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2015年J1セカンドステージ第9節 川崎フロンターレ対鹿島アントラーズ レビュー「ドルトムント戦の教訓を忘れるには早すぎる」

   

2015年Jリーグセカンドステージ第8節、川崎フロンターレの対鹿島アントラーズは1-3で鹿島アントラーズが勝ちました。これで、3連敗。リーグ再開後、1分け3敗と勝利から遠ざかっています。シュート数も鹿島アントラーズが16本に対して、川崎フロンターレが8本。6連勝を果たした鹿島アントラーズとの力の差、勢いの差をみせつけられた試合となってしまいました。

鹿島アントラーズの攻撃でスペースを作られる

前半30分までは、川崎フロンターレのペースで試合を進めることが出来ました。この試合トップ下でプレーしていた中村憲剛が、タイミングよく動いてボールを受けることが出来たため、中村を起点にチャンスを作ることが出来ました。

しかし、鹿島アントラーズもDFラインを上手く押しあげ、中村が受けられるスペースを消すことで、川崎フロンターレのパスをサイドへと誘導するようにします。FWの金崎と土居がセンターバックの井川と谷口がボールを持った時、必ず中央へのパスコースを消すように立っていたのは、細かいところを徹底する鹿島アントラーズらしさが感じられました。この試合、谷口がいつも以上に左足でパスを出していたのですが、それは相手のポジションが要因だったと、僕は感じました。

鹿島アントラーズは、ボールを奪うと、必ず相手サイドバックの背後にロングパスを出してきます。そのスペースにFWの1人が走り、攻撃の起点を作って、前進させていくという方法を、誰が監督になってもやっています。この攻撃を何度も続けられた事で、川崎フロンターレのDFラインが下げられてしまい、1人1人の距離も広げられてしまいました。

1人1人の距離が広げられてしまったため、相手にとって攻撃するスペースが生まれます。生まれたスペースを、特にカイオに上手く使われてしまい、エウシーニョが1対1で劣勢になったこともあって、徐々に押し込まれていきます。

また、1人1人の距離が広げられてしまったことで、ボールを奪ってもパスを効果的につなぐことが出来ず、攻撃もスムーズに機能させることが出来ません。前半の30分以降はこの繰り返しで相手のペースで進み、得点を奪った後は、鹿島アントラーズにゲームを上手くコントロールされてしまいました。

良いペースが続かない理由

川崎フロンターレがよいペースを続けられない要因は、2つあります。

1つ目は、相手ゴールに近い位置でボールが奪えないことです。この試合では、山本真希が先発しました。山本は前半30分までは、ルーズボールを何度も拾い、攻撃を連続させてくれました。

ただ、山本はボールを奪うのが上手い選手ではありません。大島もボールを奪うのが上手い選手ではないので、相手がボールを持つと、ズルズルと自陣に撤退させられてしまいます。自陣に撤退すると、攻撃をするとき、イチから作りなおさなければなりません。

谷口をボランチで起用すると、この問題はある程度解消されるのですが、そうするとセンターバックの谷口がいなくなってしまいます。センターバックとボランチの谷口が2人欲しい。イケメンが2人欲しい。このジレンマに、川崎フロンターレは頭を悩ましているのです。

2つ目は、判断の遅い選手、緻密さが足りない選手がいることです。

特にこの試合では、杉本、アルトゥール・マイア、車屋といった選手が他の選手と比べて、「いつ」「どこで」の判断が遅いため、他の選手の動きを止めてしまう場面がみられました。

また、判断の遅い選手は、ボールを扱う時の緻密さが少し欠けている印象があります。トラップが一発で止まらない、ターンに時間がかかる、パスもきれいなゴロではなくバウンドしてしまったり、味方の利き足や相手に近い方の足にパスをしてしまう、といった場面がみられます。

こうしたミスは、他のチームではミスにはなりませんが、川崎フロンターレのサッカーを続ける上では、致命的なミスになってしまいます。1人1人の技術のミスが、チームで見ると大きなミスになってしまうのです。なお、川崎フロンターレが選手交代が少ないのは、これが要因です。

ドルトムント戦を思い出せ

では、どうするべきか。まずは、ベストなメンバーが出場できる状態に戻すしかありません。幸い、小林、登里といった選手が復帰し、田坂も合流間近です。少しづつ、よいペースで攻撃し続けることが出来る選手が揃いつつあります。

その上で再検討して欲しいのは、谷口のボランチ起用です。ファーストステージ最後の3連勝、そしてセカンドステージの好スタートは、谷口のボランチ起用が要因だったと僕は思います。谷口をボランチに起用すると、ボールを奪うポイントが相手ゴールに近づきます。今の川崎フロンターレは、谷口のポジション=ボールを奪うポイントになっているので、谷口をボランチに起用することが、最善の策だと思います。

幸い、この試合の車屋のパフォーマンスを見ていると、最悪の時期は脱したように見えます。競り合いの時の力強さも戻ってきました。谷口の代わりにセンターバックに起用しても、よいプレーをしてくれる気がします。

3連敗しましたが、昨シーズンの終盤ほど悲観的な状況には陥っていないと、僕は思います。幸いここから2週間の中断期間に入ります。十分立て直すことは可能だと思います。あえて、選手に言うことがあるとすれば、「ドルトムント戦を思い出せ」でしょうか。ドルトムント戦で得た教訓を忘れるには、まだ早すぎる。僕は期待しています。

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