守備のバランスを改善しつつ、自分の色を出すベニテス。プレミアリーグ「チェルシー対サンダーランド」

クラブワールドカップに出場するため、日本に来日するチェルシーの試合を観ました。試合は、サンダーランドのディフェンスのミスをついたチェルシーが、3ゴールを奪取し快勝しました。試合を観ていて、ベニテス就任後の変化として、具体的に出てきている点があったので、まとめてみます。

守備のバランスを整えるためのモーゼスのスタメン起用

まず、一番大きな変化は、ウィガンから獲得したモーゼスのスタメン起用です。モーゼスは、右も左もこなせるサイドアタッカーで、特別なテクニックはありませんが、馬力のある突破と、攻守両面で貢献できる運動量が持ち味の選手です。

モーゼスを起用した理由は、守備のバランス改善を狙ったものだと思います。モーゼスはサイドアタッカーなので、中央ではプレーしません。ベニテス就任前のチェルシーは、アザール、マタ、オスカルと中央でのプレーを好む選手が3人も出場していて、中央に人が集まってしまい、守備に切り替わる際、サイドの守備が手薄になる、ということが頻繁に起こっていました。

モーゼスが右サイドに入ることで、アザールが左サイドに固定されることで、守備の時に穴をつくる機会が減ったため、サイドを基点に、相手に攻め込まれる時間が減りました。就任初戦のマンチェスター・シティ戦でも、既に改善の兆しは見られましたが、ようやくこの試合から形になってきた気がします。

興味深かったオスカルのセントラルミッドフィールダーでの起用

この試合では、序盤にセントラルミッドフィールダーのロメウが故障で交代するアクシデントが発生したのですが、交代で入ったのは本来セントラルミッドフィールダーではない、オスカルでした。

今はマタやアザールの起用を優先していること、モーゼスを起用することで、守備のバランスを整えたいという考えがあるため、オスカルはベンチスタートということになっていましたが、本来トップ下で起用されることが多いオスカルが、セントラルミッドフィールダーで起用されたのは、意外でした。

ベニテスとしても、オスカルのテクニックをなんとか活かしたいという考えがあるのだと、この起用法から読み取れました。オスカルのプレーは、攻撃のときはいいのですが、守備の時に相手に簡単にかわされる場面が目立ちました。守備面を考えると、まだリスクの高い起用法だと思いますが、1点を取りにいくときの布陣としては、今後も使えると思いました。今後もこういった起用があるのかわかりませんが、注意深く見守っていきたいと思います。

左利きだけど、右サイドを得意とするアダム・ジョンソンの魅力

サンダーランドには、僕が好きなアダム・ジョンソンがいます。彼のプレースタイルは、左利きなのですが右サイドを得意とし、右サイドから中央に切り込んでのシュートを狙うプレーが特徴です。

僕が彼が好きな理由は、左利きなのに左サイドが得意じゃないこと、ドリブルかシュートしかプレーの選択肢がないのが逆にいい、とかあるのですが、最も好きな理由は彼のシュート力です。彼はシュートを撃つと、ほとんどゴールの枠を外しません。そしてシュートは強烈なうえに、振り足がコンパクトなためインパクトの瞬間がわかりづらいので、GKはほとんどキャッチできません。

この試合、1得点はアダム・ジョンソンが決めたのですが、左足で放たれたシュートに名手チェフもタイミングをあわせることができず、ボールは鮮やかにゴールに吸い込まれていきました。

サンダーランドの成績は低迷していますが、アダム・ジョンソンの左足が健在だということが確認できて、とても嬉しかったです。イングランド代表に定着できないのがとても不思議なのですが、これからも注目して観ていきたいと思います。

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