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2017年J2第21節 湘南ベルマーレ対名古屋グランパス プレビュー「湘南ベルマーレの課題と試合のポイント」

   

2017年J2第21節、名古屋グランパスの対戦相手は湘南ベルマーレです。まず、第20節までのデータを基に、湘南ベルマーレのデータから分析した特徴を紹介します。

シュート成功率が低い湘南ベルマーレ

Football-LABのデータによると、シュート数を攻撃回数で割った「チャンス構築率」は11.1%でリーグ5位。ボールを奪ったら素早く攻撃するイメージがある湘南ベルマーレですが、データからも高い確率で攻撃をシュートに結びつけている事が分かります。しかし、ゴール数をシュート数で割った「シュート成功率」は7.5%でリーグ20位と低く、攻撃に関しては「チャンスは作るけれど、シュートが入らない」チームだといえます。

さらに詳しくデータを基に分析すると、1試合平均のシュート数はリーグ5位の14.8本を記録し、枠内シュート数も1試合平均4.3本を記録しています。僕はシュート数に対する枠内シュートの数は、大体30%を目安に考えています。30%を上回ると成功率が高いシュートを打てているチームと評価するようにしていますが、湘南ベルマーレは29.0%とそこまで悪い数字ではありません。

シュートは枠の中には飛ばせているのですが、シュートが決まらない。枠の中にシュートが打てているのに、シュート成功率が低いということは、ゴールキーパーに止められている本数が多いという事が考えられます。言い換えると、ゴールキーパーが止められる場所にシュートを打ってしまっているという事です。こういう事象は、選手がシュートを打つ時に余裕が無い時に起こります。

湘南ベルマーレのゴールの内訳を分析すると、セットプレーによるゴールの割合が44%を占めています。これはセットプレーが武器になっていると言えますが、言い換えると通常時のプレーで成功率が高いシュートチャンスが作り出せているわけではないと言えます。1試合平均のコーナーキックの数が4.3本でリーグ13位なのですが、1試合平均の直接フリーキックの数が14.3本でリーグ4位という事を考えると、湘南ベルマーレのフリーキックは要注意です。名古屋グランパスとしては、前節のV・ファーレン長崎戦同様に、セットプレーでどのように守るかがポイントになりそうです。

湘南ベルマーレの攻撃に関するデータを確認していて気になったのは、「30mラインの侵入回数」と「攻撃回数」です。30mラインの侵入回数は39.9回でリーグ7位。これは名古屋グランパスの42.7回より低い数字です。そして、攻撃回数は133.0回でリーグ11位。この数字も名古屋グランパスの135.8回より低い数字です。本来パスを繋いで攻撃する名古屋グランパスの攻撃回数より、湘南ベルマーレのようなサッカーを志向するチームのほうが攻撃回数は少なくなる傾向があるので、これは意外でした。

攻撃回数が低いことが気になった理由は、湘南ベルマーレのサッカーは「ボールを奪って素早く攻撃する」なので、攻撃回数が増える傾向があります。ボールを失って、奪い返したら、理論上は攻撃回数がカウントされます。湘南ベルマーレは攻撃回数を増やし、シュートチャンスを増やし、得点を増やしていくサッカーを志向していると認識しているのですが、攻撃回数とボールがいかに相手陣内に進めるかの評価指標でもある「30mラインの侵入回数」と「攻撃回数」の回数が志向しているサッカーと照らし合わせると多くありません。

僕はデータから今の湘南ベルマーレの課題は、「シュートチャンスが作れているけれど、ボールを相手陣内に運ぶのに時間と手間がかかっているため、シュートを打つ時に余裕がなく、成功率が下がっていることではないか」と思います。相手の「ビルドアップ」と呼ばれるボールを相手陣内に運ぶプレーのミスをいかに名古屋グランパスがつけるかが、この試合のポイントです。

セットプレー以外の失点が少ない湘南ベルマーレ

守備のデータを分析すると、被シュート数を攻撃回数で割った「被チャンス構築率」は8.6%でリーグ4位。被ゴール数を被シュート数で割った「被シュート成功率」は6.5%でリーグ3位。シュートを打たせるチャンスを与える確率も低く、シュートを成功させる確率も低い。失点の内訳を検証すると、69%がセットプレー関連からの失点です。つまり、攻撃とは逆にセットプレー以外ではほとんど得点を奪われていないのです。

ただ、1試合平均のインターセプトの回数は2.2回でリーグ14位、タックルの回数は2.2回でリーグ12位という本数は、アグレッシブにボールを奪いにいく湘南ベルマーレのようなチームのプレースタイルと照らし合わせると、低い数値だと思います。想像するに、湘南ベルマーレのアクションが速く、相手チームがミスをしてくれているので、タックルやインターセプトをすることなくボールを奪えているのかもしれませんが、その場合はロングパスが誰もいない場所に届き、それを回収して攻撃を始めるということになるので、攻撃を始める位置がゴールから遠くなります。湘南ベルマーレの攻撃の問題は、こんなところにも隠されている気がします。

いかに相手陣内にボールを運ぶか

名古屋グランパス側から考えるこの試合のポイントは、「湘南ベルマーレの守備に対して、いかに相手陣内にボールを運ぶか」です。 湘南ベルマーレはJ2の中でも、ボールを奪いにくるアクションが速いチームです。たぶん、湘南ベルマーレは前節のV・ファーレン長崎同様に中央は守備者同士の間隔を狭めた上で、より積極的にボールを奪いにくるはずです。ボールを奪いに来る相手に対して、いかに相手の逆を取り、ボールを受けて、ボールを相手陣内に運ぶか。今の名古屋グランパスなら、湘南ベルマーレ相手でもボールを保持できると思うのですが、どのくらい保持できるかがポイントです。

ボールを保持して相手を動かしていれば、いかに湘南ベルマーレとあろうとも、後半はアクションが鈍ってくるはずです。ボールを保持することで主導権を握りつつ、いかに相手を動かし、チャンスを作り続けることが出来るか。20試合を戦い、浮き沈みはありましたが、チームは明らかに成長しています。開幕当初に湘南ベルマーレと戦ったら勝負にならなかったと思いますが、今なら十分戦えます。どんな試合になるか楽しみです。

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