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2017年J1第13節 川崎フロンターレ対浦和レッズ プレビュー「浦和レッズの「守備」はどこが問題なのか」

   

2017年Jリーグ第13節、川崎フロンターレの対戦相手は浦和レッズです。まず、第16節までのデータを基に、浦和レッズのデータから分析した特徴を紹介します。

ミスが少ない浦和レッズの攻撃

Football-LABのデータによると、シュート数を攻撃回数で割った「チャンス構築率」は13.2%でリーグ2位。1位がサンフレッチェ広島なので、ペトロビッチが志向するサッカーは、攻撃回数に対してシュートで攻撃を終える確率がとても高いということが分かります。

ペトロビッチのサッカーは、守備時は5-4-1、攻撃時は4-1-5というフォーメーションを使い分けます。攻撃時は、ゴール前と攻撃を開始するDFたちが数的優位を作り、作り出した数的優位を活かして相手の守備を避けてボールを運んでいくのですが、2017年時点でもペトロビッチが作り出したサッカーは、シュートチャンスを作り出すには有効だといえます。

そして、浦和レッズはゴール数をシュート数で割った「シュート成功率」も14.4%でリーグ1位。シュートチャンスを作り出す確率も高く、シュートチャンスを決める確率も高い。Jリーグで最も効率のよい攻撃を仕掛けるチームだと言えます。

特に現在得点ランキングトップの興梠は、現時点でシュート数44本打って12ゴールを記録し、シュート成功率は27.3%。6得点のラファエル・シルバが12.0%、5得点の武藤が14.3%なので、いかに興梠のシュート成功率が高いかよく分かります。浦和レッズは1試合平均の枠内シュート数も6.3本でリーグ1位、シュート数も16.4本でリーグ1位。枠内シュート率38.4%はとても高い数字です。(川崎フロンターレは33.8%)

浦和レッズの攻撃に関するデータを詳しく分析すると、PKやセットプレー関連の得点の割合は得点全体の25%とそれほど多くはありませんので、セットプレー以外のプレーできちんと相手陣内にボールを運び、シュートチャンスを作り出し、得点を奪っているということが分かります。

ただ、浦和レッズは1試合平均の直接フリーキックと1試合平均のコーナーキックの本数が、14.7本と5.5本で共にリーグ2位にもかかわらずセットプレー関連の得点が少ないのは、攻撃における数少ない課題だともいえます。一方で直接フリーキックの本数が多いということは、相手チームは浦和レッズの攻撃をファウルで止めている回数が多いともいえます。

浦和レッズは1試合平均のボール支配率も61.4%でリーグ1位、そして1試合平均の30mライン侵入回数も55.3回でリーグ1位。リーグ2位の川崎フロンターレのボール支配率が56.5%、30mライン侵入回数が53.7回なので、いかに浦和レッズの攻撃がミスなく行われているかということが分かります。

川崎フロンターレとしては、もしかしたら2017年シーズンで初めて、相手チームの方がボールを保持する時間が長い試合になるかもしれません。相手がボールを保持する時間が長くなっても、じれずに守るべき場所をきちんと守り、相手にシュートチャンスを作らせず、シュートチャンスを作らせてもシュート成功率の高い興梠にシュートを打たせないようにしたり、成功率の低いシュートを打たせるように出来るか注目です。

シュートを打たせない守備は出来ているが失点が多い浦和レッズ

浦和レッズは、直近の5試合で13失点と失点が増えています。守備に関するデータを分析すると、シュートを打たれた回数を、攻撃を受けた回数で割った「被チャンス構築率」は、9.3%でリーグ4位。決して悪い数字ではありません。攻撃を受けた回数は118.0回でリーグ2位、シュートを打たれる回数は10.9本でリーグ1位です。

つまり、シュートを打たれる回数も少ないし、攻撃を受ける回数も少ない。ボール支配率が高く、相手陣内でプレーしている時間が長いことが、被シュート成功率を下げている要因だと考えられます。「攻撃は最大の防御」という言葉がありますが、攻撃が機能しているからこそ、守備もある程度機能しているともいえます。

しかし、ゴール数をシュート数で割った「被シュート成功率」は14.3%でリーグ16位。浦和レッズの守備の問題は、少ないチャンスを確実に相手に決められているからこそ起こっていると考えられます。特にセットプレー関連からの失点が多く、失点全体の36%を占めています。

川崎フロンターレはセットプレー関連の得点は、得点全体の27%とそれほど高くはありませんが、8得点を記録しており、決して苦手ではありません。浦和レッズには背の高いDFが少ないので、セットプレーの時に相手が高さで勝負を挑んできた時、上手く対応できていないのかもしれません。セットプレーの攻防は注目です。

中村、大島、エドゥアルド・ネットがどう崩すための手を打つか

この試合で注目したいのは、攻撃の起点になる中村、大島、エドゥアルド・ネットが攻撃時にどんな位置取りをするかです。最近の試合を観ていると、3人は相手の守り方に応じて、攻撃時の位置取りを変えています。エドゥアルド・ネットがエドゥアルドの左に位置したり、大島がサイドに動いたり、中村がサイドに動いたり、といった具合に空いている場所をみつけて、臨機応変に動きます。

もちろん、小林が中央に動いたり、阿部や登里が空いているスペースに動いたりと、今の川崎フロンターレのメンバーは、状況に応じて相手の守備を崩すために、相手を外す動きやボールを受ける動きを工夫出来るメンバーが揃っています。選手個人個人の目が揃っているので、攻撃の起点となる3人が一見変な位置取りをしても、その意味を理解して、瞬時に最適なプレーを選択できるようになっています。3人がどう浦和レッズの守備を崩そうとしているのか、注目したいと思います。

「攻撃」の浦和レッズ、「守備」の川崎フロンターレという見方がされそうな試合ですが、僕は「浦和レッズの守備」と「川崎フロンターレの攻撃」がポイントになる試合だと思います。どんな試合になるか楽しみです。

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