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スポーツでもっと楽しい未来を作る

書評「国際スポーツ組織で働こう!」

   

本書「国際スポーツ組織で働こう!」は、FIFA、UEFAチャンピオンズリーグのマーケティングを手がける会社、世界空手連盟、日本トライアスロン連合、レアル・マドリーなど、世界のスポーツビジネスの現場で戦う人を紹介しながら、彼らが働く国際スポーツ組織で仕事をするにはどんな能力が必要なのか、求められる仕事とはなにか、そして、どうやったら仕事出来るのかについて書かれた1冊です。

スポーツの世界で影響力を高めるには

本書の著者は、つくば国際スポーツアカデミーという、筑波大学とスポーツ庁が立ち上げたスポーツ大学院なので、本書もつくば国際スポーツアカデミーの紹介に多くのページが割かれている。少々宣伝の色が濃い本なのが、僕には残念でした。しかし、宣伝の色が強い本だからといって、読むべき点が全く無い本ではありません。

本書が教えてくれるのは、日本がスポーツで国際的に影響力を高めたかったら、こうしたスポーツ大学院を経て、国際スポーツ組織で働く人財が増えないと、影響力は高まっていかないということです。国際スポーツ組織は、正論だけが通じる世界ではありません。駆け引きも交えながら、ある時は自分の言い分を通し、ある時は相手を立てる。こうした「政治」が出来る人財が組織の中にいなければ、最終的に影響力は高まっていきません。組織の中に「いる」ことが重要なのです。日本サッカーが国際的に影響力が高まった背景には、複数の言語を操れた岡野俊一郎さんや小倉純二さんのような人財が、FIFAの要人と良好な関係を築いていたからなのです。

まずは、入るだけで狭き門なのですから、狭き門にチャレンジすること、そしてチャレンジする方法をきちんと伝えているという点で、本書は従来のスポーツビジネスについて語っている本とは異なります。

アメリカのスポーツについてもっと言及してほしかった

ただ、国際スポーツ組織について紹介している本にもかかわらず、アメリカの大学院、アメリカのスポーツ組織で働いている人財が紹介されていないのは、僕には不満です。アメリカの4大スポーツの組織で働く日本人もいますし、こうした本に出てこない人物ほど、組織に欠かせない人財だったりします。アメリカのスポーツに対する言及が少なかったのも、僕には残念でした。

ただ、スポーツビジネスに興味がある人や学生は、一度読んで損はないと思います。本書を読んだ上で、自分はどんな道に進むのか。スポーツビジネスについて考える入口としては、凄くよい本だと思います。

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