nishi19 breaking news

スポーツでもっと楽しい未来を作る

”アーティスト”という言葉に対する勘違いと真の意味

      2013/10/22

僕は、一般的なアーティストという言葉の使われ方が好きではありません。むしろ、自らの事を”アーティスト”と呼ぶ人の事は、疑ってます。先日、情熱大陸を観ていたら、きゃりーぱみゅぱみゅが自らの事を”アーティスト”と称していました。最近だと、ブログを書く人でも”アーティスト”と自らの事を呼んでいる人がいます。でも、よく考えて欲しいのですが、そもそも”アーティスト”ってどんな人の事を指すのでしょうか。

アーティストの仕事も”請負仕事”

アーティストの事を”自らの主義主張を何らかの形にする人”や”コマーシャリズムとは関係なく、作品作りをする人”と理解してはいないでしょうか。

例えばレオナルド・ダ・ヴィンチやラファエロといった人たちは、時の権力者の依頼を受けて、壁や画材に絵を描き、権力者の姿を彫像として作っていましたが、それは自らの主義主張を表明するために作るものというよりは、依頼者から依頼を受ける”請負仕事”として作ったいたものです。その仕事が素晴らしかったから、後世”アート”として意味づけされ、人々に称賛されることになっただけです。モーツァルトやベートーベンも、レオナルド・ダ・ヴィンチやラファエロと同様です。

現代のアーティストもその点は変わりません。村上隆さんの「芸術起業論」に詳しく書かれていますが、現代はそれがヨーロッパの富豪やアラブの石油王やIT長者に変わっただけです。つまり、”アーティスト”と世間の人が呼んでいる人の仕事も、基本的には”請負仕事”なのです。

”アーティスト”という言葉の語源

元々「art」という言葉の語源を調べると、以下のように書かれています。

ラテン語の「ars」という言葉が語源で、腕、技術、学術、芸術、技芸や手仕事の意など。また、技術の理論、法則や手引き。また、手練手管やごまかし。さらに芸術の仕事や作品の意とあります。また、ギリシャ語の[techne( テクネ )]と[armos( アーモス )という単語です。「テクネ」とは、技術・技巧。また、特殊技能を要する職業や、芸術や芸能の才能。また、要領や工夫などの意味となります。いわゆる「テクニック/technique」の語源ですね。「アーモス」には、合わせ目や継ぎ目など、結合部を表し、繋ぎ合わせる意味があります。ラテン語の[armus( アルムス )]や[arma( アルマ )]の語源ともなる単語です。ラテン語の[armus]は、前足や肩という意味があります。
(Art・アート/芸術・美術( 意味と語源 )より)

”アーティスト”は”腕の立つ職人”

日本でも高い技術を持つ人を”腕の立つ職人”と言ったりします。したがって、”アーティスト”の元となっている言葉の意味をたどっていくと、”アーティスト”は”腕の立つ職人”と言い換えたほうが正しいのではないのでしょうか。

そんな事を「人はなぜ物を作るのか。書評:熱風2013年3月号 特集「尊厳の芸術展-The Art of Gaman-」という記事を書き、「一枚の絵から 海外編」「一枚の絵から 日本編」なんて本を読んで、考えた次第です。

”アーティスト”を”腕の立つ職人”と言い換えた場合、果たして現代に真の”腕の立つ職人”は何人いるのでしょうか。クライアントの依頼を受けて、素晴らしい仕事ができる”腕の立つ職人”は何人いるのでしょうか。”アーティスト”という言葉の意味を間違って使っている人たちや、間違って理解をしている人は、もう一度この機会に考えなおしてはいかがでしょうか。

おすすめ商品

文中でも紹介した、村上隆さんの「芸術起業論」は「アーティストとはどういう職業か」分かりやすく書かれた1冊です。

女優の山口智子さんが全国の職人を訪ね歩いた連載をまとめた1冊。著者の職人に対する敬意が感じられる1冊です。こうした職人が作る品の方が、凡百の”自称アーティスト”の作品より、アートを感じるのは僕だけでしょうか。

大滝詠一、矢沢永吉、山下達郎、矢野顕子。。。世間で”アーティスト”と呼ばれる人が作ったCM音楽の歴史を紹介した1冊。最近”アーティスト”と呼ばれるミュージシャンはこういういい仕事をする人がいません。最近だとサカナクションの「Aoi」はいい仕事だと思いますが。

 -