高校サッカーと世界のサッカーはつながっている。書評:「高校サッカー聖地物語 -僕らが熱くなれる場所-」

2013/08/15

高校サッカー聖地物語 僕らが熱くなれる場所

本書はユース世代への幅広い知識と綿密な取材から、「ユース教授」という愛称でコアなサッカーファンに親しまれている安藤隆人さんが、高校サッカーの聖地に関するエピソードを、選手や関係者の声からまとめた一冊です。

Jリーガーにとっても特別な場所である「高校サッカーの聖地」

この書籍では、細貝萌、宮市亮、岡崎慎司といったザックジャパンの選手をはじめ、11人の選手がそれぞれの”聖地”について語っています。

僕がこの本を読んで感じたのは、Jリーガーや海外で活躍する選手にとっても、書籍で取り上げられている「聖地」は、それぞれ捉え方は違うものの、特別な場所であると捉えていることに、少し驚きました。

高校サッカーと世界のサッカーはつながっている

特に宮市亮のように、高校サッカーからアーセナルに移籍した選手が、瑞穂陸上競技場でプレーすることを目標に掲げ、努力を積み重ねてきた箇所を読んでいると、高校サッカーとプレミアリーグがつながっているように感じられ、高校サッカーが改めて日本サッカーにとって重要な意味を持っていると感じることができました。

「高校サッカーの聖地」は「県予選の決勝の会場」

この書籍を読んでもう一つ驚いたのは、「高校サッカーの聖地」と定義されていた場所は、一般的に「聖地」として扱われている「国立競技場」ではなく、県予選の決勝の会場になっているスタジアムだということです。

その理由としては、同級生や普段からサポートしてくれる地域の人々が応援に来ることもあると思いますが、遠くの国立競技場より近くのスタジアムの方が、目標としてイメージしやすいということもあると思いますが、僕は同じ地域に存在する「負けられない相手」と対戦する場所が、県予選の決勝会場だからではないかと思いました。

プロのサッカーでも、一番盛り上がるのは同じ地域に存在する負けられない相手との試合、つまり「ダービー」です。高校サッカーの県予選決勝とは、負けられない相手との真剣勝負の舞台、つまり「ダービー」の舞台なのです。そう考えると、「ダービー」の舞台が「聖地」と呼ばれるのは、自然なことではないか。この書籍を読んで、そんな事を考えました。

高校サッカーが好きな方だけではなく、これから高校でサッカーをしようと考えているサッカー少年にも読んでもらいたい一冊です。読んでもらえれば、漠然としている目標を具体的にイメージすることができるのではないのでしょうか。

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