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我慢して起用している選手をどこまで我慢するのか。2015年J1セカンドステージ第7節 ヴィッセル神戸対川崎フロンターレ レビュー

   

2015年Jリーグセカンドステージ第7節、川崎フロンターレの対ヴィッセル神戸は、0-2でヴィッセル神戸が勝ちました。

DFラインの前のスペースを活用しきれず

この試合のポイントは、ヴィッセル神戸の守備でした。

ヴィッセル神戸のボランチを務めていた森岡と三原は、川崎フロンターレの大島と中村を厳しくマークしようと、2人に対して距離を詰め、食いついてきました。しかし、食いつきすぎるあまり、本来ボランチが守るべき、DFラインの前のスペースを空けてしまう事が何度もありました。森岡と三原が食いついたタイミングを見計らって、川崎フロンターレは空いたスペースで大久保、杉本、エウシーニョ、森谷といった選手がボールを受け、ボールを敵陣に運ぶことに成功していました。

森岡と三原とすれば、中村と大島に食いつかなければ、川崎フロンターレのペースでゲームを進められてしまいます。しかし、食いついたら、自分たちの背後のスペースを使われてしまう。正直、判断に迷ったと思います。そして、この試合は大島のドリブルが効果的で、何度も相手を交わして、ボールを敵陣に運ぶことに成功していました。マークを緩めるわけにはいきません。

川崎フロンターレとしては、前半40分頃まで、DFラインの前のスペースを有効に活用し、何度も何度もチャンスを生み出しました。この自分たちに優位な時間帯に得点を奪えなかったことが、試合の勝敗を左右したと僕は思います。

ヴィッセル神戸は、前半40分過ぎにチョン・ウヨンをボランチに上げ、DFラインの前のスペースを埋めようとしました。そして、ボランチに上がったチョン・ウヨンのパスをきっかけに得たコーナーキックから、レアンドロのゴールが生まれます。この先制点が余計に試合を難しくしてしまいました。

チョン・ウヨンがボランチに上がったものの、DFラインの前のスペースは、完全になくなったわけではありませんでした。したがって、川崎フロンターレとしては、前半と戦い方を変える必要はありませんでした。前半同様にDFラインの前のスペースに素早く縦パスを入れて攻撃していけば、いつか得点は奪える。そう思っていたはずです。

アルトゥール・マイアが入ってから攻撃が停滞

誤算があるとすれば、チャンスを作っていたにも関わらず決めきれなかったことと、交代で入ったアルトゥール・マイアと車屋が効果的な仕事が出来なかったことです。特に、アルトゥール・マイアが入ってから、DFラインの前のスペースでボールを受ける人が減ってしまい、攻撃のテンポが上がらずに、停滞するようになってしまいました。

アルトゥール・マイアのキックの技術、ボールを扱う技術は高いレベルにあると思います。しかし、いくらボールを扱う技術が高くても、ボールを受ける事が出来なければ、力を発揮することは出来ません。正直この2試合を観ていて、川崎フロンターレのサッカーに馴染んで力を発揮するのは、時間がかかる気がしました。キャンプに参加していたらまた違うんでしょうが、今シーズンは2ステージ制なので、新戦力をなじませる時間がありません。途中交代で起用しながら、チームに馴染ませていくしかない気がしました。風間監督がどこまで辛抱するのか、注目です。

辛抱強く起用されている車屋

逆に風間監督が辛抱強く起用しているのは、車屋です。車屋はセカンドステージ第3節の柏レイソル戦を最後に、スタメンから外れています。スタメンから外れている理由のひとつとして考えられるのは、ボールを奪う時、攻撃に転じる時に、車屋が本来持っていた積極性が失われている点だと思います。

1対1で相手が仕掛けてきても、スピードを武器にファウルせずにボールを奪う。攻撃に転じれば、スピードと技術を武器に、相手陣内に思い切ってボールを運ぶ。こうした車屋の武器が、セカンドステージ以降影を潜めています。もちろんフルシーズン戦うのは初めてなので、疲れもあると思います。ただ、僕が観ていて、車屋の問題は、「頭のミス」が起こっている事だと思います。

技術は問題ありません。問題は、技術を的確に発揮するための判断のミスが増えていることです。そして、車屋のミスの要因は、僕は心の問題のような気がします。プロは1試合1試合、人生をかけた真剣勝負です。大学までの試合とは、真剣度が違います。1試合終えた後の消耗度は、大学までとは全く違うはずです。慣れないファンサービス含めたプロサッカー選手としての生活は、身も心も消耗させるはずです。普通に生活している我々ですら、疲労を感じるこの夏場に、初めてフルシーズンを戦うルーキーが、心身ともに疲れを感じていても、不思議ではありません。

車屋の問題を感じ取っているからこそ、風間監督は車屋を途中出場でありながら、継続して使っています。本来なら1点欲しい場面で起用されるべきは、車屋ではなく中野であっても不思議ではありません。しかし、この試合で起用されたのは、(様々な理由があるにせよ)車屋です。そこに、僕は風間監督の車屋に対する信頼と期待を感じるのです。

風間監督は何を変えて、何を我慢するのか

風間監督に求められるのは、この試合を踏まえて、何を我慢するのかだと思います。選手起用、戦い方、何を継続させて、何を変えていくのか。あるいは、何も変えないのか。ある程度上手くいったのに負けた試合の後ほど、監督として、次の一手を問われるタイミングはありません。

風間監督は、こうした時はあまり何かを変える監督ではありません。我慢して、我慢して、変える時はズバッと変える監督です。この試合の結果を踏まえて、風間監督がどうするのか。改めて注目したいと思います。

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