nishi19 breaking news

スポーツでもっと楽しい未来を作る

FCバイエルン・ミュンヘンがGoal.comとの提携で目指すネイティブアドの出稿とその先のメディア化

   

FCバイエルンミュンヘン

海外のスポーツテクノロジー情報を提供する「SportsTechie」というWebサイトで、面白い記事が掲載されていたので、私見たっぷりに論じてみたいと思います。

FCバイエルン・ミュンヘンとGoal.comとの提携

FC Bayern Strikes Partnership With Goal.com To Increase Global Fan Engagement

FCバイエルン・ミュンヘンはフットボールメディア「Goal.com」とアメリカおよびアジア市場でのブランド認知を高めるための、パートナー契約を締結しました。SportsTechieの記事によると、Goal.comはFCバイエルン・ミュンヘンのチーム内の情報を独占的に入手する代わりに、ブンデスリーガに関する記事において、FCバイエルンに編集する権利を与えるのだそうです。

これはどういう事かというと、Goal.comはFCバイエルン・ミュンヘンに関する内部情報をもとに、他のメディアとは違う記事が書けるというメリットがあります。そして、その記事にはFCバイエルン・ミュンヘンからの資金提供が受けて、FCバイエルン・ミュンヘンの広告を目的とした記事を掲載する可能性も考えられます。

単なるメディアコントロールだけではない可能性

元々、FCバイエルン・ミュンヘンは、ドイツ国内では「ビルト」という新聞社を使って、チームの情報をコントロールしていました。ジャイアンツにとってのスポーツ報知、タイガースにとってのデイリースポーツといっては分かりやすいでしょうか。

しかし、今回のFCバイエルン・ミュンヘンとGoal.comの提携は、ドイツ国内で実施していた事を海外でもやろうという考えだけでなく、もっと戦略的なものではないかと、僕は思うのです。僕は、FCバイエルン・ミュンヘンは、Goal.comに「ネイティブアド」を掲載するんじゃないかと、思うのです。

FCバイエルン・ミュンヘンが提供する「カスタム型」のネイティブアドとは

ネイティブアドとは、「ユーザーがいつも使っているメディアもしくはサービスの中で、自然になじむデザインや、機能で表示されるペイドメディアの一種』と言われています。そして、ネイティブアドは広告枠の中身がユーザー体験を損ねないようなコンテンツである必要があります。つまり、「記事だと思ってクリックしてみたら、いきなりアプリのインストールページに飛ばされた」、というような広告はネイティブアドとは言えません。枠と中身がどちらもネイティブである必要があります。

ネイティブアドにはIABという機関によると主要な6つのタイプが存在しますが、FCバイエルンとGoal.comが提供するのは、主に「カスタム型」と呼ばれる広告だと思います。「カスタム型」とは、コンテンツが書かれているストーリー形式と同じ形式で書かれている/または媒体社の編集チームと協力して周囲のストーリーに合うようにカスタマイズされた広告です。今後取り組みが進めば、他のタイプのネイティブアドも掲載してくるかもしれません。

つまり、FCバイエルン・ミュンヘンは、Goal.comにお金を出資する代わりに、ユーザーの体験を損なわない範囲で、自分たちのブランドイメージを高めてもらうネイティブアドを、Goal.comに作ってもらうことで、アメリカやアジア市場でのブランドイメージを高めようとしているのではないかと、記事を読んでいて思ったのです。

今後、Goal.comには、普段はインタビューを受けないグアルディオラ監督のインタビューやFCバイエルン・ミュンヘンのトレーニングレポート、ビジネスの裏側といった今まで取り上げられなかったコンテンツや、地域限定の情報などが掲載されていくのかもしれません。

なお、ネイティブアドについては「広告」「AD」といった表記をすることが求められていますが、Goal.comが書いたFCバイエルン・ミュンヘンの記事に、「AD」「Sponsored」といった表記がされるかどうかは、気になるところです。

フットボールクラブはメディア化する

フットボールクラブがネイティブアドを実践するという事例は今まで聞いたことがないので、この事例がどういう結果になるのか、分かりません。ただ、以前「プロスポーツクラブのメディア化と日本のプロスポーツクラブの課題」という記事でも書いたのですが、マンチェスター・シティがエディハド・スタジアム内に自分たち専用の映像編集スタジオルームを持っているように、フットボールクラブは今後自分たちのブランドイメージを高めるために、様々なことを実践する可能性があります。

もしかしたら、フットボールクラブがオウンドメディア(企業やブランドが自ら「所有する」メディア)を持つ時代が来るのかもしれません。既に川崎フロンターレは「F-SPOT」というコンテンツで、選手のインサイドストーリーを配信していたりします。NewsPicksにJリーグの社長のインタビュー記事が掲載されていますが、もしかしたら、NewsPicksにお金を出資して、Jリーグのチームがネイティブアドをメディア掲載する、あるいは自社でメディアを運営するなんてことも、今後出てくるのかもしれません。

おすすめ商品

 - , ,