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川崎フロンターレがドルトムント戦で試したかったこと。川崎フロンターレ対ボルシア・ドルトムント レビュー(3)

   

川崎フロンターレ対ボルシア・ドルトムントとの試合は、0-6でボルシア・ドルトムントが勝ちました。本当は、この試合のレビューを書くつもりはなかったのですが、あまりにも気づきの多い試合だったので、急遽試合を観てレビューを書くことにしました。3回に分けて、この試合を観て気づいた点を書きたいと思います。

今回は「川崎フロンターレがドルトムント戦で試したかったこと」です。

ドルトムントは川崎フロンターレが最も苦手なタイプ

まず、ドルトムント戦を振り返る上で、おさえておきたいポイントがあります。それは、ドルトムントは川崎フロンターレが最も苦手とするタイプの対戦相手だということです。

ドルトムントは「ゲーゲンプレッシング」という守備戦術を武器に、FWも積極的にボールを奪いにくるチームです。川崎フロンターレは、ドルトムントのようにFWも積極的にボールを奪いにくるチームとの対戦が苦手です。サガン鳥栖、モンテディオ山形、湘南ベルマーレ、など、相手陣地にボールを運ぶ前にボールを奪われ、失点を喫するパターンで何度も負けてきました。

ドルトムントは、川崎フロンターレが苦手とするチームの最高峰とも言えるチームです。相性は最悪。その前提条件をおさえたうえで、川崎フロンターレがこの試合でやりたかったことを考える必要があります。

ドルトムント戦で川崎フロンターレが試したこと

川崎フロンターレは、ドルトムント戦で2つの事を試しました。

1つ目は、「自分たちのサッカーで勝てるのか」です。メンバーも第17節の鹿島アントラーズ戦と同じスタメン。まずは、自分たちが普段Jリーグでやってきたことを真正面からぶつけて戦おうとしたのです。

結果は0-6になりましたが、僕はプレーは悪くなかったと思います。ただし、相手陣地にボールを運ぶところまでは。川崎フロンターレは、相手陣地にボールは運べても、相手の守備を崩して、シュートを打つ場面はほとんどみられませんでした。Jリーグでは、これでもかというほどボールを回し、仕掛け続けることが出来るのですが、ドルトムントはそんな事は許してくれませんでした。

その要因は、レビュー(1)とレビュー(2)に書いたので、ここでは割愛します。ただ、真正面からぶつかって、大量点を奪われても、気持ちを切らさずにチャレンジし続けたからこそ、課題を明確にすることが出来ました。

2つ目は、エウシーニョの中央での起用、そして4-1-2-3というフォーメーションの採用です。

エウシーニョを中央で起用したのは、彼の得点力を活かしたかったからです。そして、谷口のボランチ起用に目処がたってきたので、谷口を4-1-2-3の「1」のポジションで使うことで、より大きな責任を負わせるだけでなく、大島、中村、森谷といった選手たちの攻撃力を活かしたかったからだと思います。ただ、この試みは失敗に終わりました。

「自分たちのサッカーで勝てるのか」だけだったら、エウシーニョを中央で起用する必要はありません。そして、4-3-3で戦う必要はありません。3-4-3で戦って、3バックを採用することで生じる局面での数的優位を活かして、攻撃する方法もあったと思います。しかし、風間監督はそれをやりませんでした。あくまで、真っ向勝負。そこには、風間監督の意図を感じずにはいられませんでした。

風間監督がかかえていたジレンマ

風間監督は、ここ1年くらいジレンマをかかえていたような気がします。選手たちは、「止める」「受ける」「外す」「運ぶ」といった動きの質は確かに向上し、Jリーグの中では圧倒的な攻撃力を発揮できるチームになりました。

ただ、「自分たちは出来る」という自信が選手に芽生えたことで、「出来るから他の事を教えて欲しい」「勝つための戦い方を教えて欲しい」という「出来る」ことを前提とした要求も芽生えたような気がします。

風間監督は、手を変え品を変え、選手に「目指すべきレベルはもっと上にある」と伝えるとともに、「勝つための戦い方」として、様々なフォーメーションで戦う練習もしてきました。もしかしたら、様々なフォーメーションで戦うのは、風間監督の本意ではなかったかもしれません。

そんな選手たちに芽生えていた「自分たちは出来る」という意識は、ドルトムントが木っ端微塵に打ち砕いてくれました。風間監督は勝った試合より機嫌がよかったそうですが、それは自分が苦労していた選手の意識を変えることが、この試合をきっかけに出来るかもしれない。そんなことを考えていたのかもしれません。

ドルトムント戦から中3日で、セカンドステージの開幕戦FC東京戦を迎えます。ドルトムント戦で何を感じたかを表現するには、絶好の機会です。期待したいと思います。

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