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書評「希望のトレーニング 彼らは初動負荷トレーニングで何を見つけたのか」-イチローがやみつきになるトレーニング-

   

最近、初動負荷トレーニングというトレーニングが出来るジムでのトレーニングを再開しました。

初動負荷トレーニングとは、反射の起こるポジションへの身体変化およびそれに伴う重心位置変化等を利用し主働筋の弛緩-伸張-短縮の一連動作を促進させるとともに拮抗筋、並びに拮抗的に作用する筋の共縮を防ぎながら行う運動で、反射機能の促進、神経筋制御の向上といった効果をもたらすトレーニングです。7年前にも通っていたのですが、仕事が忙しくなり、なかなか通えなくなってやめてしまいましたが、最近仕事中に疲れを感じたり、集中力が切れたり、身体に痛みが出る時があったので、引っ越しによってジムが近くなったので、トレーニングを再開することにしました。

トレーニング再開にあたって読み直したのは、この本です。本書「希望のトレーニング 彼らは初動負荷トレーニングで何を見つけたのか」は、イチロー、最年長勝利投手を記録した山本昌、岩瀬仁紀、青木功らアスリート、医師やリハビリ患者、高齢者、そして初動負荷理論の提唱者、小山裕史が、自分の人生を交えながら、初動負荷トレーニングとそこで見つけた「希望」について語り下ろすインタビュー集です。初動負荷理論とは何か、初動負荷トレーニングとはどんなトレーニングかを理解できる1冊です。

イチローがやみつきになるトレーニング

山本昌、青木功、岩瀬仁紀といった、名選手が初動負荷トレーニングの特徴、効果などについて語っているのですが、やはり本書に収められているイチローの言葉がダントツに面白い。イチローは初動負荷トレーニングについて、こう語っています。

三日やったら、やみつきでしたね。
長い時間、何かに取り組めるメンタリティをもっている人に対しては外さないと感じました。

そして、こう続けます。

通常のトレーニングの場合、運動をした後は血流が滞り筋肉が固くなってしまい、動きづらくなります。
そして、回復するまでに時間がかかってしまい、結局、そういういうトレーニングは、シーズン中にはできないもの、となってしまいます。
やればやるほど体が柔らかくなり、やればやるほど動きが良くなっていくというトレーニングに、それまで出会ったことはもちろんありませんでした。
求めてはいたけれど、そんなものは存在しないと思っていたものが、実際に存在した、という感覚です。

栄光よりも屈辱

本書で最も印象に残ったのは、トレーニングではなく、イチローが「プロフェッショナル仕事の流儀」で放送された、大差がついた場面で代打をつけられて、断る事も出来たけれど、打ちにいった場面についてです。

そもそも僕がアメリカに行った理由の一つには、守られすぎていた当時の現状をゼロに戻すためと、ということがありました。
アメリカに行くことで何があるかと想像したかと言うと、人種が違うことでさまざまな壁がうまれるだろうということです。
日本から、わけの分からない細い選手が突然やってきて、いったい何ができるんだというところから始まることはわかっていました。
それでも一年目に、二〇〇本安打、首位打者、MVPにも選ばれた。その後、二〇〇本安打も十年続き、シアトルでも、空気がゆるんでたところがありました。
だから、ニューヨークに行けば今度はまた違う壁が待っていると想像していました。苦しみを重ねていくことはとても大事なことです。
生きていく中では、勝ち取った栄光よりも、その裏でどのくらい屈辱を受けたのか、ということが、実はその人の年輪となっていくのではないか。
伝えられる事があるとすれば、うまくいったことではなくて、その裏にある屈辱だと思っています。

このような考えを持つ人が支持しているトレーニングとは、どういうトレーニングなのか。常識にはありえない、「やればやるほど動きが良くなっていくトレーニング」がどういうものなのか。僕自身は、プロ野球で最も結果を残している人のトレーニングがあまり広まることなく、他のトレーニング手法が主流になっていることが、不思議で仕方がありません。

なお、2017年に入ってから、ダルビッシュ有選手が初動負荷トレーニングを取り入れている事が話題になりました。良いトレーニング、良いものは積極的に取り入れるダルビッシュ有選手が、初動負荷トレーニングを取り入れようとしている事からも、初動負荷トレーニングがいかに効果があるのか分かります。ダルビッシュ有選手はトレーニング中の動画も公開しています。この動画を観て興味をもった人は、ぜひ本書も読んでみてください。

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