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「拠点」を持つことの重要性。書評「レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる」(佐々木俊尚)

   

インターネットやコンピュータを使った様々な技術革新の事を「第三の産業革命」と言うのだそうです。

「第一の産業革命」は十八世紀の終わりから十九世紀の中頃の時期に起こり、蒸気機関、鉄道、紡績機械が発明され、手工業から工場で製品を作る「工場制手工業」時代に変わりました。「第二の産業革命は」十九世紀の終わりに、電気による照明、鉄道、ガソリンエンジンで走る自動車、電話、映画、音楽を再生する蓄音機などが発明されました。「インターネットやコンピュータを使った様々な技術革新」は、これらの産業革命に続くものです。

「第三の産業革命」は富を生み出さない

「第三の産業革命」は第一、第二の産業革命とは決定的に異なる点があります。それは「第三の産業革命」は第一、第二の産業革命ほどには、富を生み出していないからです。パソコンがわかりやすいですが、年々製品は小型化しながら、高性能化しています。小型化したことで、価格も安くなりました。しかし、絶対的な金額が増えないので、経済は成長しないのです。

また、アップルやトヨタのようなグローバルカンパニーは、生産拠点を自国だけではなく、世界中に移しました。その結果、生産拠点がある国や地域には仕事が増えましたが、グローバルカンパニーの本社がある地域は仕事が減りました。仕事が減るということは、お金も分配されているということを意味します。これが、「第三の産業革命」が富を生み出さない大きな要因です。

拠点をもつことでレイヤーを渡り歩ける

ただ、「第三の産業革命」のことを自分の身に照らし合わせるならば、日本に住む僕は、富や雇用を再分配される立場にいるというわけです。では、どうするべきか。本書「レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる」には、現代の社会の変化と、テクノロジーの変化にどうつきあっていくべきか。その事が書かれています。

本書では「レイヤー」という言葉で表現されていますが、僕は本書を読む前から、自分自身にとって「拠点」となる場所を持っていることが重要だと考えた時期がありました。「拠点を作ろう」と考えて作ったのが、「nishi19 breaking news」です。その拠点を軸に、仕事をしている自分、サッカーしている自分、あるいは父親としての自分として、様々な人・モノ・コトとつき合っていけばよいと考えたのです。

「国家」「企業」以外の「レイヤー」の位置付けが強まってくるのであれば、なおさら拠点を持っていることの重要度が高まってくる。
本書を読み終えて、その事を確信しました。

余談ではありますが、この記事を書いている時、ふとこの歌のことを思い出しました。

ケ・セラ・セラ なるようになる
未来は見えない。お楽しみ。

(「ホーホケキョ となりの山田くん」(ケセラセラ)より)

未来に不安を抱くのではなく、「見えないから、お楽しみ」。
常に、そんな気持ちでいたいなぁと思うのです。

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