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勝負は試合前から始まっていた。2015年J1第12節 ガンバ大阪対川崎フロンターレ レビュー

   

2015年Jリーグ第12節、ガンバ大阪対川崎フロンターレは、1-1の引き分け。負けはしませんでしたが、浦和レッズが勝ったため勝ち点差が9に開き、ファーストステージの優勝は難しくなりました。また、順位も7位まで下がってしまいました。

前半がガンバ大阪ペースで進んだ思わぬ理由

前半の45分は、終始ガンバ大阪ペースで進みました。よく1失点で済んだと思います。ガンバ大阪ペースで進んだ大きな要因は、グラウンドコンディションです。試合前、選手がグラウンドで行うウオーミングアップが終わった後、グラウンドにタップリと水が撒かれました。しかも、午前中は雨が降っていたにもかかわらず、です。これは、ガンバ大阪側が仕掛けた、川崎フロンターレ対策のひとつでした。

なぜ、ウオーミングアップ後に水をまいたのか。それは、川崎フロンターレのボールコントロールを乱すためです。川崎フロンターレは、短い距離のパスをつないで、攻撃することが多いチームです。ガンバ大阪は、川崎フロンターレのDFがボールを持った時、積極的に奪いにいこうとしました。そこで、川崎フロンターレのDFがボールを扱いにくくするように、水をまいたのだと思いました。ウオーミングアップの後に、川崎フロンターレ側の陣地に水をまいたのは確認できたのですが、もし、川崎フロンターレ側だけ水をまいたのだとすれば、明らかに作戦だったといえます。戦いは、試合前から既に始まっていたというわけです。

川崎フロンターレの選手は、ウオーミングアップの時と違うピッチコンディションに、足を滑らせる選手が続出します。また、足元が不安定なので、ボールを止めるのにも一苦労。そこを狙って、ガンバ大阪の選手たちが、素早くボールを奪いにきます。前半の45分が終始ガンバ大阪ペースで進んだのは、グラウンドコンディションが大きな要因だと、僕は思います。

3-4-3がハマった理由

川崎フロンターレは、ゲームの流れを変えるために、フォーメーションを何度も変更します。試合開始時は、4-2-3-1というフォーメーションでしたが、何度かの変更を経て、最終的には3-4-3に落ち着きます。3-4-3に変更してから1失点しましたが、結果的に3-4-3に変更してからは、川崎フロンターレがボールを保持する時間が長くなり、ガンバ大阪にほとんどチャンスを作らせませんでした。

3-4-3に変更してから、川崎フロンターレがボールを保持するようになった理由は2つあります。1つ目は、谷口がパトリックを抑えこんでくれたことです。ガンバ大阪は、先制点を奪ったらパトリックを走らせて、カウンター攻撃を仕掛けることが多いのですが、この攻撃をことごとく谷口が止めてくれました。したがって、ガンバ大阪は攻め手を1つ失ってしまいました。

2つ目は、DFの数を3人にしたことで、ガンバ大阪のFWの守備をかわせるようになったことです。川崎フロンターレが4-4-2で戦っている時、ガンバ大阪は、宇佐美とパトリックが井川と角田に素早く距離をつめて、2対2の状況を作り出します。川崎フロンターレは、GKの新井をつかってプレッシャーを回避する方法もありましたが、井川と角田はまともにプレッシャーを受けてしまい、何度もボールを失ってしまいました。

ところが、DFの数を3人にしてからは、3対2で数的優位を作ることが出来るようになりました。数的優位を活かしてパスをつなぎ始めると、ガンバ大阪はボールを奪えなくなりました。ガンバ大阪はボールが奪えないため、自陣でのプレーが長くなり、奪ってもパトリックは谷口が抑えている。遠藤はなかなか高い位置を保てず、守備をする時間が長くなった宇佐美は、体力を消耗して交代。こうして、ガンバ大阪の攻め手を奪うことに成功しました。

新井のプレースタイルはチームにあっている

個人的には、2人の選手のプレーが印象に残りました。

1人目は、新井です。西部の代わりに出場して3試合目ですが、試合を重ねる毎によいプレーを披露しています。素晴らしかったのは、ボールをつなごうとする意志とDFの背後をカバーする動きです。前半、ガンバ大阪がボールを奪いにきていることをわかった上で、新井はロングパスを選択せず、近くの味方にパスし続けました。パスをした後、味方がミスしてピンチを招く場面もありましたが、ロングパスを蹴って、簡単に相手にボールを渡してしまうと、相手の思うつぼですが、勇気が必要なプレーです。新井がつなぎ続けたことが、ガンバ大阪の体力を少しずつ奪う結果につながりました。

そして、新井はDFの背後にボールが出た時、前に飛び出すのが早く、カバーできる範囲が広いGKです。新井が背後をカバーしてくれるので、川崎フロンターレのDFは後半思い切って高い位置をとることが出来ました。

川崎フロンターレはGKがパスをつなげたり、DFラインの背後をカバーできれば、もっと攻撃できる時間が増やせると、個人的には感じていました。シュートストップは西部の方が巧いと思いますが、新井の方が川崎フロンターレのスタイルにはあっているのではないかという気がします。西部と新井。今後どちらの選手を選択するのか、楽しみにしたいと思います。

流れを変えた杉本のドリブル

2人目は、杉本健勇です。1ゴールという結果を残してくれたのも素晴らしかったですが、特に素晴らしかったのは、ボールを運んだり、キープするドリブルです。川崎フロンターレは前半はパスばかりでほとんどドリブル出来ず、ドリブルしても奪われてばかりでした。ところが、杉本がボールをドリブルで敵陣に運んだり、ボールをキープしてくれたことで、味方が攻撃する時間を作ることが出来ました。そして、前半はガンバ大阪は左サイドから何度も攻撃を仕掛けていたのですが、杉本が入ってからは、ほとんど攻撃出来なくなってしまいました。

杉本の課題は、ボールが無い時の動きです。味方がパスを出せるタイミングで、動きを止めてしまう。あるいは、ボールを奪われた時に、直ぐに守備をしない。こうした、ボールの無いところでのアクションが遅いため、船山がスタメンで出ているのです。ただ、こうした問題も徐々に改善されてきていますし、この試合の活躍をきっかけに、出場時間を伸ばしてくれるはずです。今後のプレーに期待したいと思います。

連戦の中でどう戦っていくのか

次の試合は、中3日でナビスコカップのモンテディオ山形戦。これから、中3日、もしくは中2日での試合がファーストステージ終了まで続きます。メンバーの入れ替えも考えながら、残りの試合を戦っていく必要があります。ファーストステージの優勝は厳しくなりましたが、連戦が続くため、何が起こるか分かりません。少しでもよい順位でファーストステージを終えるだけでなく、ナビスコカップ予選リーグ突破のために、どう戦っていくのか楽しみです。

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