nishi19 breaking news

スポーツでもっと楽しい未来を作る

第96回天皇杯準々決勝 川崎フロンターレ対FC東京 プレビュー「僕はこうやって川崎フロンターレの記事を書いてきた(プレビュー編)」

   

第96回天皇杯天皇杯準々決勝、川崎フロンターレの対戦相手はFC東京です。なお本記事は、川崎フロンターレ Advent Calendar 2016の24日目として寄稿させて頂く記事でもあります。せっかくなので、「僕はこうやって川崎フロンターレの記事を書いてきた」と題して、僕のプレビュー記事の書き方を紹介したいと思います。

僕はこうやって川崎フロンターレの記事を書いてきた

僕は「プレビュー」記事を書く時、必ず心がけているのは、試合ごとに注目すべきポイントを設定することです。「ポイント」を設定する理由は、試合後に書く「レビュー」を書きやすくするためです。プレビューで試合を観戦するポイントを自ら設けることで、試合を判断する基準が生まれます。僕は解説者ではありませんし、元選手でもありません、有名人でもありません。マニアックに戦術や特定の知識に詳しい人でもないので、人に読んでもらうには、工夫が必要でした。

ヒントになったのは、「PDCA」という仮説検証プロセスの考え方でした。「PLAN」「CHECK」「DO」「ACTION」という言葉の頭文字をとったこの言葉は、多くのビジネスマンに知られている言葉です。どんな物事に対しても、仮説を設定するのは自由です。仮説に基いて試合を観戦し、仮説が正しかったのか、出来ていたのか、出来ていなかったのかを検証することで、レビューのネタには困らなくなりました。そして、仮説を設定することで、仮説以外のポイントで気になった点が発見しやすくもなりました。このフォーマットを発明していなければ、僕はこんなに川崎フロンターレの記事を書き続ける事は出来なかったと思います。

ポイント(仮説)を設定するために、ヒントにしているのは選手の試合前のコメントです。チームの問題点、個人の問題点、選手の何気ないコメントには、ポイントを設定するヒントがたくさんつまっています。メディアのコメントから注意深く選手の考えを想像し、ポイントを設定する。そんな事を3年間繰り返し実践してきました。我ながら面倒な作業ではありましたが、ただ試合を観て好き勝手に述べるよりは、より責任を伴った文章になり、読み応えも出たのではないかと思います。先日、この書き方をアヤックスのアカデミーでアナリストを務めている白井裕之さんに褒めていただいたのは、すごく嬉しかったです。

ただ、この書き方は弱点もあります。時間がかかるのです。相手チームの試合と川崎フロンターレの前の試合の映像を出来るだけ観るようにしているのですが、下準備にどうしても時間がかかります。他のチームも同じように分析してみたいのですが、どうしても時間が足りません。川崎フロンターレだけ取り上げるつもりはなかったのですが、時間が足りないので、結果的に川崎フロンターレを取り上げ続けたブログになってしまったというのが真相です。この方法で書く人が他にも出てきましたが、時間がかかる方法ではあるので、真似してみて「もっと簡単に出来ると思ってた」と感じているかもしれませんが。

プレビューを書く時は、大体1時間くらいかけて書いています。見直しはほとんどしません。ほぼ一筆書きです。書き始めたらあまり悩まず、一気に書きます。書き終わったらすぐにアップします。時間をかけて書かないのは、休日は家の予定が詰まっていて、時間をかけて書いたら、家族に怒られるからです(これは本当です)。

なお、僕のプレビュー記事、レビュー記事の書き方には、共通する特徴があります。それは、レビュー記事の書き方を明日書くので紹介したいと思います。長くなりましたが、僕なりのプレビュー記事の書き方を踏まえた上で、本日の天皇杯の試合のプレビュー記事を読んでみてください。

