ジョコビッチの強さの秘密は食事にあり。書評「ジョコビッチの生まれ変わる食事」(ノバク・ジョコビッチ)

男子テニスの世界ランキング1位(2015年4月28日現在)に君臨する、ノバク・ジョコビッチ。ユニクロのCMに起用されていることでも知られる世界のトップテニスプレーヤーのジョコビッチですが、数年前まで、試合中に起きる、けいれん、嘔吐といった突然の体調不良に苦しみ、なかなか持てる力を発揮できずにいました。

様々な方法で体調不良原因を調べた結果、ジョコビッチは意外な結論にたどり着きます。体調不良の原因は、なんと食事。それも、小麦に含まれているグルテンだったのです。半信半疑でグルテンを取らない食事に切り替えたジョコビッチは、半信半疑で14日間にわたるグルテンフリーな食生活を試しました。すると、あれほど悩まされていた体調不良は、嘘のように消え去ったというのです。食事を切り替えた18ヶ月後に、ジョコビッチはウインブルドンを制覇します。まさに「食事によって生まれ変わった」のです。

ジョコビッチは、どのようにして自らを変えたのか。ジョコビッチは、どのような食生活をしているのか。その事について詳しくまとめられているのが、本書「ジョコビッチの生まれ変わる食事」です。

グルテンが肉体に悪影響をおよぼす仕組み

本書によると、小麦が肉体に悪影響を及ぼす仕組みは、高炭水化物の食べ物を口にすると、高炭水化物を吸収した肉体はグルコースをエネルギーとして即座に消費してしまいたいのだが、即座にエネルギーに置き換わるような運動を、一般の人は行いません。しかし、血糖は臓器を腐食してしまうので、肉体はなんとかして血液内の糖分を排除したいと考えます。

したがって、肉体は肝臓と筋肉内の細胞を覚醒させるホルモンのインシュリンを分泌し、身体全体に脂肪細胞をばらまき、グルコースを血液内から取り出して蓄積しようとします。血糖値が高ければ高いほど、大量のインシュリンが必要になり、脂肪も蓄積されるのです。

また、小麦に含まれるグルテンは、一部の人には消化が難しい成分であり、アレルギー反応を示すことが最近わかってきています。グルテンを消化しようとすると、必要以上の炎症が身体に起こり、筋肉のけいれん、下痢、疲労といった症状や、肌の吹き出物を発生させることがあるというのです。

グルテンは、パン、パスタ、ケーキ、シリアルといった製品だけでなく、ビールのように麦芽から蒸留されたアルコール飲料、チョコレートミルクなどの乳製品、インスタントのお茶とコーヒーなどにも含まれています。よく考えると、普段コンビニに並んでいる食べ物ばかりです。つまり、普段感じている身体の不調は、加工食品によるものだとも言えるのではないかと、本書を読んでいると感じます。

人は口に入れるもので出来ている

「人は口に入れるもので出来ている」という言葉を読んだことがあります。それだけ、食事が身体や思考に与える影響は大きいという事なのだと思います。ジョコビッチのような食生活は、正直誰もが出来るものではないと思います。ただ、この記事を読みながら口に入れようとしているお菓子や、飲もうとしている清涼飲料水が、本当に自分の身体によいものか、本当に自分の身体が求めているものなのか。考えてから口に入れても、遅くはないかもしれません。

食事で人生が変わる。嘘だろうと思うかもしれません。でも、物事が変わるきっかけは、大抵小さなものです。小さな変化を続ける大切さも、改めて教えてくれた1冊です。

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