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過剰な現代社会が奪った野生と取り戻す方法。書評「GO WILD 野生の体を取り戻せ! ―科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス」

   

本書「GO WILD 野生の体を取り戻せ! ―科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス」は、ロングセラー『脳を鍛えるには運動しかない! ―最新科学でわかった脳細胞の増やし方』の著者が、近年話題となっている糖質制限やパレオダイエット、山や自然を走るトレイルランニング、そして注目の瞑想法マインドフルネスなどを、人類の進化の観点から科学的かつ包括的にとらえた一冊です。

本書の趣旨は、非常にシンプルです。人は1万年前までは、食料を農耕ではなく、狩猟採集によって獲得していました。人間が誕生したのは、およそ600万年前。だから、元々の狩猟採集を中心とした生活に戻せば、人間本来の状態で、健康に、クリエイティブに過ごせるのではないかという考えを、最新の科学的知見と自らの体験を基づいて迫っていきます。

ジムで走るより、自然の中で走る

ジムの中で走るより、自然の山の中で走るトレイルランの方が、脳の活性化にもつながると、本書には書かれています。確かに、ジムの中で走るよりは、外を走るほうが楽しい。それは、僕もそう思います。トレイルランのように山の中を走らなくても、車通りの少ない道を走るだけでも、日差し、地面の感覚、風といった、ジムで走るだけでは得られない刺激を得ることが出来ます。また、僕は、ランニングをしているときに、よいアイディアが浮かぶ事があります。ランニングをしているときは、1人だけの時間ですし、身体を動かすことで頭を使っているので、机の前で考えるより、何かが浮かびやすいのだと思います。

炭水化物を控えた食生活

パン、米といった炭水化物や、加工食品を控え、自然食品を食べる。この食生活のメリットは、2013年にGoogleで最も検索されたダイエット「パレオダイエット」を例に、説明しています。パレオダイエットとは、旧石器時代の食事に立ち返るというコンセプトのもと、日常的に簡単に入手できる魚介類、鳥類、小動物、昆虫、卵、野菜、キノコなどの菌類、根菜、ナッツ類などを中心とした食生活をとるダイエット法のことです。パレオダイエットが石器時代の食事かどうかは議論の余地がありますが、現代に生きる人々は、お菓子、清涼飲料水、ジュースなど、知らず知らずのうちに、糖分を多く取っていることに、本書は気づかせてくれます。

瞑想する

マインドフルネスとは、瞑想のことです。瞑想は、集中力や観察力を高める効果があると言われています。瞑想を1日10分でもすることで、ストレスを軽減させることが出来ると言われています。街を歩けば、嫌でも広告の看板が目につき、聴きたくもない音楽が耳に入り、ちょっと時間が空けばスマートフォンで何かを読むなど、知らず知らずのうちに、多くの情報を受け取っています。

何もかも過剰な現代社会

本書を読んでいて気づいたのは、現代は「過剰」なのではないか、ということです。甘くて美味しいお菓子が簡単に買え、音楽はYouTubeで無料で聴けて、スマートフォンを使えば、様々な情報が手に入る。今まで、苦労して得ていたモノが簡単に手に入るのは悪いことではありませんが、本当は要らない情報やモノまで手に入れてしまっているのではないかと、考えさせられます。

「GO WILD」というタイトルの「WILD」という言葉が意味するのは、決して文明を捨てろという意味ではありません。文明の生活で眠ってしまっている本能を、いかに現代で呼び覚ますか。その方法を考えることが、幸福につながるという意味なのだと、僕は思います。「WILD」な生活は、人それぞれだと思います。自分にとっての、「GO WILD」な生活は、どんな生活か。本書を読んで、考えてみてはいかがでしょうか。

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