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映画「ジョーのあした」-辰吉丈一郎との20年-

   

このInstagramの投稿を見ていなければ、映画を観に行くことはなかったと思います。映画を観に行ったのは、偶然でした。映画を観たのは、久しぶりでした。

親友たちと語り明かした夜。豊川悦司。辰吉丈一郎。阪本順治。 ドキュメンタリー映画 阪本順治監督「ジョーのあした」辰吉丈一郎との20年。ナレーションは豊川悦司。東京は渋谷と新宿で今日からロードショー。最高の作品です。男なら必ず観て欲しい。女性にも是非観て欲しい。いや、みんな観なきゃダメ。観てください。 東京はヒューマントラストシネマ渋谷とテアトル新宿。その他全国の映画館は公式サイトでチェックしてください。 http://www.joe-tomorrow.com/ #Hotei #豊川悦司 #辰吉丈一郎 #阪本順治 #joe #boxing #映画 #ドキュメンタリー #布袋寅泰 #

HOTEI Officialさん(@hotei_official)が投稿した写真 –

映画「ジョーのあした」は、「どついたるねん」「仁義無き戦い」の監督阪本順治さんが、1996年から20年間、辰吉丈一郎にインタビューを行った記録をまとめた映画です。ボクサーの映画でありながら、映画にはボクシングシーンはほとんど出てきません。出てくるのは、しゃべる辰吉丈一郎の姿が大半です。したがって、辰吉が何を考えているのか、辰吉の言葉を観客がストレートに受け止めやすい構成になっています。

辰吉丈一郎は変わらない

観ていて驚いたのは、辰吉が全く変わっていないことです。まず、服装。SUPERSTARのジャージを前開きではおり、黒いTシャツを着て、首には金のネックレス。この格好が20年間全く変わらないのです。そして、体型。試合を行っていない間も、辰吉は毎朝ロードワークを行い、夕方にはジムでトレーニングする生活を繰り返しています。それは、45歳になった今も変わりません。したがって、20代の頃と全く体型が変わっていないのです。

もちろん、齢を重ねる事による変化は、辰吉であろうとも抗うことは出来ません。ひげや髪には白いものが混じり、40代を過ぎてから、滑舌が少し悪くなった気がしたのには、歴戦のダメージが影響しているのかもと思ったりして、胸がつまりました。でも、辰吉丈一郎の芯になっている部分は全く変わりません。その「変わらない姿」が、インタビューだけの映画にもかかわらず、観客の視線をスクリーンに惹きつけます。

ボクシング、そして家族

辰吉丈一郎の芯になっているものは、2つあると思います。1つ目は、「ボクシング」。いじめられっ子だった辰吉が、自宅で父親がつかっていたサンドバッグを見てボクシングを始め、人生を切り開いていきました。辰吉にとっては、ボクシングは自分の人生を切り開く手段であり、まだやりたいことがたくさんあるのだと思います。大抵の人は、あるところで線を引きますが、辰吉にはその考えはありません。だから、トレーニングを続けるのだと思います。

2つ目は、「家族」。ボクシングをやるということは、父親とのつながりを保つことでもあります。「もう一度世界チャンピオンになるまで、父親をお墓には納骨しない」と誓っている辰吉にとって、父親を納骨するために、トレーニングすることは当然の事なのだと、映画を観ていると分かります。

また、辰吉にとって、ボクシングは家族をつなぐ手段でもあります。次男は2015年にライセンスを取得。プロボクサーとしてデビューを飾りました。親の姿を見て、ボクシングを始め、プロボクサーになる。父親になった辰吉がどう思っているか、それは映画の中で辰吉が「自分がボクシングをやっていることを、父親はどう思っていたのか」という質問の答えと重なります。

「自分の子供がどつき合いする姿を見たい親がどこにおる」

現代社会にはいない姿ゆえに

「なんでやめないんだよ」「仕事はどうしてるんだよ」「お金はあるのか」。そんな事をこの20年間、辰吉は何回も何回も聞かれたはずです。そして、自分自身、何度も何度も考えたはずです。映画の中では「自転車に乗ってジムにかよっている時、ふと我に返るときがある」とも語っています。自問自答を繰り返して紡ぎだされる言葉は、借り物の言葉ではない、みずみずしさがあります。

この映画は、辰吉丈一郎という人の姿を通じて、様々な事を観客に考えさせる映画です。ボクシング、家族、男、父親、そして現代社会。辰吉の姿は、効率や成果を重視する現代社会とはどこか相容れない感じがしますが、そこも観客がスクリーンから目が離せない要因になっていると思います。

映画の中では、辰吉が今の状況を、なぜか習字に例えます。ある時は、「墨をおいてきた」と答え、ある時は、「墨をすってる」と答えるのですが、その時々の状況にあった答えを返してくれて、クスッと笑ってしまいます。では、最新のインタビューで辰吉は今の状況を習字に例えると、どう答えたのか。それは、映画を観てのお楽しみです。

ぜひ、多くの人に観て頂きたい映画です。

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