同じなのかもしれません。

現在、寿司職人なら海外で仕事をするには困らないと聞いたことがありますが、今後鍼灸師なら海外で仕事をするには困らない。そんな時代が来るのかもしれません。

本書を読んで、鍼灸について、もっと詳しく知りたいと思うようになりました。そして、現在の自分自身の仕事に対する取り組み方も、改めて考えなおすよいきっかけになりました。読んで良かったです。

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