nishi19 breaking news

スポーツでもっと楽しい未来を作る

サッカーでも技術を教えられる「ティーチングプロ」が必要だ

   

中西哲生

プロゴルファーには、大抵技術を教える「ティーチングプロ」という指導者がついています。打ちたいボールを実現させるための、身体の使い方を指導することで、技術を向上させてくれる指導者です。こうした技術の向上に特化したコーチが、他の球技でも増えてきています。

中西哲生さんはサッカーの「ティーチングプロ」

最近、サッカーで注目されている「ティーチングプロ」が、中西哲生さんです。中西哲生さんは、テレビやラジオの世界で活躍するだけでなく、ボランティアでサッカーの技術を教える「ティーチングプロ」としても成果を挙げています。指導する選手には、長友佑都、大儀見優季といった現役の日本代表だけでなく、FCバルセロナの下部組織に所属し話題になった久保建英くんや、第94回高校サッカー選手権で青森山田をあと一歩まで追い詰めた島根県立大社高等学校も、中西さんが指導しています。

中西さんがティーチングプロとして優れているのは、「技術を言葉で語れる」こと、「身体の使い方を指導できる」ことです。特に優れているのは、「身体の使い方を指導できる」ことです。

技術を教えるということは「身体の使い方を教える」ということ

技術を教えるということは、身体の使い方を教えるということでもあります。川崎フロンターレの風間八宏監督は、DVD「止める」の中で、「身体のどの部分でボールを止めたら、正確に止まるのか把握しよう」と語っています。たとえば、足の指先でボールを触るとボールの衝撃を吸収することが出来ます。足の甲の部分は、強いキックをするときに使う部位です。インサイドキックの時に強いキックを蹴ろうと思ったら、かかとからくるぶしの辺りで、ボールを当てなければなりません。カーブをかけるキックを蹴ろうと思ったら、足の指先にボールを引っ掛けて、ボールをリリースしなければ、カーブしません。足の指の感覚が大切です。

ボールをトラップする時は、ジャンプしてトラップすると、ボールを止めながら一緒にターンして前を向くことが出来ます。中村憲剛や大島僚太がやっているプレーです。シュートを打つ時は、軸足を地面につく反動を利用して足を振ると、敵のDFにタイミングを計らせずにシュートを打つことが出来ます。振り足を大きく振り上げてうつシュートは、相手にブロックする時間を与えてしまいます。

相手を1対1で止める時、相手の身体に弾き飛ばされないようにするには、自分の腰を相手の腰より少し下に当てると、相手の体格がよくても、弾き飛ばされずにプレーすることが出来ます。相手のパスをカットする時、相手が足をふるタイミングにあわせて身体を動かし、パスする瞬間にパスコースを塞いだり足を出したりすると、パスカット出来ます。このプレーが上手いのが、大島僚太です。身体に無駄な力を入れず、常にスムーズに動ける体勢を作っていなければ、出来ないプレーです。

フィジカルと技術はセットで考える

身体をどう使ったら、どのようにプレーとして表現できるのか。言葉で、身体で、表現出来なければ、技術を教えることは出来ません。ところが、サッカーのコーチは、技術を表面的に理解するだけで、どのような身体の使い方によって、技術が成り立っているのか、プレーが表現されているのか、きちんと理解出来ていない人物が多いのが現状です。

技術は言葉で語れるくらい、正確に把握できていて、初めて「技」と言えるのだと思います。どのように身体を動かしたら、どんなプレーが出来るのか。技術と身体の使い方は、セットで考えるべきだと思うのですが、身体の使い方はフィジカルトレーナー、技術はコーチといった具合で、両方分かっている指導者が少ないと、僕は思います。中西さんのように、身体の使い方を分かった上で技術を教えられる「ティーチングプロ」は、今後ますます需要が高まると、僕は思います。

おすすめ

 -