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書評「サッカー代理人 ジョルジュ・メンデス」-世界一の代理人が貫く商売の原則-

   

ジョゼ・モウリーニョ、クリスティアーノ・ロナウド、ハメス・ロドリゲスなど、超一流のサッカー選手、監督の代理人を務める人物がいます。その名は、ジョルジュ・メンデス。ポルトガルでサッカー選手としてプレーするかたわら、レンタルビデオ店の経営を始めたジョルジュ・メンデスは、後に選手の代理人を担当するようになります。それから20年ほどで、ジョルジュ・メンデスは世界一の代理人と呼ばれるまでになりました。

ジョルジュ・メンデスという人物はどんな人物なのか、どうやって超一流選手や海千山千のサッカークラブの会長たちの信頼を得ているのか。ジョルジュ・メンデスの事を、様々な関係者の証言を交えて語られているのが、本書「サッカー代理人 ジョルジュ・メンデス」です。

選手とは契約書は結ばない

ジョルジュ・メンデスの仕事の仕方で驚いたのは、顧客である選手と契約書を結ばずに仕事をしている事です。デコやリカルド・カルバーリョといった選手は、本書の中でジョルジュ・メンデスとは、代理人契約が移籍に必要なイングランドに移籍するときだけ、契約書を結んだと語っていますが、それ以外の時は契約書なしで仕事をしていたというのです。アメリカだったら、考えられない仕事の仕方です。

なぜ、契約書を結ばずに仕事が出来るのか。それは、ジョルジュ・メンデスと選手との間に、強い信頼関係があるからです。ジョルジュ・メンデスは、選手から電話をすると、すぐに対応するそうです。すぐに対応できなくても、折り返し連絡して、真っ先に対応する。電話以外にも、選手の要望には優先的に対応する。時には選手の希望を聞くだけでなく、クラブの要望もきちんと聞いて、最適な解決方法を探る。こうした取組を積み重ねた結果、ジョルジュ・メンデスは世界一の代理人と呼ばれるまでになったのです。

なせ世界一の代理人と呼ばれるのか

ジョルジュ・メンデスが抱えている選手や監督が多すぎることに、批判の声も目にします。しかし、あるクラブの会長は、ジョルジュ・メンデスが抱えている選手や監督が多いのは、「よい選手や監督を顧客として抱えているからだ。だから、皆彼と取引したがるのだ。そして、彼は選手の立場を押し付けるのではなく、クラブと一緒に最適な解決方法を導き出してくれるからだ。」と語っています。

近江商人が大切にしていた商売の理念に、「三方良し」という言葉があります。「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三つの「良し」を積み重ねることが、商売を繁盛させ続ける秘訣だというのです。ジョルジュ・メンデスの仕事ぶりは、まさしく「三方良し」を体現しているものだといえます。どんな商売でも、原理原則は変わらない。そんな事を改めて教えてくれた1冊です。

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