退職したマネージャーから学んだこと

2012/11/14

昨日はお世話になったマネージャーの最終出社日でした。僕は1人のWeb担当者として、約2年間その部署に関するコンテンツをWebサイトに公開する仕事をしていたのですが、密接に関わっていたわけではありません。しかし、この方の仕事に対する取り組み方や、マネジメント手法には、とても学ぶべき点が多かったので、まとめてみました。

マネージャーはとにかく明るい方でした。会議や普段の会話でも率先して冗談(本人曰くウイットにとんだ話)を話し、周囲の雰囲気を和ませることに努めてらっしゃいました。最初は関西出身の方なので、ただただ面白いことを言うのが好きな方、くらいにしか受け止めていなかったのですが、これにはいくつかの狙いがあるのではと後になってわかりました。

明るい雰囲気を作り、活発な議論の場を作る

1つ目は、明るい雰囲気を作ることで、会議でメンバーから意見を吸い上げやすくしていることです。僕が参加していた週に一度の会議では、メンバーが議題を持ち寄り、議題に沿って議論する、という流れで進行していることが多かったのですが、このような会議の進め方だと、意見が出てこないと、会議の進行自体が滞ってしまいます。

また、ダメ出しがきつい会議だと、議題自体もメンバーから上がってこなくなります。そこで、自ら明るい雰囲気を作ることで、メンバーから自発的に議題と活発な意見を引き出す工夫をされてました。自発的に議題を挙げるようになることで、メンバーの会議に対する意識も主体的なものに変わってきます。

メンバーの主体性が上がることで、会議で解決できる問題の数や質も上がってきます。実際に所属していた期間の部署の成果は、他の部署と比較しても目覚しいものがあったのですが、その一因に会議の進め方があったのではと感じています。

自発性を促すような雰囲気を作り、問題を解決させる場として会議を有効活用させる手法は、僕自身とても参考になりましたし、自分が主催する会議でもその考え方を取り入れて運営しています。このやり方の方が、頭を抱えながら進める会議より成果が出るのだと、僕は信じています。

ダメ出しだけではなく、代案も出すこと

2つ目に、僕自身が会議で指摘されたことを話したいと思います。ある会議で、僕が議題に対してダメ出しをした時、マネージャーから「ただダメ出しをするのではなく、代案も出すこと」と逆に指摘をうけました。ダメ出しをするだけだと、相手の議題(意見)を否定するだけになってしまいますが、代案を出すことで、議題を発展させ、思わぬ解決策を導くことができます。

会議であまりに突拍子もない意見が出ると、頭ごなしに否定してしまいがちですが、問題を解決するために行うのが会議の目的です。目的を達成するためには、否定ではなく、目的を達成するためのアイディアが必要です。僕自身指摘を受けた後、「代案なき否定はしない」ということを意識して、会議で意見をするようになりました。

印象で物事を語ってはいけない

最後に印象に残っているのは、「意味を取り違えることがないようなはっきりした言葉を使う」ということです。マネージャーは使う言葉にはうるさい人でした。

印象に残っているエピソードが1つあります。会議で社員が、何気なく1年前に本社を山手線圏内から圏外に移動した影響について、「本社を移転したことで、会場となる会社が遠くなり、セミナーに参加する人が減った」と言ったことがありましたが、この言葉にマネージャーは鋭く反応し、こう言いました。

「遠くなった、ということは誰が言っているのか。証拠があるのか。証拠がなければ憶測で言っているにすぎないのではないか。」と。
振り返って考えると、「移転してセミナー参加する人が減った」という発言は、発言した社員にとっては何気なく言った言葉なのかもしれませんが、社員自身の印象を基に語られた意見であり、事実に基づいて語られた意見ではありません。

自分の経験を振り返ってみても「仕事が嫌だ」とか「この仕事が好き」といった、個人の印象や感情を基に、仕事の軽重を判断すると、大抵失敗します。印象で物事を語り、それを基に判断することに対して、拒否することが染み付いていることで、忙しい中でも的確な判断を下すことができるのだと、感じました。

上記3つ以外にもエピソードがありますが、前向きに仕事に取り組むチームを作ることに長けたマネージャーでした。僕自身も一緒に仕事をした経験を、今後の仕事に活かしていきたいと思います。

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