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Jリーグの順位と負傷者数の関係を考察する

   

個人的に興味があって、Jリーグ2013年シーズンの負傷者と順位の変動がどのように影響があったのか、調べてみました。負傷者は「ふっとぼーるがいすと」というWebサイトに掲載されているチームごとの負傷者リリースの数を掲載しています。

チームによって、負傷者リリースを掲載する基準は各チーム異なると思うのですが、負傷者が多いか少ないかを知るには、よい指標だと思いますし、負傷者はトレーニングだけではなく、栄養やリカバリーも含めたチーム力を測る上で、よい指標だと思っています。

Jリーグ2013年シーズンの順位と負傷者数

チーム名 リーグ戦順位 2013年順位 順位比較 変動幅 負傷者
G大阪 1 13
浦和 2 6 Up 4 2
鹿島 3 5 Up 2 3
4 10 Up 6 4
鳥栖 5 12 Up 7 12
川崎 6 3 Down -3 12
横浜 7 2 Down -5 8
広島 8 1 Down -7 13
東京 9 8 Down -1 6
名古屋 10 11 Up 1 16
神戸 11 4
新潟 12 7 Down -5 0
甲府 13 15 Up 2 7
仙台 14 13 Down -1 7
清水 15 9 Down -6 8
大宮 16 14 Down -2 15
C大阪 17 4 Down -13 13
徳島 18 9

負傷者が少ないチームにはワケがある

この表によると、前年より順位が上がったチームは、鳥栖、柏、鹿島、浦和、甲府、名古屋の5チーム。興味深いのは、負傷者が多いチームと少ないチームも、前年より順位は上がっているということです。名古屋は、2013年シーズンは最も負傷者リリースの多いチームでした。鳥栖も負傷者リリースは12人と、リリースの数はワースト7位。この2チームは、負傷者を出しながらも、よい成績収めました。特に、鳥栖は前年から7つ順位を上げています。

柏、鹿島、浦和、甲府の4チームは、負傷者リリースの数が7つ以下と、シーズンを通して、安定したメンバーで戦うことが出来たことが、順位アップにつながっていると思います。柏は、リーグ終盤に7連勝を記録。負傷者リリースの数の少なさも、ネルシーニョ監督のシーズンを通したマネジメント能力の高さを感じます。

鹿島はコンディション管理に定評のあるチームです。ドクターとトレーナーとフィジカルコーチとの連携がしっかりしているという記事を読んだことがあります。また、今年はトニーニョ・セレーゾ監督が、試合に出ていない選手に対して負荷をかけたトレーニングをすることで、チーム力をアップさせようという狙いも、コンディショニングの低下を防いだのではないかと思います。浦和は、ペトロヴィッチ監督になってから、負傷者が減ってきている気がします。

ペトロヴィッチという監督が慕われる理由は、もしかしたらこういう点も要因としてあるのかもしれません。また、主力に慢性的な怪我をもった選手が少ないのも、怪我人が少ない要因だと思います。

甲府には、谷真一郎さんというフィジカルコーチがいます。コンディショニング管理に定評のあるコーチで、彼がコーチを担当しているシーズンでは、チームの怪我人の数を3%以下にすることが出来ているそうです。こうした優秀なフィジカルコーチがいることも、甲府が2年連続でJ1に残留できている要因の1つだと思います。

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ACL出場でも負傷者が少ない横浜F・マリノス

負傷者リリースの平均数を調べてみると、8.44。この平均数をチームの順位と比較していると、平均数を上回っている2つのグループがありました。

1つ目は、ACLに出場したチームです。川崎、横浜、広島の3チームはそれぞれ、6位、7位、8位と前年から順位を落としました。特に川崎と広島は、負傷者リリースの数が、12と13と平均より多く、過密日程によってコンディショニングに苦労したことを伺わせます。そう考えると、今年負傷者が少なかった柏、鹿島、浦和が、ACLに出場することによって、負傷者が増えるのかどうかに注目しています。

逆に、横浜が川崎と広島に比べて負傷者が少ないのは、もっと評価されるべきだと思います。マリノスタウンという設備、自己管理が出来る選手が多いのも要因だと思いますが、樋口監督、篠田フィジカルコーチ含めたスタッフの力も大きいと思います。特に、ベテランが多いチームで負傷者を最小限にしている篠田フィジカルコーチの力は、もっと高く評価されていいと思います。篠田さんは、アメリカで学んだ経歴の持ち主で、その知識と経験が活かされているのだと思います。

降格したチームは負傷者も多い

2つ目は、降格したチームです。大宮、セレッソ大阪、徳島の3チームは、それぞれ、負傷者リリースの数が平均数を上回りました。セレッソ大阪と大宮は、今シーズン監督が変わったのも、負傷者が増えた大きな要因だと思います。新しい監督になると、選手のコンディショニングを把握せずに、負荷の高いトレーニングをしがちです。余談ですが、負傷者リリース数1位の名古屋グランパスも、監督が変わったチームです。新しい監督が、フィジカルコンディションをきちんと把握せずに、トレーニングメニューを組んだ結果、戦術も浸透せず、チーム力も低下した結果が、J2降格という結果につながったのかもしれません。

ガンバ大阪は本当にコンディショニングが上手くいったのか

意外だったのは、ガンバ大阪の負傷者リリースの数です。リリース数13は、ワースト4位の数字です。ガンバ大阪の優勝は、「ピリオダイゼーション理論」と呼ばれる、最新のコンディショニング理論を適用した結果、筋肉系の怪我は減り、シーズン終盤までコンディショニングが落ちなかったことが、要因として挙がっていました。

しかし、負傷者リリースの数をだけ考えると、チームとしてコンディショニング調整が上手くいったとは、言い切れないのではないかと思うのです。2015年シーズンは、ACLもあります。遠藤と今野と東口は、日本代表としてアジアカップを戦います。その事を考えると、今シーズンのガンバ大阪はかなり厳しい戦いを強いられるのではないかという気がします。逆に、こういう逆境の中でも怪我人を減らすことが出来れば、ピリオダイゼーション理論の効果があったといえます。2015年シーズンは、ガンバ大阪というチームの真価が問われるシーズンになりそうです。

『サッカーのピリオダイゼーション』を提唱する、レイモンド・フェルハイエン氏が来日。
新トレーニングに取り組んだこの1年。 ガンバ大阪は確かな成果とともにJ1リーグに昇格する。

ちなみに、ガンバ大阪が取り入れている「ピリオダイゼーション理論」について、先日ベーシックコースを受講してきました。次回のブログでは、ベーシックコースの受講レポートを掲載したいと思います。

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