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2017年J1第7節 コンサドーレ札幌対川崎フロンターレ プレビュー「敵か味方かわからない選手を味方につけろ」

   

2017年Jリーグ第7節、川崎フロンターレの対戦相手はコンサドーレ札幌です。

川崎フロンターレの2017年シーズンは、リーグ戦は3勝2分1敗で勝ち点11、ACLは4分で勝ち点4。負けてはいないのですが、引き分けがリーグ戦とACL合計で6試合もあります。引き分けが6試合もある理由は、2点目が取れないからです。小林はリーグ戦は開幕戦から2試合連続得点を挙げましたが、その後4試合無得点。ACLでも2ゴールを挙げていますが、ACLでは小林以外に得点を奪ったのは、板倉のみ。小林はリーグ戦でも3アシストを挙げており、チームの総得点8得点のうち、5得点は小林が絡んでいます。つまり、今の川崎フロンターレは、極端に言えば、「小林を抑えればなんとかなる」というチームでもあるのです。

小林に依存している要因

ここまで小林に依存するようになってしまった要因は3点あります。

1点目は、最大10人を超えた負傷者、離脱者の続出です。小林以外に得点を奪う選手として期待していた、家長、阿部といった新たに獲得した選手が軒並み離脱したのは痛かったですが、最も痛かったのはエウシーニョの離脱です。2015年シーズンは8得点、2016年シーズンは5得点という数字以外に、90分間労を惜しまずにサイドを走り続け、ボールを受ける動きは、川崎フロンターレの攻撃に必要不可欠なものでした。

ところがプレシーズンの負傷によってエウシーニョが離脱したことによって、ボールを受ける動きが減り、サイドを崩すプレーが減っただけでなく、エウシーニョが動く事によってフリーになっていた他の選手が、フリーにならなくなってしまいました。エウシーニョの離脱は、本当に痛い。得点がとれない試合や、試合終盤に押しこんでいるのにあとひと押しが足りない試合を観ていると、エウシーニョの存在がいかに大きかったか痛感します。いなくなって知るありがたみとは、まさにこのことです。

2点目は、大久保の代わりがまだ出てきていない事です。当然、3年連続得点王になり、2016年シーズンも15得点を挙げた選手の代わりは、簡単に出てきません。しかし、2016年シーズンは、大久保、小林という2人のエースが並び立つ事で、どちらかがマークされたらどちらかが得点を奪うといった具合に、お互いの活躍が相手の注意を分散させていました。しかし、もう大久保はいません。現在相手の注意は主に小林と、チャンスを演出する中村に向けられています。この2人に対する相手チームの警戒は、以前に比べて高まっているのも、2点目が奪えない要因だと思います。

3点目は、現在スタメンで出ている選手の動きを、小林、中村、谷口といった選手が「まだ把握出来ていない」事です。期待していた家長と阿部に代って、ハイネルと長谷川がスタメンで出るようになりました。2人に共通するのは、ボールを持って何かをするのが得意な選手なのですが、ボールを受ける時の動きが少なく、相手に読まれやすい動きをしており、そしてこれが一番問題なのですが、ボールを持っている時、味方が「ここはパスをするだろう」という場面でドリブルしたり、「ここはドリブルするだろう」という場面でパスをしたりといった具合に、敵も味方も予想出来ないプレーをするのです。

敵か味方か分からない選手を味方につけられるか

こうしたプレーの認識のズレが生む悪影響として考えられるのは、味方が次にパスを受ける動きを止めてしまう、という事です。次に何をするか分からないから、ハイネルか長谷川がアクションを仕掛けてから動く、では相手の守備を崩す事は出来ません。遅いのです。しかし、2人が何をするのか味方も分からないので、様子をみてから動いているので、1つ1つのアクションが微妙に遅くなっているのです。

では、2016年シーズンの終盤、長谷川と三好という2人がスタメンで出場した時は、なぜ上手くいったのか。それは、大久保が2人の行動を先読みし、時に2人をコントロールし、プレーしていたからです。大久保という選手は、そんな事が出来るくらい技術が高く、頭のよい選手なのですが、小林にそんな技術はありませんし、残念ながら今の中村は、自分の事で精一杯です。大島が出場していた頃は、大島がボールを運ぶことで他の選手に余裕を与えていましたが、今は大島もいません。

では、川崎フロンターレとしてはどうするべきか。端的にいうと、ハイネル、長谷川だけでなく、三好、森本、板倉といった「味方も何をするか分からない」選手を活かして、戦っていくしかありません。もちろん、森谷のように、何をするか分かっている選手を活用するという選択肢もあります。しかし、鬼木監督はゴールチャンスを作るには、「味方も何をするか分からない」選手たちを、1人でも「味方も(多少は)何をするか分かる」選手にすることが、問題解決につながると考えているようです。そして、今はハイネルと長谷川は試されている段階です。ここで結果が出なければ、家長や阿部が戻ってきたらスタメンから外されるし、ベンチにいる森本や三好に代えられてしまいます。正念場です。

2節前のベガルタ仙台戦でチームに残っていた余裕は、少しずつなくなってきています。選択肢が限られる中で、チームはどう戦うのか。そして、どう乗り切るのか。とても楽しみです。

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