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イングランド・プレミアリーグ2015年シーズン第18節 リバプール対レスター・シティ

   

リバプール対レスター・シティ

イングランド・プレミアリーグ2015年シーズン第18節、リバプール対レスター・シティは1-0でリバプールが勝ちました。

徹底していたリバプールのレスター対策

この試合、リバプールの戦い方は徹底していました。狙いはレスターのセンターバックを務めた、モーガンとフートです。2人とも身体は強い選手ですが、スピードがなく、ボールを正確につなぐプレーが得意な選手ではありません。リバプールはこの2人を攻守にわたって徹底的に狙ってきました。

攻撃の時は、2人の背後にロングボールを蹴り、オリジ(交代後はベンテケ)を走られ続けました。2人はスピードがあって身体の強い、オリジとベンテケ相手に対応するのが精一杯。また、ロングボールを蹴ることで、レスターの選手間の距離を広げることで、レスターの得意な相手ゴール近くのカウンター攻撃を防ぐ狙いもみてとれました。

また、守備の時は、ボールを正確につなげない2人に強くアプローチし、サイドバックにパスをさせます。センターバックからパスを受けたサイドバックは、パスコースが前方向に限定されているので、仕方なく前方向に蹴ります。FWの岡崎とバーディーはロングボールを受けるのが得意ではありません。2人にはリバプールのセンターバックを務めたロブレンとサコが待ち構え、素早く寄せてボールを奪いました。特に岡崎は後ろ向きに受けたボールを、ほとんど収めることは出来ませんでした。出場時間を増やそうとするなら、ボールをミスなく受けるプレーが出来るようになる必要があると感じました。

レスターはFWで起点が作れなくても、右サイドのマレズのドリブルでチャンスを作り、何度も勝利をものにしてきました。しかし、サイドバック、ボランチ、サイドハーフの3人が素早く寄せて、スペースを与えません。この試合は、リバプールが終始ゲームをコントロールし続けたのは、レスターの強みをリバプールの守備が上回ったことが、要因だと思います。

レスターのカンテは今シーズンのプレミアリーグベストプレーヤー

リバプールが唯一苦労していたのが、レスターのMFカンテのプレーです。レスターの躍進の要因は、15得点のバーディー、13得点のマレズによるところが大きいのですが、個人的にはレスターの躍進を支えているのは、カンテだと思っています。

カンテの素晴らしさは、ボールを奪う時、五分五分のボールを奪うときに、「あと1歩」が出ることです。身長は169cmと大きくはありませんが、相手の足元に素早く入り、ファウルせずにボールを奪う技術に優れています。また、競り合いでどちらのボールか分からない時、的確に身体と足を入れ、自分たちのボールにすることが出来ます。

カンテはパスは上手くありませんが、ボールを運ぶドリブルが上手い選手です。バーディーが動くスペースがなく、マレズのドリブルが止められても、カンテがペナルティエリア付近までボールを運ぶプレーで、レスターはチャンスを作っていました。90分にわたって所狭しと動き周り、攻撃も守備もチームのためにプレー出来る。監督にとってこんなにありがたい選手はいません。

個人的には、カンテのプレーを見ていると、同じフランス人の名ボランチ、マケレレを思い出します。来年のEURO2016の候補として選ばれてもおかしくない活躍ぶりです。今後もカンテのプレーに、注目です。

選手を公平に扱うラニエリ

この試合で印象に残ったのは、レスターのラニエリ監督の交代策です。0-1でリードされた展開で、ラニエリ監督は後半24分に岡崎と併せてエースのバーディーも交代させました。後半35分には、マレズも交代。バーディーとマレズの2人あわせて、ここまで28点挙げています。2人を交代させるということは、勝負を捨てていると受け取られます。ただ、実際の試合展開としては、2人が交代してからレスターのペースで試合が進むようになったから、不思議です。

この試合、お世辞にもバーディーとマレズはよいプレーをしてはいませんでした。よいプレーをしていないから、交代させる。当然の事に思えますが、これまでの実績、試合に勝ちたいという思いが強ければ、交代を渋ってしまいがちです。ただ、ラニエリは違いました。レスターに特別な選手はいない。よいプレーをしなければ、交代させられる。その事を、この交代を通じてラニエリはチームに伝えました。

バーディーが交代したことは、岡崎にとって少しばかり救われたのではと思います。この試合、バーディーのために走り回っていた岡崎からすると、なにもしていないバーディーが90分出場して、自分が早い時間で交代させられたら、あまりいい思いはしません。バーディーの方が圧倒的に結果を残しているとはいえ、監督への不信感が芽生えても不思議ではありません。

ただ、バーディーも一緒に交代したことで、「バーディーもよくないと判断されたんだ。監督は公平に見てくれる」という思いをいだいたのではないかと、僕は思います。他の選手も、きちんとコンディションを整え、準備をしていれば、チャンスがくることを、この交代を通じて理解したのではないのでしょうか。

レスターのように、選手個々の能力が高くないチームで監督への不平不満が高まれば、あっという間にチーム力の低下につながります。ラニエリは、こうした交代ひとつとっても、神経を使いながら、チームを運営していると感じました。レスターの快進撃は、しばらく続きそうな気がします。

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