2017年J2第1節 名古屋グランパス対ファジアーノ岡山 プレビュー「風間監督が名古屋グランパスで実現したい事は何か」

2017年J2第1節、名古屋グランパスの対戦相手はファジアーノ岡山です。昨日J1が開幕しましたが、今日からJ2も開幕します。2017年シーズンは名古屋グランパスの試合も、川崎フロンターレ同様にレビューとプレビューを書くことにしました。

川崎フロンターレは極端なチーム作りをせざるを得なかった

名古屋グランパスの試合のプレビューとレビューを書くことにしたのは、風間八宏さんが監督に就任したからです。

2012年シーズンの途中に川崎フロンターレの監督に風間さんが就任してから、川崎フロンターレのサッカーを追いかけるようになりました。風間監督が日々口にしている事はとても基本的な事なのですが、基本的な事を他の人とは違う表現で、より高度に実現させる事を求めます。選手は求められていることは基本的な事にもかかわらず、喜々として練習に取組み、次第に高度な技術を身につけ、他のチームでは実現出来ないサッカーをプレーで表現出来るようになりました。

ただ、僕は川崎フロンターレでの指導が長くなるにつれ、風間監督は「他にやりたい事があるんじゃないか」とも感じていました。風間監督は就任当初、守備の練習は全くしませんでした。守備の話をしなかった理由は、あえて極端な方向に振ることで、選手の目を強引にでも違う方向に向けさせたかったからです。半年くらいは、ミーティングもしないし、守備の練習もしないといった、極端なチーム作りを進めました。そうしないと、シーズン途中の就任ということもあり、チームが変わらなかったからです。

この半年間がなければ、川崎フロンターレのサッカーが変わることはなかったと思いますが、僕はこの半年間は余計だったと思います。この半年間のせいで、「風間監督は攻撃の事しかトレーニングしない」というイメージもついてしまいましたし、「川崎フロンターレはパスサッカー」というイメージが定着してしまったのも、この半年間の影響が大きかったと思います。風間監督は「ボールを保持する」事の大切さをトレーニングを通じて選手に伝え、選手たちはボールを保持できる技術を身につけました。しかし、2016年シーズンは、選手がボールを保持することに注力しすぎるあまり、少ないパス本数でゴールを奪うようなプレーが減ってしまいました。大久保がFC東京に移籍したのは、川崎フロンターレのプレーが少しずつ変わってしまったことが要因でしたし、風間監督も修正できませんでした。

名古屋グランパスの戦いで注目している事

僕が2017年シーズンの名古屋グランパスの戦いで注目している事は、2つあります。

1点目は、「風間監督がチームを変えてまでやりたかった事」です。プレシーズンの風間監督の発言や、トレーニングのレポートを読んでいると、守備の練習もしているようですし、ボールを使わないメニューも川崎フロンターレに比べると増えています。川崎フロンターレの時には、選手の頭を入れ替えるためにわざと極端な取組をしていましたが、名古屋グランパスでは川崎フロンターレの実績もあるので、そこまで極端にやらなくても、選手が積極的に取組んでくれていると感じます。また、名古屋グランパスがJ2に降格し、チームをイチから作り直す必要があったのも、風間監督にとっては好都合だったと思います。

だからこそ、「風間監督がチームを変えてまでやりたかった事」が何かが気になります。風間監督はもともとドイツでのプレー経験が長いので、僕は勝手にRBライプツィヒやホッフェンハイムのように、パスをたくさんつなぐサッカーというよりは、素早くボールを運んで攻撃し、ボールを奪われたら素早く奪い返すようなサッカーを志向するのではないかと感じています。川崎フロンターレのサッカーとは、少し違うサッカーをするのではないかと予想しています。

2点目は、「J2昇格という命題を果たせるのか」ということです。2017年シーズンの名古屋グランパスには、J2昇格という誰でもわかる目標があります。しかし、風間監督は敢えてその目標を口にしません。「1戦1戦が勝負(アトレティコ・マドリードのシメオネ監督の「Partido a Partido」という言葉でも知られています)」、「日本のどのチームと戦っても勝てるサッカーを目指す」としか語りません。自分が語る言葉が実現できたら、自ずとJ2昇格出来ているだろうから、敢えて目標をいう必要はない。言葉からはそんな意図を感じます。

Twitterでは、「風間監督は育成に向いている監督」というツイートも目にしました。風間監督にも、「勝負弱い」というような、似たような言葉は届いていると思います。その言葉を覆したいという思いは、負けず嫌いな監督ですから、心の中に持っているはずです。勝負がかかった時に、どんな采配をするのか。また、長いシーズンだとチームが上手くいかない局面も出てくるはずです。その時、どう立て直すのか。シーズンを通して追いかけないと分からないことがあるので、注目していきたいと思います。

なお、名古屋グランパスのプレビュー記事は無料で読めますが、試合のレビュー記事は有料にしたいと思います。名古屋グランパスのサポーターの方や、名古屋グランパスのチーム作りに興味がある方に読んで頂けるような内容にしたいと思いますので、ぜひ読んで頂けると幸いです。そして、1年に1度の開幕戦。どんな試合になるのか、楽しみです。

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