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「成果を出す」打ち合わせのノウハウが書かれた1冊。書評「佐藤可士和の打ち合わせ」(佐藤可士和)

   

世界的に活躍するアートディレクター、佐藤可士和さんの打ち合わせはどのようなものなのか。ユニクロ、今治タオル、セブン-イレブンのブランディングなど、膨大な案件をベストな形に持っていくためにどのような打ち合わせをしているのか。

本書「佐藤可士和の打ち合わせ」は佐藤可士和さんの「打ち合わせ」にまつわる具体的なノウハウを紹介した1冊です。

アートディレクターという仕事を変えた

僕は、佐藤可士和さんは、「アートディレクター」という職業の定義を変えた人だと思っています。

今まで、「アートディレクター」とは、ポスター、CMといった、広告単位でのビジュアルの品質を担保する仕事でした。ところが、佐藤可士和さんは、アートディレクターの職域を広げ、企業という姿形があるようでないものを対外的にどう見せるのか、どう位置づけるのか、そして内部にもどう理解してもらうのか、ビジュアルを用いて理解してもらう仕事も、アートディレクターの仕事に変えてみせました。

佐藤さんが登場するまでも、同じような仕事をしている人はいました。例えば、糸井重里さんが西武百貨店で堤清二さんと一緒になって「不思議、大好き。」「おいしい生活」といったコピーを発表した仕事は、言葉を用いて、西武百貨店はどうあるべきか、どうするのか定義していました。これは、現在の佐藤さんの仕事を同じです。

ただ、どんなアートディレクターでも、佐藤さんと同じ仕事が出来るわけではありません。佐藤さんがやったことで、企業全体のビジュアルコントロールをクリエイターに任せる企業は増えたでしょうか。僕は、増えていないと思いますし、上手くいった事例をあまり耳にしません。

佐藤可士和と他のアートディレクターの違い

なぜ、佐藤さんは、他のアートディレクターと違い、企業全体のビジュアルコントロールが出来るのか。そして、ビジュアルコントロールを、ビジネスの成果に結び付けられるのか。その理由が、本書には書かれています。

本書を読んでいると、佐藤さんは、ビジネスに必要なことは何か。ビジネスしている人とどうコミュニケーションを取ればいいのか、よく分かっていると感じます。そして、佐藤さんが打ち合わせで実践していることは、ビジネスをする上で常識であるがゆえに、徹底出来ていないところでもあります。この、徹底出来ていない点を徹底出来るから、佐藤さんは成果を出せるのだと思います。

打ち合わせで、ビジネスの質は変わる。本書を読み終えると、そんな気分になります。そして、基本的なことを徹底することが、決定的な質の差になるのだということも、教えてくれる1冊です。

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