ベニテスの色は出ていた、チェルシーでのデビュー戦「チェルシー対マンチェスター・シティ」

2012/12/13

ようやくラファエル・ベニテス監督就任後の、チェルシーの試合を観ることが出来ました。今年のチェルシーは序盤は順調に勝利を重ねたものの、10月頃から失速した後、チャンピオンズリーグのグループリーグの順位も3位に転落。結果、ディマッテオ監督が解任されました。

正直チェルシーのサッカーの質が著しく低かったわけではなかったので、解任は意外な気がしましたが、新監督のラファエル・ベニテスがどのように建て直しを図るのか、興味深く試合を観させていただきました。

さすが、ベニテス。就任後3日で迎えた試合ですが、修正を施したのがはっきりとわかりました。この記事では、ベニテスになって変わった部分を取り上げて、ご紹介します。

トップ下3名のポジションチェンジを”許さない”

まず目についたのは、オスカー、アザール、マタというチェルシーが誇る、テクニックの高い3人のMFのポジションです。前半は、アザール(左)、オスカー(中央)、マタ(右)。後半は、オスカー(左)、アザール(中央)、マタ(右)という左右のポジションを必ず守らせていました。

3人はテクニックが高い選手なのですが、その分ボールを欲しがりすぎて、左右に動きすぎる傾向があります。特にマタは、サイドのポジションにもかかわらず、中央や左に頻繁にポジションを変える動きが見られました。このポジションチェンジで大きく問題になるのは、守備の時です。ボールを失ったときに、本来いるべき選手がいないため、ディフェンスに穴が出来てしまうのです。

チェルシーは今シーズンは得点も多いですが、失点も多いゲームが続いていた大きな理由はこれでした。ベニテスは3人のポジションを固定化することで、失点を減らそうと試みていました。マンチェシター・シティ戦ではうまくいっていたと思います。

ちなみに、ディマッテオも就任当初は、マタのポジションをトップ下に固定し、サイドにマルダやラミレスなどを起用することで、守備が破綻しないようにしていたのですが、オーナーの強い要望もあったのでしょう。今シーズンから横のポジションチェンジを容認する戦術を取り入れていました。

僕は、こういったMFの横のポジションチェンジが好きではありません。前述のとおり、ディフェンス時に穴ができるからです。これは比較的修正が容易で、「ポジションを守れ。」と言えばよいのです。それを言って、選手に実践させたベニテスはさすがです。

ラミレスをゴール前まで”上がらせない”

あと気になったのは、セントラル・ミッドフィールダーのラミレスのポジションです。以前はチャンスのときにペナルティエリアに進入していたラミレスが、この試合ではほとんどペナルティエリアに進入することはありませんでした。

チャンスのときにペナルティエリアに進入することで、ゴールの数を増やすより、まず失点のリスクを減らす方を優先したといえます。実際、この試合マンチェスター・シティにカウンターでチャンスを作られることは、ほとんどありませんでした。

ベニテス就任で浮上のきっかけをつかみそうな予感

まだ1試合を終えただけですが、ベニテスはきちんと仕事をしそうだな、という印象を持ちました。もちろん、ベニテス自身としては、バレンシアやリバプール時代に実践した、サイドを広く使った攻撃サッカーを実現したいという思いもあるのだと思います。

ベンチメンバーに、ディマッテオ時代は干されていたマルコ・マリンがベンチ入りしていたことは、小さいようで今後のチェルシーを占う上で、大きな変化だったと思います。今後のチェルシーのサッカーがどう変わっていくのか、注意深く観ていきたいと思います。

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