しつこいくらい取り上げる「攻撃のクオリティが低い」問題い

nishi19 breaking newsでは、2016年シーズンの川崎フロンターレの記事を書く上で、しつこいくらい取り上げてきたテーマがあります。それは「攻撃のクオリティが低い」という問題です。「攻撃のクオリティが低い」と最初に口にしたのは、大久保でした。大久保がこの言葉を口にしたのは、開幕戦のサンフレッチェ広島戦の頃でした。僕は、大久保の言っている事は時間が経つにつれて解消されると思っていました。ただ、時間に経つにつれて、この問題はどんどん深刻な問題 となっていきました。大久保の危惧は正しかったのです。

「攻撃のクオリティが低い」理由は、ボールを保持できているものの、なかなか前方に運べなくなってしまったからです。風間監督が就任してからの川崎フロンターレは、継続して「止める」「運ぶ」「受ける」「外す」といった、ボールを扱う技術を向上させるトレーニングに取り組んできました。しかし、ボールを保持する技術が向上した結果、ゴールを直線的に目指すのではなく、ボールを保持することを優先するようになり、中央ではなく、ゴールから遠いサイドでパスを回す事が増えてしまいました。

風間監督は、ボールを保持すること、パスをつなぐことを優先する監督だと勘違いしている方がいまだに数多くいますが、風間監督は、「横パスは1本もいらない」と発言している監督であることは、あまり知られていません。ボールを保持することではなく、あくまでゴールを奪う確率を高めるためにボールを保持する。そして、最短距離でゴールを奪うには、中央から攻撃するのが早いと考える、極めて合理的な監督です。こうした風間監督の考えを最もよく理解している選手が大久保なのです。

しかし、2016年シーズンの川崎フロンターレは、2015年までの川崎フロンターレとは違います。サイドから攻撃する回数が増えた結果、サイドからのパスに合わせるのが上手い小林のゴール数は増えました。ボールを保持する時間を増やした結果、試合終盤に相手の足が止まり、ゴールを奪う事も増えました。しかし、これは川崎フロンターレが目指してきたスタイルではないと、僕は思います。セカンドステージ最終節のガンバ大阪戦、天皇杯4回戦の浦和レッズ戦で、大久保がMFでプレーした結果、攻撃のクオリティが飛躍的に向上したのは、皮肉です。チャンピオンシップも大久保がMFでプレーし続けていれば、結果は違っていたかもしれません。

この試合から大久保がFWに戻ることが予想されていますが、僕はFWに戻った結果、2016年のこれまでの試合同様に、ボールがなかなか前に運ばれず、大久保がほとんどボールに触らず、いらだちをつのらせ、結果的に攻撃が上手くいかない試合になるのではないかと危惧しています。攻撃が上手くいくのか、そして上手くいかなかった時に風間監督はどんな手をうつのか。僕はそこに注目しています。

大久保は理想のゴールは、以下のようなゴールだと語っています。

オレの理想は、中盤でパスを回して、自分も途中で絡んで、最後のところではオレが後ろから走り込んで、どーんって決めるゴールが好きなんすよ。
PICK UP PLAYER 大久保嘉人「LAST MESSAGE」

この言葉を読んで思い出したのは、2014年シーズン第5節の名古屋グランパス戦の大久保のゴールです。川崎フロンターレの1000得点目のゴールだったこのゴールは、僕自身の風間監督就任後の川崎フロンターレのベストゴールです。パスを繋ぐ度にどんどんスタジアムのテンションが上がっていき、最後シュートを打つと思った中村が大久保にパスをして叩き込む。完璧に相手の守備を崩しきって生まれたこのゴールのようなゴールをもう一度見たいのは、僕だけではないはずです。

中断明けということで上手くいかないこともあると思います。劇的にチームが変わっているとも思えません。ただ、僕はもう一度「すごいものを見た」というゴールが見たいのです。2016年の川崎フロンターレは、まだ凄いゴールをみせてくれてません。だからこそ、この試合が楽しみです。

おすすめ

 - , , ,