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伊藤壇や二川幸夫は特別ではない、と「君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?」(田村耕太郎)を読んで考えた。

   

君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?

田村耕太郎さんの著書「君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?」は、仕事が機械化/海外へのアウトソーシング化が進む現代社会を踏まえ、今後ビジネスパーソンとしてどうするべきなのか、海外で活躍する人材の例や留学先の紹介などを交えて、進むべき道を熱く語った1冊です。

15の国と地域でプレーしたサッカー選手:伊藤壇

ところで、伊藤壇さんというサッカー選手をご存知でしょうか。37歳になる彼はJ1でプレーした経験はありませんが、彼は現在まで15の国と地域でプレーし、37歳になっても現役を続けています。

ブランメル仙台(ベガルタ仙台の母体となったチーム)でプロデビューした伊藤さんは、度重なる練習と試合への遅刻を理由に、チームを解雇されました。しかし、その後雑誌で見つけたシンガポールリーグのテストに参加。シンガポールでのプレーをきっかけに、インド、香港、オーストラリア、フィリピン、ネパール、カンボジアなどでプレーし、現在はフィリピンのチームでプレーしています。

伊藤さんは、何もかも自分でやります。もちろんチームを探すのも自分。代理人を立てたりといったことはしません。Webサイトを通じてチームを見つけ、交渉は片言の英語。10日後の自分が何をしているかわからない状況を、たくましく生きています。伊藤さんがシンガポールでプレーしていた頃にはほとんどいなかったアジア各国でプレーする日本人は、現在50人以上。伊藤さんはアジアでプレーする道を切り開いた先駆者となったのです。

世界中の建築を観て、評価した二川幸夫

今月5日に建築写真家で、エーディーエー・エディタ・トーキョーを主宰する二川幸夫さんが亡くなりました。二川幸夫さんは、世界中の建築を観て回り、写真を撮り続け、撮影した写真を自らが発行する「GA」という雑誌に掲載し、建築の魅力を伝え続けました。

二川さんの写真の撮影方法は独特です。遠路はるばる目的の建築にたどり着いても、自らが気に入らなければ撮影せずに、帰ってしまう。撮影するときも、その建築が最もよく映える陽の光が当たるまで何時間も待つ。建築家のフィリップ・ジョンソンの作品を撮影したときは、撮影許可もとっていないのに勝手に建物に侵入して撮影し、後に作品を観た本人から「うまく撮ってくれてありがとう。でも、今度はちゃんと許可をとってくれ」と言われたとか。

こうして世界中を旅し、建築の写真を撮り続け、「GA」という雑誌を通じて建築の魅力を伝え続けたからこそ、「GA」は日本人が発行する雑誌にもかかわらず、世界中の建築家の憧れとなり、「GA」に掲載されることが、建築家にとってのステータスとなりうるまでになりました。「GA」はルーブル美術館やテート・モダンといった世界の有名美術館や博物館のショップに必ず置いてあります。

日本の経済発展は世界に出た先人たちが支えた

元々、日本という国は島国のため、資源や販路を海外に求めることで、経済発展を遂げてきました。商社マンたちが世界中を駆け巡って資源や食料を調達し、日本からブラジルなどの国々に移住した人々が土地を開拓し、松下幸之助や盛田昭夫や本田宗一郎といった偉大な経営者たちが、世界中に自分たちが作った商品を売りに出かけたからこそ、現在の日本の豊かさがあるのです。

現在日本に住んでいる人は、僕も含めて先人たちが築き上げた豊かさに安住しているのではないのでしょうか。もう一度自分たちの豊かさがどのようにして築きあげられたのか理解した上で、自分自身のスキルを磨き、世界中を駆けまわって仕事をしていく覚悟が、改めて求められているのではないのでしょうか。

本書には、これから世界で勝負しようと考えている人だけでなく、将来の目標や進むべき道が見つからない人に向けたヒントがたくさん詰まっています。ぜひ多くの方に読んでもらいたい1冊です。

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二川幸夫さんがGA JAPANに連載していた「GA日記」
これがもう読めなくなると思うと残念です。ご冥福をお祈りいたします。

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