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川崎フロンターレ伊藤宏樹が目指す「日本初のビジネスとサッカーの現場を統括出来るGM」

   

先日、SBA(Sports Business Academy)主催の「事業本部 × 球団本部。最強の球団組織を考える」というセミナーに参加した時、登壇していた川崎フロンターレの風間監督、侍ジャパンの事業戦略を手掛ける荒木重雄さんが口を揃えて語っていたのが、「日本には事業と球団それぞれを統括出来る本当の”GM”はいない」と語っていました。その話を聞いた時には、僕もそう思いましたし、候補者が頭に浮かぶことはありませんでした。

プロモーション部で事業本部の仕事を学ぶ

セミナーの数日後、引退後に川崎フロンターレのプロモーション部に所属していた伊藤宏樹さんが、2016年シーズンからスカウトとして活動することが発表されました。

伊藤宏樹さんは、プロモーション部に所属し、ウォーリーを探せをもじって、等々力公園内に隠れている自分を探してもらう企画「ヒロキーを探せ!」など、川崎フロンターレの試合を観る観客を増やすための集客プロモーションを、自ら考え、企画書を書き、関係各所に説明し、実行してきました。元選手という肩書にこだわらず、自ら先頭に立って仕事をする姿は、非常に好感がもてました。

伊藤宏樹さんは、プロモーション部に所属することで、選手時代何気なく協力していたプロモーションにいかに手間がかかっているか、いかにお金がかかっているか、1人当たりの集客単価がどのくらいなのか、1人当たりのグッズの売上や、新しいグッズを作る時の売上はどのくらいなのか、仕事を通じて理解したのではないかと思います。

スカウトの仕事を通じて、球団本部の仕事を学ぶ

そして、2016年シーズンからスカウトに転身することによって学べるのは、選手を獲得するためにいくらかかるのか、どんな選手がいるのか、日本サッカーの育成現場はどうなっているのか、といったこれまた選手時代には知ることが出来なかった、日本サッカーの実情を把握することが出来るはずです。なにより、選手としての経験をより活かせる仕事だと思います。

事業本部と球団本部を統括出来る人材が必要

プロモーションとスカウト、一見違う仕事をこなしているようにみえる伊藤宏樹さんですが、2つの仕事をかけ合わせると、ある仕事への道が見えてきます。それは、「日本初のビジネスとサッカーの現場を統括出来るGMジェネラル・マネージャー)」です。

これまでの日本のスポーツは、GMはあくまでスポーツの現場の責任者という役割でした。プロモーション、営業、広報といった事業部門は範囲外でした。しかし、プロモーションをするにあたって、選手の協力を得ていこうと思えば、現場の協力は不可欠ですし、逆もしかりです。

過去にプロ野球では、「ある選手を獲得したいのだが、予算が数千万円足りない。事業部門が頑張って、数千万円捻出できるか?」というやりとりがされたことがあったそうです。その時、事業部門の責任者は承諾したそうですが、今後事業部門と球団部門をいかにコミュニケーションをとって、1つのスポーツクラブを運営していかなきゃいけないかということを、考えるよい例だと思います。

ドイツでは名選手がクラブ経営に関わる

バイエルン・ミュンヘンでは、カール・ハインツ・ルンメニゲ、ウリ・ヘーネス、マティアス・ザマーといった名選手たちが経営に関わることで、サッカーの現場を把握した上で、適切にクラブを運営しています。今まで、日本のスポーツではサッカーの現場の仕事を目指す人はいても、経営者を目指す人は少数でした。しかし、近年コンサドーレ札幌の野々村社長、FC今治の岡田武史オーナー、SC相模原の望月重良会長など、プレーヤー出身の経営者も増えてきています。

プロモーション部で事業部門に関する知識を学び、スカウトの仕事で日本サッカーの現状や選手獲得に必要な事を学ぶ伊藤宏樹さんなら、日本初のビジネスとサッカーの現場が分かるGMになれるんじゃないかと思います。10年後の川崎フロンターレは、伊藤宏樹さんがGMで、中村憲剛が監督。(そして、天野さんは相変わらずプロモーション部の部長)そんな時代が来るのかもしれません。

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