2017年J1第1節 大宮アルディージャ対川崎フロンターレ プレビュー「鬼木監督のチーム作りと小林悠に求められること」

2017年Jリーグ第1節、川崎フロンターレの対戦相手は大宮アルディージャです。いよいよ、2017年シーズンのJリーグが開幕します。

鬼木監督のチーム作り

川崎フロンターレは、2017年から風間監督から鬼木監督に代わりました。鬼木監督は風間監督の時にヘッドコーチを務めていた経験があるので、風間監督の考えをよく理解していると思います。そして、ヘッドコーチを務めてきて、「自分だったらこうするのに」という思いも少なからずもっていたはずです。僕は鬼木監督が持っていた「自分だったらこうするのに」が何かを、プレシーズン中の発言や記事を読みながら推測しました。

プレシーズン期間中の鬼木監督の取組で印象に残った点が3点あります。

1点目は、「ボールを使わないメニューの時間が増えている」事です。川崎コンディショニングコーチの退任に伴い、横浜F・マリノスで長年フィジカルコーチを務めていた篠田フィジカルコーチが就任しました。横浜F・マリノスは怪我人が少ないチームでしたが、怪我人が少なかったのは篠田フィジカルコーチの手腕であるところが大きいと聞いたことがあります。篠田フィジカルコーチの就任に伴い、プレシーズンではボールを使わないメニューにも時間が多く割かれていました。風間監督は、ボールを使ったメニューの中でコンタクトや心肺機能の向上をはかる事が多く、ボールを使わないメニューはあまり多くありませんでした。

2点目は、「ボールを奪う」というアクションを改善させようというメニューが多かった事です。ボールをいかに奪うか、失点をいかに防ぐか。得点を奪うことより、ボールを奪うことに焦点をあててトレーニングをしているという印象を受けました。

3点目は、「一番遠くを見て攻撃する」事を意識したメニューが組まれていた事です。川崎フロンターレと対戦するチームは、川崎フロンターレのDFがボールを保持した時、積極的にボールを奪いにきます。また、ボールを奪いにこないチームは、選手間の距離を狭め、中央エリアのスペースを狭くして、川崎フロンターレのパス交換を防ごうとしてきます。相手チームの対策に対して、鬼木監督はより素早く縦方向にパスを入れる事と、時に相手DFラインの背後を狙ってパスをすることで、相手の狙いを外して攻撃出来ないかと考えている印象を受けました。

この3点については、僕も川崎フロンターレというチームに足りなかった事だと思います。鬼木監督のやり方は風間監督ほど極端ではありませんが、きちんとやるべき事をやっていると思います。

ただ、鬼木監督のチーム作りを進める上で大きな障害があります。それは、ACLに出場する事による過密日程です。川崎フロンターレは、3月末までに8試合を消化します。単純に計算すると、1週間に2試合ずつ消化していくのですが、この間には中国や香港での試合も含まれています。チームのコンディショニングを整えるのが精一杯で、修正点がみつかっても、改善する時間はとれません。試合をしながら改善していくしかないのです。

鬼木監督は、当然過密日程をどう乗り切るかは想定してチーム作りを進めています。僕が挙げた「ボールを使わないメニューの時間が増えている」「ボールを奪う」「一番遠くを見て攻撃する」という3点は、いずれも過密日程を見据えて、チームの改善点と照らし合わせて導き出され、実行されています。

ただ、4月くらいまでは、試行錯誤が続くはずですし、スタメンで出る選手、フォーメーションも試合ごとに変わると思います。毎試合簡単に勝てる試合はありませんが、2017年は例年以上に勝つのに苦労するはずです。サポーターには我慢が求められますが、見守って欲しいと思います。

小林悠には思いっきりプレッシャーをかけます

開幕戦で注目しているのは、小林悠です。2016年はベストイレブンに選ばれ、2017年はキャプテンに就任。名実ともに川崎フロンターレの顔となりました。2017年の小林悠に求められるのは、「チームの勝敗を背負う」事です。今まで、大久保や中村が背負ってきた重荷を、今年は小林が背負うことが求められています。

今まで、小林が背負ってなかったわけではありませんが、大久保や中村に比べて負荷は少なかったと思います。しかし、2017年の小林に求められるのは、2016年の小林と同じではありません。怪我せず活躍するのは当たり前。15得点は当たり前。当たり前の活躍をした上で、チームを勝たせるためのゴールを挙げること、そして負けた時にチームの矢面に立ち、歯を食いしばって前を向く姿を周りの選手やサポーターに見せる事です。

「キャプテンに就任したのだから、責任を背負わせないで気楽にやらせたい」という考えもあると思います。しかし、僕は小林に思いっきりプレッシャーをかけたいと思います。ストライカーは勝ったら俺のおかげ。負けたら俺のせい。そのくらいじゃなきゃやってられないポジションです。

そして、鬼木監督は小林をキャプテンに選び、小林が一番得点を取れるにはどうしたらよいかを考えて、小林のために、チームを作っていると感じます。自分がプレーしやすい環境が整いつつある反面、プレッシャーがかかり、試合数が増え、心身ともに負荷がかかるシーズンを、小林がどう戦おうとしているのか。開幕戦のプレーから少なからず伺えると思い、注目しています。

2017年のレビュー・プレビュー記事の運営方針

最後に、2017年の川崎フロンターレのプレビュー・レビュー記事の運営方針をお伝えしておきたいと思います。

川崎フロンターレのプレビュー・レビュー記事ですが、プレビュー記事は従来通りブログで公開します。レビュー記事については、noteで有料で公開とさせて頂きます。このやり方が良いかどうか含めて、試行錯誤していきたいと思います。無料で従来通り公開していくという考えもあったのですが、僕自身同じ事をやりたくなかったので、思い切って有料化にチャレンジすることにしました。川崎フロンターレだけでなく、このブログの試行錯誤にもお付き合い頂ければ幸いです。

また、2017年は川崎フロンターレだけでなく、名古屋グランパスのプレビュー・レビュー記事も書いてみたいと思います。2チームのプレビュー・レビューを書くのは簡単ではありませんが、自分自身勉強したい事があり、この2チームの記事を書くことを決めました。名古屋グランパスについても、プレビュー記事はブログで、レビュー記事はnoteで有料で公開とさせて頂きます。正直言うと、この2チームに加えて、ロティーナ監督が就任した東京ヴェルディ、好きなサッカーをする松本山雅FCなど、注目しているチームが他にもあります。レビューのみになるかもしれませんが、試合を観たら、ブログにまとめていきたいと思います。

そして、2017年はレビュー記事のみとなりますが、JFLに昇格したFC今治の試合を可能な限りレビューしていきたいと思います。早速、3月5日に流経大ドラゴンズ竜ヶ崎との開幕戦があります。関東圏の試合なので、どうにか都合つけていきたいと思います。吉武監督がピッチ上で表現しようとしているサッカーは、Jリーグのどのチームと比較しても見劣りしないくらい魅力的です。サッカー以外の取組でも注目される事が多いFC今治ですが、2017年はFC今治のサッカーに注目しています。

いよいよ、2017年シーズンが開幕します。今年も、スリルとサスペンスを楽しみながら一喜一憂するシーズンが始まります。楽しみです。

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