厚みがなくなったGOETHE

2013/07/30

昨日書店に立ち寄って驚いたことがありました。
それは、幻冬舎が発行している雑誌「GOETHE」が発行当初の2/3ほどに薄くなっていたことです。久々に手にとったので気が付かなかったのですが、発行当初は1センチくらい厚みがあったので明らかにページ数が減っていたのですが、さらに驚いたのは、掲載されていた記事の内容でした。

感動して何回も読んだ二川幸夫の記事

僕は「GOETHE」を読むようになったきっかけは、創刊号に掲載されていたGAの創始者でもある二川幸夫さんの記事を読んだことがきっかけでした。この記事は、何回も何回も繰り返し読ませてもらいました。

世界中の建築を自分の足で回り、自分の気に入った建築だけを写真に収め、自らが発行する雑誌「GA」で紹介する。二川さんがやったことは煎じ詰めればたったこれだけですが、「GA」で紹介される写真のクオリティと、洗練された英語と日本語の文章、写真と文章を的確に見せるレイアウトによって、GAは世界中の建築家が掲載を夢見る雑誌として、世界中の建築好きに愛される雑誌になりました。

そして、僕がGAが凄いと思うのは、広告が掲載されてないことです。一般的に、雑誌は価格を安くするために、誌面に広告を掲載しています。最近は商品を紹介するタイアップ記事も目立つようになりました。しかし、GAには広告が一切誌面に掲載されていません。その分高額(1冊3,000円以上)ですが、価値を認めた人が買えばいい。そういう心意気を感じる雑誌です。

GOETHEの二川幸夫さんの記事は、多くのページ数を割いて、二川さんのこだわり抜いた仕事に対する考え方がたっぷり掲載されていました。創刊号以降のGOETHEには、仕事に対するこだわりを持った人を取り上げる記事が数多く掲載され、僕自身GOETHEが発売される24日を楽しみにしていました。

掲載されなくなった「24時間仕事バカ」の記事

ところが、ここ1年くらいのGOETHEは、僕が読んでいた仕事にこだわる男の記事はあまり掲載されなくなってしまいました。1センチくらいあった誌面も2/3ほどに薄くなりましたが、削り取られてしまったのは、僕が読んでいた仕事にこだわる男の記事でした。

僕が読んでいたような記事はもしかしたら人気がなかったのかもしれませんが、仕事にこだわる男の記事を掲載することが、GOETHEと他の男性誌との差別化要因だったと思うので、残念でなりません。最新のGOETHEを手に取りましたが、ほとんどファッション誌のようでした。

以前もファッションを紹介する記事は掲載されていましたが、あくまで仕事に対するこだわりを支えるものとしてのファッションだったと思っています。そして、僕自身ある時期からGOETHEを購入しなくなりました。よく考えてみると、それは仕事にこだわる男の記事が少なくなり始めたころなのかも知れません。

GOETHEの創刊当時からのキャッチコピーは「24時間仕事バカ」です。「24時間仕事バカ」の人を取り上げず、グルメやファッションや観光地を掲載しているのは、雑誌のコンセプトに反するんじゃないかなぁと思うのです。雑誌を運営し続けることは簡単ではないと思うのですが、気に入っていた雑誌だったので、他の雑誌との差別化要因を失っていくのをみると、なんとも言えない気分になるのです。

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