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書評「海外で建築を仕事にする」

   

海外で働く。言葉や文化の違いに苦しみながら、自分の持てる力を活かして、海外で活躍する日本人もいます。海外で日本人の仕事が高く評価されている職業が、建築家です。安藤忠雄、隈研吾、伊東豊雄、妹島和世、西沢立衛といった日本の建築家の仕事は海外で高い評価を受けています。

こうした著名な建築家以外にも、海外で活躍する日本人はたくさんいます。有名無名を問わず海外で活躍する、若手日本人の建築家がどのように言葉や文化の違いに苦しみつつ、どのように仕事をしているのか。本書「海外で建築を仕事にする」は、世界で活躍する16人の建築家の生の声を集めた1冊です。

建築家とはK-1ファイターのような存在である。

「にほんの建築家」という本の中で、伊東豊雄さんは建築家という職業について、以下のように語っています。

かつて優れたアーキテクト(建築家)と言えば、タバコをくゆらせ、深く内面を見つめながら、静かにスケッチを描く芸術家であった。しかし、今アーキテクトとはそんなスタティックな存在ではない。アーキテクトとは、チャンスがあれば世界の果てまでも出かけてコンペを競うK-1ファイターのような存在である。

建築家という仕事は、海外であろうとも日本であろうとも変わりません。自らのアイディアを武器に、時に戦い、時に説き伏せ、時に調整しながら、1つの建物を築き上げる仕事です。海外の事務所で設計の仕事をしているというと、人が憧れる羨ましい仕事かもしれませんが、給料も安く、決して楽な仕事ではありません。しかし、あえて困難な環境に立ち向かい、チャレンジし続ける姿勢は、読んでいる人を奮い立たせてくれます。

海外の建築家は残業しないし土日も休む

なお、僕が本書を読んでいて意外だったのは、海外の建築事務所に務めている人は、ほとんど残業や土日出勤をせずに仕事をしているという事です。クリエイティブな仕事には、残業が不可欠。ギリギリまで時間をかけて、仕事をする。そんな考え方を持って仕事をしている人の方が少数で、限られた時間で集中して仕事をし、休日はしっかり休み、映画や美術館に行ったり、友人との会話を楽しむ。こうした、仕事以外の時間を楽しむことが、よい仕事につながるのだということを、海外の人は理解しています。本書を読んでいて仕事の仕方についても考えさせられます。

本書を読みながら、もっと自分自身の技術を高める努力を惜しまず、最善を尽くしているか、考えさせられました。すごく学びも多く、刺激を受けた1冊です。

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