コーヒーの世界は奥が深い。書評「コーヒーを楽しむ。」(堀内隆志)

本書「コーヒーを楽しむ」は、鎌倉の大人気カフェ「cafe vivement dimanche」のマスターによる、コーヒーのいれ方、コーヒー豆、使う道具を紹介した実用的コーヒー本です。

コーヒーのいれ方を分かりやすく説明

以前紹介した「はじめてのコーヒー」では、文章でコーヒーのいれ方について説明しているのですが、本書では写真を用いて丁寧に説明しています。「はじめてのコーヒー」では、お湯を入れるときは「表面がハンバーグのような状態を保つこと」という記述があるのですが、文章だけだといまいちわかりづらいと感じていました。本書では、「表面がハンバーグのような状態」がどのような状態なのか、写真で説明されているので、わかりやすいです。「はじめてのコーヒー」でわかりづらい部分があると感じた方は、本書を買うと、大分疑問が解消されると思います。

心からコーヒーが好きなことが伝わるエッセイ

本書の読みどころは、著者のエッセイです。

著者のエッセイをまとめた書籍としては、「珈琲と雑貨と音楽と―鎌倉のカフェから“好き”をかたちに」という本があります。僕は初めてお店に行った10年前にこの本を購入し、今でもたまに読み返しています。僕は本を読み終わるとすぐに売ってしまうのですが、この本は大切に保管しています。著者のエッセイは、押し付けがましくなく、淡々としたトーンで語られていて、すごく読みやすいのです。

本書には、著者が焙煎機を買ったときのエピソードが紹介されています。特に、著者が焙煎機を置いた場所には驚かされました。普通こんなところには置かないだろ、という場所に焙煎機が置かれているのですが、どこに置かれているかは、本書を読んで確かめてください。

以前、著者が焙煎機を置いた場所をみれば、「家主が一番大切にしているものが何かわかる」と聞いたことがあります。その話が当てはまるなら、著者はコーヒーが何より大好きなのです。そして、コーヒーを通じた人と人とのつながりや、コーヒーを提供する場所を、何より大切にしてきたのでしょう。そのことが、伝わってくる1冊です。

「cafe vivement dimanche」は今年で20周年を迎えます。
ぜひ、鎌倉を訪れる機会がある方は、一度足を運んでみてください。
僕も、GW明けに訪れたいと思います。

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