nishi19 breaking news

スポーツでもっと楽しい未来を作る

男子バスケットボール日本代表国際強化試合2017 日本代表対イラン代表第2戦 レビュー

   

男子バスケットボール日本代表の国際強化試合、日本代表対イラン代表第2戦は、68-73でイラン代表が勝ちました。

プレーの強度を上げてきたイラン代表

第1戦は、日本が効果的にピックアンドロールを使って攻撃を仕掛け、フリーな選手を作り出し、確実に3Pシュートを決め、イランに勝利しました。第2戦に向けて、昨日書いたレビューでは、イランがディフェンスの強度を高めてきた時、どう対応するかをポイントに挙げました。

予想通り、イランはディフェンスの強度を高めてきました。特にきちんと対策してきたと感じたのは、富樫がボールを持っている時のプレーです。富樫がボールを持ってピックアンドロールを仕掛けてきたら、富樫に対して強く当たったり、スクリーンを仕掛けようとする選手に強く当たり、スクリーンを思い通りにかけさせさせません。スクリーンをかけさせても、イランの選手が多い方に誘導させられ、なかなかフリーでボールを持てる局面を作らせてもらえませんでした。

日本の選手は動きながらマークを外してのシュートや、相手に距離を縮められた状態でのシュート、そして身体をぶつけられた状態でシュートを打つと、シュートが入りません。イランはその事を分かっていて、きちんと最後までシューターとの距離を詰め、コンタクトし、日本の選手がフリーになるとしても、動かして、シュートの成功率が下がるコーナーに追い込んで、シュートを打たせるように仕掛けてきました。

また、イランは攻撃も工夫してきました。第1戦で効果的だったピックアンドロールを多用し、富樫が守備の時の身長差、竹内公輔や太田がスクリーンで外したガードの選手に対して距離を詰めるのが遅いといった欠点を見抜き、ピックアンドロールを使ってスクリーンをかけ、ボールを持っているガードの選手のマークを外し、フリーになった瞬間にシュートを決める。この攻撃に日本代表は苦しめられました。

日本代表の試合中の対策と課題

日本代表はイラン代表の守備に対して、ポイントガードとセンターの関係で作り出すスクリーンプレーだけではなく、パワーフォワードの選手もスクリーン役に活用することで、フリーの選手を作り出そうとします。第1戦はプレー機会がなかった永吉を入れて、富樫、田中、比江島、馬場といった選手がボールを受ける前にスクリーンをかけて、フリーでボールを受けられるようにしました。また、永吉はスクリーンを1度かけた後、動き直して再度スクリーンをかけてくれるので、必然的に他の選手の動きも増え、スムーズにボールが回るようになりました。

また、守備でも第3Qからはマークを変えました。ボールを持っているポイントガードの選手には、守備が上手くて、コンタクトが強い田中をマークにつけ、簡単にピックアンドロールさせないようにしました。富樫の守備の負担を軽減させようという考えもあったと思います。

ただ、イラン代表の3P成功率は43.8%、2Pがなんと63.2%ということで、シュートした選手に対して、相手のミスを誘うようなディフェンスが出来ていたかというと疑問が残ります。もっと相手がボールを受ける前にコンタクトする、足を使わせる、といったプレーを個人個人が徹底する必要があります。また、日本代表はサッカーでいう「ワンサイドカット」とよばれる、敵をサイドに追い込む守備をしようとしていましたが、せっかくサイドに追い込んだ後に、スクリーンをかけられて中央に入られたり、マークの受け渡しが遅れ、ボール保持者との距離を空けてしまい、結局中央にボールを戻されるという場面がありました。チームとしての守備も、改善すべき点があると感じました。

明確になった選考基準

イラン代表との2戦を観ていると、誰が重宝されているのか、どんな基準でメンバーを選考しているのか、少しづつ分かってきました。ヘッドコーチの考えに基いて、今の日本代表のベストの5人を選ぶとしたら、富樫、田中、馬場、アイラ・ブラウン、竹内公輔の5人だと思います。この5人に共通するのは、攻撃では「リングに向ってボールを運べる」事、守備では「ボールを持っている相手に奪いにいける」事だと思います。個人個人のプレーを振り返ると、この2試合を通じてプレータイムが増えた選手、減った選手を比較すると、プレータイムが増えたのは、田中と馬場。減ったのは、小野と比江島。この変化に、ヘッドコーチが選手に求めている事が現れています。

攻撃時の動きで比較すると、比江島はボールを持った時はよい選手ですが、田中や馬場に比べるとチームとして求められる動きが上手く出来ていないように思えます。特に、ピックアンドロールを活用した攻撃では、ボールを受ける前にマークを外す動きが少ないように見えました。

竹内譲次はアイラ・ブラウンの控えとして考えられているようです。竹内公輔の方が、太田と比較するとスクリーンをかける動きが上手いこと、スクリーンをかけた後にゴールに向かう動きが早いので、竹内公輔がスターターで起用されているようです。アイラ・ブラウンはスクリーンをかける動きより、ペイント近くでボールを受けたり、リバウンドを奪う動きが求められているように思えました。小野は197cmと身長がありますが、Bリーグのようにミスマッチを活かして攻撃出来るわけではないので、攻撃面での優位性が出なかった印象です。その点、馬場のスピードを活かしたプレーのほうが、今回は評価されて、プレータイムが増えているという印象を受けました。

プレータイムをみていると、ゲームをコントロール出来る富樫と、富樫の動きにあわせてスクリーンがかけられる竹内公輔のセットと、コンタクトに強くて速攻で走れるアイラ・ブラウン。この3人をチームの中心として考えている気がします。

今回の2試合を観て、日本代表の選手として求められている事はある程度明確になった気がします。ピックアンドロールのオフェンスを理解した動きが出来る選手、リングに向ってアタックが出来る選手、守備ではコンタクトを恐れず、コンタクトされてもプレーを継続し無駄なファウルをしない選手。これらの求められている事が出来た上で、自分の強みをプレーで表現出来る選手。基準が高いような気がしますが、日本代表選手にはこのくらい求めても良いと思います。

僕自身、この2試合をきちんとチェックしたことで、Bリーグをこれから観る楽しみが増えました。そして、観るべき基準も定まりました。次の日本代表の試合は5月までありませんが、引き続きBリーグも注目していきたいと思います。楽しみです。

おすすめ

 - , ,