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健やかな食生活とは。書評「久司道夫のマクロビオティック 入門編」

   

高城剛のメールマガジン「FUTURE REPORT」には、宮藤みづきさんという方が、マクロビオティックに関するコラムを執筆しています。宮藤さんのコラムを読んで、マクロビオティックについて調べてみようと思った時、嫁が図書館で、「久司道夫のマクロビオティック 入門編」を借りていたので、読んでみました。

本書「久司道夫のマクロビオティック 入門編」は、「マクロビオティック」という言葉を世に広めた久司道夫さんが、マクロビオティックについて基本的な考え方をまとめた、文字通り「入門編」といえる1冊です。

伝統食の良さを現代の生活に取り入れる

「マクロビオティック」とは、もともとは古代ギリシャの哲学者や医学者が使っていた言葉で、大きな宇宙や自然の在り方に適応した生き方のことを、「マクロバイオス」と呼び、そのための生活術のことを「マクロビオティック」と呼んでいました。ギリシャの思想の中では、環境と食物を正すことが健康につながり、心を正し、長生きする方法であるという考え方があったそうです。

同様の考え方は、東洋の文化にもあり、そして日本文化の中にもあります。そこで、自然に適応した昔の生き方を見なおし、伝統食の良さを現代の生活に取り入れようという考え方が、現代のマクロビオティックの食生活なのです。単なる”原点回帰”ではありません。

玄米食のメリット

著者は、現代の食生活の問題点を以下だと指摘しています。

  1. たんぱく質の取り方
  2. 脂肪分の取り過ぎ
  3. 砂糖の取り過ぎ
  4. 牛乳や乳製品

マクロビオティックでは、たんぱく質を動物からではなく、植物から取ることが推奨されています。植物から取るというと、豆類を想像しがちですが、著者は穀物、特に玄米から取ることを推奨しています。玄米は、たんぱく質だけでなく、ミネラルも、必要な脂肪分も含んでいるので、玄米を食べることで、生活に必要な栄養素の大半を補うことが出来ます。

玄米食が推奨されるのは、健康上のメリットもありますが、1つの食材で様々な栄養を補給できるという便利さも要因なのです。そう考えると、食事に時間をかけられない現代の人々にとって、玄米を食べない手はありません。玄米食は、現代にこそ求められているのかもしれません。

ただ、いきなり玄米に変えたり、肉を減らしたり、といった食生活の急な変化は、本書では推奨していません。無理せず、ちょっと試しに玄米のご飯を食べてみる。全部玄米だけでなくて、白米と玄米を半々で炊いたり、「五分づき」といって完全に精白しないお米を食べてみる、まずは少しづつ試してみることで、身体の変化を感じながら、食生活を変化させていく。それで十分だというのです。

市場がなければ作ってしまう

最後に、マクロビオティックがなぜ広まったのかも書かれているのですが、豆腐をアメリカに広めるために、豆腐を作る会社をアメリカに作ってしまった著者のバイタリティには、驚かされます。エジソンがトースターを発明した時、朝にご飯を食べる習慣を推奨したのが、朝食の始まりだと言われています。自分の考え方や商品をより多くの人々に伝えるために、市場がなければ作ってしまう。マクロビオティックの食生活ではなく、この考え方こそ、本書から学ぶべきなのではないかと感じました。

170P程で文字数も少なく、短時間で読める1冊です。
隙間時間にぜひ読んでみてください。

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