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サッカーでは、技術に優れた選手ほど、走らなければならない

      2016/06/28

先日行われたJリーグチャンピオンシップ決勝の第1戦と第2戦で、最も走行距離の長かった選手は、サンフレッチェ広島の青山でした。第1戦は12.78km、第2戦は12.9kmと2試合続けて12kmを超える走行距離を記録しました。一方、ガンバ大阪の遠藤も、第1戦は12.10km、第2戦は11.77kmという走行距離を記録しています。余談ですが、2014-15シーズンのチャンピオンズリーグ決勝で、最も走行距離が長かったのは、アンドレア・ピルロの11.75kmだそうです。

3人に共通しているのは、ボランチのポジションを務めている選手ですが、走行距離が多い印象を与えている選手ではありません。どちらかと言うと、ボールコントロールに優れ、正確なパスや攻撃の組み立てに優れ、頭が良いという印象を与えている選手です。ちなみに、昨年までFCバルセロナの攻撃の組み立てを担っていたシャビ・エルナンデスは、FCバルセロナで一番の走行距離を記録する選手だったそうです。

走っているのに、走っていないという印象をあたえる理由

何が言いたいのかというと、攻撃の組み立てを担う選手は、走れなければならないということです。サッカーでは、ボールを扱う技術に優れていれば、ボールを保持していれば、走らなくても良いという言葉を聞くことがあります。しかし、それは正しい表現ではありません。ボールを扱う技術に優れていても、ボールを保持するには、走らなければならないのです。

青山、遠藤、ピルロ、シャビといった選手たちが走っている印象がないのは、2つの理由があります。1つ目は、走るスピードです。彼らは試合中、ジョギングより早く、ダッシュより遅いスピードで動き続けます。ダッシュする回数が少ないので、走っている印象を与えませんが、彼らはずっと走り続けています。2つ目は、彼らは走るときに無駄な力が入っていないからです。無駄な力をいれなくても、走れるような身体の使い方を身につけているのです。

遠藤は高校時代から、ボールを扱う技術が優れた選手でしたが、実は長距離走が得意で、常に部内でトップの走力を備えていたそうです。ボールを扱う技術に優れている選手は、ついついその技術にばかり注目してしまいがちですが、白鳥が湖の中で足を掻き続けているように、彼らはアスリートとして体力や身体の使い方に優れた選手であるということを、忘れてはいけません。体力や身体の使い方がベースにあるからこそ、優れた技術が発揮出来るのです。

技術に優れた選手ほど、走れなくなると衰える

だからこそ、ボールを扱う技術に優れた選手ほど、走れなくなると急速に選手として表現できるプレーが減っていきます。全盛期のロナウジーニョは、ドリブルで相手を次々と抜くプレーを披露していましたが、コンディションを崩してからは、ボールを受ける頻度が減少し、ボールを持ってもドリブルで相手を抜くプレーが減りました。

青木功さんは、「心技体」という言葉があるが、重要なのは、「体技心」という順番だとおっしゃっていました。技を表現するのは体。技術を突き詰めることが好きな日本人はその事をつい忘れがちですが、改めて心にとめておきたいと思います。

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