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青山学院大学が箱根駅伝で勝てる秘密は、チーム作りにある

   

青山学院大学

第92回箱根駅伝で、1区からトップを譲らず、完全優勝を成し遂げた青山学院大学。10区間中6区間で区間賞。残り3区間も区間2位が2つ、区間3位が1つと、圧倒的な強さで優勝しました。

そんな、青山学院大学の強さを紹介する記事が、スポーツナビのアプリ限定で紹介されています。それは、青山学院大学の陸上部OBが強さと、監督を務める原監督のマネジメントについて語っているコンテンツです。アプリ限定なのはもったいないくらいなので、掲載内容を一部紹介したいと思います。

当たり前のことを当たり前にやれ

原監督は、「当たり前のことを当たり前にやれ」と語る監督なのだそうです。原監督のマネジメントというと、「目標管理シート」を導入し、1年間の目標はもちろん、1カ月ごとの目標、それから週の目標などをA4用紙に書き込み、6人ほどのグループミーティングで進捗状況などをチェックしていることが、知られています。ただ、目標管理シートを導入するだけで上手くいくわけではありません。口酸っぱく同じことを繰り返し伝え、選手が言われなくても実行する状態まで引き上げようとしているのだというのです。

青山学院大学のOBは、原監督が箱根の下位チームの監督をして、次の年にいきなり3位になるとかは、無理だと語っています。その理由としては、青山学院大学は毎年先輩が積み重ねてきたことによって、「当たり前のレベル」が非常に高いのだそうです。

この「当たり前のレベル」について、青山学院大学のOBたちは三段階のレベルで表現しています。レベル1は、時間を守る、脱衣所に私物を忘れない、自転車の並び方が悪い、靴が揃っていないといった、人としてのしつけの部分です。チームが強くなるまでは、原監督はレベル1の事について、よく怒っていたのだそうです。

レベル2になると練習の意味も考えたうえで何でその練習をやるのか、大会に向けて自分がどういうふうに練習をして状態を上げていくのか、ということを何回も何回も繰り返し選手に問いかけます。ジョギングなど、負荷の軽い練習を疎かにしていると、原監督からのゲキが飛んだりしたそうです。

そして、レベル3になると、今は言わなくても選手たち、マネージャーが中心になって、自分たちで考えてレベル2までの事は実行できるようになります。そうなったら監督はどうするかというと、有力選手のリクルーティングや、練習環境の整備、サプライヤー(青山学院大学はアディダスと契約)からのサポート、そしてフィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんを招き、体幹トレーニングを導入し身体の使い方を見直すなど、選手のレベルを上げるための環境作り、サポート体制の強化に取り組むようになったのでそうです。

スポーツのマネジメントはビジネスに通用しづらい

このコンテンツで面白かったのは、「スポーツのマネジメントはビジネスに通用しづらい」とOBたちが異口同音に語っていたことです。なぜかというと、ビジネスの世界では皆が同じ方向を見ているとは限らないけど、スポーツの世界では「勝利」という目に見える目標が設定しやすいため、マネジメントしやすいのだというのです。

主務をやっていた人も、主務だから気遣いや連絡はなれているけど、プレーヤーとしてがむしゃらに努力しなければならないこともあり、今のところ主務でやっていたことが活かされているわけではない、とおっしゃっていました。逆に言うと、ビジネスの世界での常識は、スポーツの世界ではまだまだ常識として定着していないことがあるのかもしれません。原監督がビジネスで学んだ「目標管理シート」を導入してチームを変えたように、ビジネスのスキルがスポーツを変える可能性は十分あるのだと思います。

原監督が体現する「指導者」としての理想的な姿

青山学院大学のOBは、原監督の事を「指導者」だと語っています。コーチの語源は、「目的地へと運ぶ馬車」からきていると言われています。そう考えると、原監督の姿こそ、「コーチ」そのもののような気がします。目的地への方向付けを原監督が行い、選手が一生懸命実行する。そして、OBも含めた積み重ねが、チームとしての強さにつながる。こうしたサイクルを繰り返していることが、青山学院大学の強さの源なのだと、再認識しました。

青山学院大学のチーム作りを探ると、チームを強化するには時間がかかるのだということを、改めて実感しました。3歩進んで2歩下がるような、地道な歩みを繰り返すことが、強くなる唯一の道なのだと考えると、しばらく青山学院大学が箱根駅伝で強い時代は続きそうです。

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