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2015年J1セカンドステージ第11節 川崎フロンターレ対名古屋グランパス レビュー「これが風間監督がサポーターに見せたかったサッカー」

   

川崎フロンターレ対名古屋グランパス

2015年Jリーグセカンドステージ第11節、川崎フロンターレ対名古屋グランパスは6-1で川崎フロンターレが勝ちました。中村憲剛が試合後のインタビューで語っていましたが、「今年一番の試合。他に言うことはない。」。そんな試合でした。

そんな試合にレビューを書くのは難しかったりしますが、なぜこんなに得点が入っているのか。試合を見ていて、気がついた点を書きたいと思います。

入れ替わる田坂と中野のポジション

この試合を見ていて印象に残ったのが、中野と田坂のポジションです。

登録上はFWが田坂、MFに中野と登録されています。小林が右のFWを務めているので、田坂は左FWのはずです。ところが、攻撃になると、田坂は基本的には左のFWにはいません。右に流れたり、左に流れたりと、空いている場所に自由に動いて顔を出していきます。じゃあ、空いている左のFWのポジションは誰が務めるのかというと、それが中野です。中野は攻撃時にFWと同じ位置をとって、田坂が動いた場所を埋めているのです。

右サイドでは小林がサイドにポジションをとり、相手DFの背後を狙い続けています。むしろエウシーニョは、サイドをカバーするというよりは、中村と大島をサポートするようなポジションをとります。そして、エウシーニョと同じ役割を左サイドで担っているのは、中野ではなく実は田坂であるというのが、相手を混乱させているのだと、僕は感じました。

右に小林、左に中野の2人は、フィールドの横幅いっぱいにポジションをとり、サイドからドリブルで仕掛けたり、サイドバックの背後を狙うことで、相手のDFのマークをひきつけます。サイドバックがひきつけられてしまうため、どうしてもDFの選手間の距離が空いてしまい、中央にはカバーできないスペースが出来てしまいます。そのスペースを、中村、大島、大久保、田坂、エウシーニョといった選手たちは、90分通じて使い続けました。

そして、相手のマークが分散しているため、90分通して中村がほぼフリーでボールを受けることが出来ていました。中村にとっては、楽しい90分だったと思います。

相手の「縦の距離」と「横の距離」を広げる

今の川崎フロンターレの攻撃は、縦にも横にも相手を揺さぶれるのが、強みです。小林が相手の背後を狙って動くことで、相手のDFラインが下がり、相手選手の「縦の距離」が広がります。そして、中野がサイドにはりつくことで、今度は「横の距離」が広がるというわけです。

こうした、縦横の選手間の距離が広がるのも、相手に対して動きで仕掛けることが出来ているからです。「受ける」「外す」といった動きを、相手が捕まえにくる前に自分たちから仕掛け、先手先手をとれているからこそです。

小林と田坂の復帰、中野の台頭、といった様々な要素がかみ合って、この試合の6得点が生まれました。風間監督がサポーターに見せたかった試合運びが、ようやく出来た試合。そんな試合だと思います。これが、川崎フロンターレのサッカーです。4年かかりましたが、ようやくある一定の手応えが感じられる試合を観ることが出来ました。

アルトゥール・マイアがみせた意地

余談ですが、試合終了間際にアルトゥール・マイアがカウンターでドリブルで仕掛けた後、ファウルをとってくれなかった後、次のプレーで縦パスを受けた時、自分の背後にボールを通すターンで相手をかわしてみせたのですが、ああいうプレーは僕は好きです。なぜなら、「俺は技術はあるんだ」「ファウルされたから奪われたんだ!」という審判に対する無言のアピールや、選手のプライド、人間性が感じられたりするものだからです。

アルトゥール・マイアや杉本のプレーを見ていると、少しづつ同じレベルでサッカーが出来る選手が増えつつあるんだなということを感じます。チームに対する期待感が益々高まった、そんな試合でした。

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