失敗は成功の母。書評「クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法」

本書「クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法」は、アップルやサムスン、P&Gなど名だたるグローバル企業の成長を支え、「世界でもっともイノベーティブな企業」にも選ばれたデザイン会社のIDEO(アイディオ)同社の創業者で、スタンフォード大学dスクールの創設者でもあるデイヴィッド・ケリーと、その弟でIDEO共同経営者のトム・ケリーが、本書で最新の「デザイン思考」のノウハウを語った1冊です。

IDEOは、アップルの依頼で名機と呼ばれる「Powerbook Duo」をデザインした会社です。昨今は、カンボジアの地雷除去活動など、企業のプロダクトやコンサルティングで培った知識や経験を、社会問題の解決に役立てたりしています。本書に書かれている「デザイン思考」とは、人が持っている創造性を引き出すための、新しいスキルや考え方を教え、人々の想像力、好奇心、勇気を目覚めさせるための考え方のことです。

失敗することの大切さ

本書を読み終えて印象に残ったのは、「失敗することの大切さ」です。プロトタイプでよいから自分のアイディアを形にしたり、失敗しても許される環境を作ってどんどんチャレンジさせたり、自分の失敗を認めつつ次のチャレンジを成功させるための動機づけをする方法、など、失敗を恐れずどんどんチャレンジすることの大切さが、文中に繰り返し書かれています。

普段仕事をしているときに、「失敗したくない」という考えが先行してしまうと、今までやってきた方法にこだわってしまい、よりよい方法を思いついても、チャレンジしなくなってしまいます。また、以前からやっている方法を疑わずに、無条件に正しいと思い込んでしまうと、よい方法を思いついても、真っ先に否定してしまったりします。

小さくチャレンジして、一歩ずつ前進する

失敗しなければ、気づきは得られません。失敗しなければ、成功はありえません。年齢を重ね、経験を重ねると、失敗に対する恐怖心がましてしまい、チャレンジすることが億劫になってしまいます。その事を踏まえた上で、本書に書かれていることで今直ぐにでも活かせると思ったのは、「小さく失敗すること」です。大きな傷を負う前に、小さくチャレンジして、小さく失敗する。少しでも何かを実行し、少しづつ前に進む。一気に物事が変わるわけではありませんが、少しづつのチャレンジを続けることで、失敗に対するリスクと恐怖心を減らしながら、物事を成功へと導くことが出来るんじゃないか。そう感じました。

本書で学べるのは、どう発想したら、よい解決法や、よいアイディアが導き出せるのかという思考法についてです。読みやすい文章で書かれているので、あっという間に読めてしまいました。昨今、「デザイン思考」がビジネスの現場で大切だと言われていますが、「デザイン思考」を学ぶにはおすすめの1冊です。

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