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書評「おれ、バルサに入る!」(久保 建史)-最強のサッカー受験本-

   

2011年、FCバルセロナ下部組織「カンテラ」に久保建英くんが入団したことが、話題になりました。

FCバルセロナに対する18歳未満の移籍問題に関する処分を受けて、志半ばで日本に帰国することを余儀なくされましたが、原則として地元出身、例外を認めても13歳以上の少年しか入団できないFCバルセロナの下部組織に日本人が入ったことは話題になりました。

なぜ、久保建英くんはFCバルセロナに入団できたのか。そこには、メンタルと体幹を鍛えた9年間の子育ての工夫がありました。本書「おれ、バルサに入る!」は、久保建英くんがFCバルセロナに入るまでの子育てを、久保建英くんの父親が紹介した1冊です。

FCバルセロナという「難関校」に合格する方法

僕が本書を読んで一番印象に残ったのは、第1章「バルサに行きたいなら、バルサの練習をする」の冒頭に書かれているこの言葉です。

息子が「バルサに入りたい」と言ったとき、私の頭に浮かんだのは、自分の大学受験でした。
どんな教授がいるか、受験科目は、その勉強に合う予備校は・・・、と戦略的に考えて取り組むのが受験勉強です。
(中略)
バルサだからこそ、「バルサの練習が必要」なのです。

本書に書かれているのは、少し誇張させてもらうなら「バルサというサッカーの難関校に合格するための方法」なのです。FCバルセロナに入るための方法を調べ、FCバルセロナに入るために必要な条件を調べ、最適な練習を繰り返し行う。これはまさしく、受験校を調べ、受験校に偏差値と受験科目と合格に必要な点数を調べ、合格するために必要な勉強を繰り返し行う、受験勉強と同じなのです。

子供に「受験勉強」に前向きに取り組ませる

そして、僕がすごいと思うのは、この「サッカー受験勉強」を、親である著者が、子供に進んで取り組ませるように工夫したことです。子供が飽きないように、成長を実感出来るように、計画を立て、実行し、効果を検証し、再度アクションプランを練り直す。このサイクルを繰り返し、子供の目標が達成できるように、親として最大限出来ることをやってのけたからこそ、久保建英くんは、9歳にしてFCバルセロナの下部組織「カンテラ」への入団を許可されたのだと思います。

天才を育てるルールをきちんと実践

子育てに関する本で、僕が最も参考にしている本に、「天才は親が作る」という本があります。「天才は親が作る」に書かれている「育て方のルール」には、以下の6つのルールが挙げられています。

  1. 幼少期に裸足を通じて、脳への適切な刺激を与える
  2. 親たちが競技の指導者である
  3. お金も時間もかけて、汗もかく。
  4. 怒らない。反抗期もない。
  5. 天才児はみな負けず嫌い
  6. 子供にあそんでもらった

本書の著者も、知ってか知らずか、「天才は親が作る」に書かれている6つのルールを守りながら、子育てをしていた事が、読んでいると分かります。つまり、子育ての方法としては、王道をきちんと実践していたというわけです。

続編が読みたい1冊

ただ、久保建英くんは2016年時点で、15歳の少年です。FCバルセロナに対する18歳未満の移籍問題に関する処分を受けて、志半ばで日本に帰国するという挫折を経験しました。厳しい言い方をするならば、お受験は上手くいったけど、エスカレーターで大学、就職は出来なかったというのが、現状だと思います。

ただ、中村俊輔のように、エスカレーターでプロになれなくても挫折をバネに這い上がった選手もいます。挫折をバネに這い上がり、もう一度FCバルセロナに入ることが出来るのか。親子の挑戦は続いています。本書を読みながら、久保建英くんがどんな道を進むのか、そして両親がどんなサポートをしているのか。楽しみにするとともに、続編が読めることを楽しみにしたいと思います。

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