エースストライカーの活躍とチームを支える守備の安定。2014年J1第25節 大宮アルディージャ対川崎フロンターレ レビュー

2015/01/24

2014年J1第25節、川崎フロンターレ対大宮アルディージャは3-1で川崎フロンターレが勝利しました。大久保が2試合の出場停止明けで、ハットトリックの活躍。エースとはどういう存在か、FWに必要なものは何かを、プレーでみせつけてくれた試合でした。

モノが違うと感じた3得点

1点目は、中村からのスルーパスを正確に止め、GKとの1対1を冷静に決めました。

この試合、大宮アルディージャは高い位置からボールを奪う守備を仕掛けてきました。ただし、チームとして連動して動けていないため、相手にプレッシャーがきちんとかかっていませんでした。しかしながら、DFラインの位置が高く、DFとGKとの間には大きなスペースが出来ていました。プレッシャーがかかっていないのにDFラインとGKの間にスペースがあれば、タイミングよく抜け出せば、簡単にGKと1対1のチャンスを作ることが出来ます。中村と大久保は、大宮アルディージャのミスを見逃しませんでした。

2点目は、田中のグラウンダーのクロスを、ファーサイドで決めました。

簡単に見えるゴールですが、大久保は一度ニアサイドに動くフリをして、相手のマークを外してから、ファーサイドに動いています。この動きは大久保の得意パターンで、この動きをした時に、グラウンダーで速いクロスを入れることを味方の選手によく要求しています。練習通りのゴールだったと思います。

3点目は、凄いとしかいいようがありません。Jリーグではめったに見られないゴールだったと思います。観に行った人は、幸せ者です。

中村からのDFラインの背後へのパスを受けて、競り合っていた金沢を振り切り、GKの上を右足アウトサイドキックで打ちぬく。文字にするのは簡単ですが、トップスピードで、相手と競り合いながら、ここしかないというポイントにシュートするのは、簡単なことではありません。モノが違う。そう思わせてくれたゴールでした。

安定してきた守備

最後に、安定してきた守備について書いておきたいと思います。

第23節の徳島戦から、谷口をボランチにし、センターバックに井川とジェシ(FC東京戦は實藤)が起用されるようになりました。この3人が起用された3試合での失点は1。昨年終盤のような、守備の安定感が戻ってきました。

谷口をボランチにしたことで、中央のエリアでボールを奪えるようになりました。ジェシと井川はサイドからのクロスに競り勝ち、シュートを打たれる場面ではきっちりとブロックし、失点を防いでくれています。特に、ジェシはシュートを打たれる場面で、シュートコースに身体を入れるのが本当に上手い。安心して見ていられます。

3-4-3で戦っていた時は、攻撃力が高まった分、守備の時は数的不利になる場面が多く、失点が増えてしまいました。DFを4人に戻し、センターバックをジェシと井川に戻してから、相手を圧倒するような攻撃は減りましたが、守備が安定しているため、落ち着いて試合を運べるようになってきたと思います。ここ2試合のパウリーニョのパフォーマンスも、守備の安定に一役買っています。大島が戻ってきても、スタメンには戻れないかもしれません。

この試合の戦い方が、残り10試合の戦い方のベースになるのだと思います。安定した守備をベースにエースストライカーが得点を重ねる。こういう戦い方が出来るチームは強いです。

浦和レッズはなかなか負けてくれませんが、この試合でみせてくれたプレーを続けていれば、勝利を積み重ねていくことは出来ると思います。勝利を積み重ねることで、浦和レッズにプレッシャーをかけ、ミスを誘い、勝ち点差が縮まっていくことを願っています。

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