nishi19 breaking news

スポーツでもっと楽しい未来を作る

アスリートは最強のビジネスマンである。書評「準備する力-夢を実現する逆算のマネジメント-」(川島永嗣)

      2014/07/22

準備する力  夢を実現する逆算のマネジメント

率直な感想ですが、アスリートが書いた書籍とは思えませんでした。
本書は、サッカー日本代表GKを務める川島永嗣が現在に至るまでに実践してきた”マネジメント”手法について、まとめた1冊です。

目次

  • 第1章 強い心をつくるためのマネジメント
  • 第2章 プロで成功するためのマネジメント
  • 第3章 日本代表になるためのマネジメント
  • 第4章 海外で成功するためのマネジメント
  • 第5章 勝てる組織をつくるためのマネジメント
  • 第6章 強い肉体をつくるためのマネジメント
  • 第7章 ハッピーな人生を送るためのマネジメント
  • 第8章 経済で失敗しないためのマネジメント
  • 第9章 スキルを磨くためのマネジメント
  • 第10章 豊かな社会にするためのマネジメント

自分で思っている100%の努力は100%ではない

本書の「第1章 強い心をつくるためのマネジメント」に書かれていた言葉で強く印象に残ったのは、「自分で思っている100%の努力は100%ではない」という言葉です。毎日自分自身では努力しているけれど、その中身が本当に自分の100%なのか、時には一度立ち止まって自分を見直す作業が必要だと、自身の体験を元に書いています。

著者が自分を見直す作業の必要性に気づいたのは、20歳前後。プロサッカー選手のキャリアの初期に必要性に気づけたことが、現在の成功につながっているのだと思いますし、自分を見直す作業の必要性に早い段階で気づけるか、気付けないかで人生は大きく変わってくるのだと思います。

将来を嘱望されながらも大成できなかった選手と、プロになってから急激に成長し、成功をおさめた選手との違いは、「自分を見直す作業の必要性に早い段階で気づけるか」なのかもしれません。そんなことを考えました。

先を考えてトレーニングする

「第6章 強い肉体をつくるためのマネジメント」を読んでいて印象に残ったのは、トレーニングにも最先端のトレンドを奪い合う情報戦争が存在するのだという点です。近年、「体幹トレーニング」という名称を聞くことが増えました。

しかし、著者はヨーロッパでも体幹トレーニングが一般的になってきた現状を踏まえ、「体幹を鍛えて成果が出たのであれば、次の段階がある。海外の選手も先を読んで努力していることを、認識しておかなければならない。常に先へ先へいく努力が必要」だと語っています。

「自分で思っている100%の努力は100%ではない」という考え方を軸として持ちながら、他者の存在を意識して、物事に取り組む。著者の言葉からは、常に自身を客観的に評価し、向上させようという高い意識を感じます。

なぜアスリートが書いた自己啓発書が売れるのか

今まで会社員は「目標を達成する」「問題が起こったら解決する」「問題を解決するために新たな技術を身につける」といったことを、強く求められてはいなかった。人と同じ仕事をしていれば給料がもらえ、定年まで会社で働くことができた。しかし、現代は問題を解決すること、解決するために新たな技術を身につけることが、会社員に強く求められる時代になった。そして、人と同じ事を実践していては、給料がもらえなくなってしまう。そんな危機感を持ち始めている。

そんな会社員がどうすれば良いのか考えた時にたどり着いたのが、自分の体一つで世界中で戦っているアスリートなんだと思います。アスリートが世界で戦うために実践している行動や考え方は、現代の会社員が生き残っていくための術と共通点が多い。その事に気づいたからこそ、長谷部誠の「心を整える。」はベストセラーになったのではないのでしょうか。

長谷部誠の「心を整える。」が、アスリートが書いた自身のマネジメント本の基礎だとしたら、本書は各論をきちんと説明した実践編とも言える内容です。「心を整える」を読んだ人は、ぜひ手にとって読んで欲しいと思います。

おすすめ商品

この記事を読んで、興味を持った方はこちら。

アスリートが目標達成のための手法を語った書籍としては、
中村俊輔の「察知力」「夢をかなえるサッカーノート」がオススメです。

「目標達成」するためには、どのように物事に取り組めばよいのか。
まだ読んだことはありませんが、「一生折れない自信のつくり方」の著者が書いた著書なので、興味があります。

 -