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FC今治の吉武監督の考える理想のサッカーと地域決勝の戦い方

   

FC今治は2016年シーズンは、JFLへの昇格を絶対に達成したいシーズンです。このプレッシャーのかかるシーズンで監督を任されたのが、以前U-17日本代表の監督を務めた、吉武博文さんです。吉武さんは昨年はメソッド事業本部長として、FC今治というクラブチームのサッカーを形造る仕事をしていました。しかし、今年はJFL昇格が至上命題なので、メソッドを造った人物自ら指揮をとり、メソッドの効果を世の中に示さなければならないシーズンなのです。

2015年シーズンに既に見られた吉武監督のサッカー

2015年の天皇杯1回戦でJ2のツエーゲン金沢と対戦した試合を観た時、既に吉武監督の意図がチームに浸透していると感じました。

フォーメーションは、4-3-3。センターフォワードに背の低い選手を起用し、両サイドのフォワードはサイドをドリブルで突破するというよりは、サイドから中央に走りこみ、相手DFラインの背後を狙います。センターフォワードの選手は時にMFの位置に下がってボールを受け、ドリブルでボールを運ぶ役割を担います。MFの3人は共にボールを扱う事に長けた選手を起用します。MFの3人とセンターフォワードの4人でパスを回してボールを保持し、攻める時間を長くする。U-17日本代表時代に、吉武監督が実践していたサッカーが、既にプレーとして現れていました。

89分間ボールを一度も取られずにプレーして、ラスト1分で得点して、1-0で勝つ

今シーズンは、より吉武監督の意図がプレーに反映されるのではないかと思います。吉武監督は「フィールドプレーヤー全員ボランチが理想」という考えをもっています。ボールを持った時の判断力に優れ、ミスが少ないプレーが出来るボランチタイプの選手がたくさんいれば、ボールを失う機会を減らし、攻撃する時間を長くすることが出来るのではないか、と考えているのだと思います。また、ボランチの選手は守備が上手い(もしくはサボらない)選手が多いので、相手にボールを奪われても、ボールをすぐに奪い返すことが出来ると考えているのだと思います。

ちなみに、吉武監督は、理想のサッカーについて聞かれて、「89分間ボールを一度も取られずにプレーして、ラスト1分で得点して、1-0で勝つ」というようなことを、語っていたことがあります。変わってます。川崎フロンターレの風間監督も変わっていると思いますが、吉武監督も変わってます。

毎試合違う選手で戦ってトーナメントを勝ち上がる

吉武監督はトーナメントを戦うにあたって、独自の考えをもつ監督でもあります。U-17日本代表の監督を務めていた時、試合ごとにメンバーやポジションが異なっていたことが話題になりました。2013年に開催されたFIFAU-17ワールドカップでは、予選リーグで登録メンバー23人全員を起用しながら、3戦全勝で勝ち上がったことが話題になりました。

吉武監督は「体格で劣る日本人は、コンディションがよくないと戦えない。だから、コンディションの良い選手を起用し、23人全員の力を活かして、大会を戦う」という考えを持っています。スペシャルな選手がいない日本人だけど、役割を与えるときちんとこなすことが出来る。そんな日本人の特性を活かして、誰が出ても力が落ちないチームを作り上げました。このチーム作りを参考にしたのが、U-23日本代表の手倉森監督です。U-23日本代表も、23人中22人の選手を起用し、コンディションを大会終盤まで保ち、AFC U-23 Champion Shipに優勝することが出来ました。

地域決勝を見据えた宮崎合宿

吉武監督が見据えているのは、JFL昇格がかかる全国地域サッカーリーグ決勝大会(地域決勝)です。地域決勝は1次ラウンドは3日間で3試合、決勝ラウンドは3日間で3試合という過酷な日程で行われます。この過酷な日程で勝ち抜くことを想定し、FC今治は2月に過酷な日程の合宿を組んでいます。

宮崎合宿がスタートした2月5日から2月13日まで、毎日試合。J2からJFLのチームなど、格上のチームとほぼ毎日試合。これは、間違いなく地域決勝を睨んだ合宿だったのではないかと思います。また、今治は地の利の問題で強豪チームと練習試合を組むのが簡単ではありません。各チームが集まる宮崎で、出来る限りの実戦経験を積み、チーム力の底上げを狙ったのだと思います。

今年はチームで目標が共有されている

FC今治は、2016年シーズンは選手を入れ替え、高校生・大学生年代の選手をセレクションで獲得しました。昨年はJFL昇格という目標や、FC今治が目指しているところを、選手全員が共有出来ていたとは言いがたかった気がします。しかし、今年は違います。FC今治のコンセプトや目的を理解している選手たちが、日本人としては独自のメソッドをもつ監督の元でどんなサッカーをするのか。今から楽しみです。

FC今治は、昨年より今年のほうが面白い。そんな気がしています。

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