圧勝。マンチェスター・シティvsブラックバーン

2014/12/23

1位と18位のチームという順位の差がそのまま結果に現れたような、マンチェスター・シティの圧勝でした。ブラックバーンはチャンスらしいチャンスすら、作らせてもらえませんでした。そんな試合ですが、今シーズンのマンチェスター・シティというチームの戦い方を分析する上で、注目すべき点があったので、ブログで取り上げたいと思います。

チームで重要な役割を占めるヤヤ・トゥーレ

この試合から、アフリカ・ネーションズカップから帰ってきたヤヤ・トゥーレが復帰しました。昨シーズンはFWの下に位置する”トップ下”と言われるポジションでプレーしていましたが、今シーズンは1列後ろのセントラル・ミッドフィールダーのポジションでプレーしています。

FCバルセロナでは、セントラル・ミッドフィールダーでプレーしていたので、彼の定位置ではあるのですが、まるで何年もこのポジションでプレーしているような存在感を、魅せつけました。
彼の凄さは、ボールをペナルティエリアまで確実に運ぶことができるキープ力にあります。198cmの身長とその身長に似合わない高いテクニックを武器としたキープ力は、シーズン通して常に一定のクオリティを保っています。

このキープ力を活かして、確実にペナルティエリア近くまでボールを運び、アグエロ、ダビド・シルバといった選手のテクニックで、相手の守備を攻略するのが、マンチェスター・シティの攻め方です。

ヤヤ・トゥーレがアフリカ・ネーションズカップで不在の期間、ペナルティエリアまでボールを運ぶのに苦労し、攻撃のスピードが遅くなるため、シーズン序盤に見せた圧倒的な攻撃力が影を潜めていました。このことが、彼のチーム内での重要性を浮き彫りにしています。

ヤヤ・トゥーレがこのまま良好なコンディションでシーズンを終えれば、マンチェスター・シティのリーグ制覇も現実味を帯びてくると思います。

チームが求めるプレーができるようになったバロテッリ

この試合から復帰したもう一人のプレーヤーが、”問題児”バロテッリです。今シーズンのバロテッリは、出場停止処分の欠場はあるものの、コンスタントにゲームに出場し、ここまで10ゴールをあげています。

起用されている要因は、「チームが求めるプレーができるようになった」ことだと思います。具体的にいうなら、「ディフェンス」と「ボールを引き出す動き」です。

まず、ディフェンスですが、ボールを取られた瞬間に奪い返そうとするリアクション、または相手がボールを回している時の追い回すスピードが、昨シーズンに比べて格段に進歩しています。

また、「ボールを引き出す動き」ですが、昨シーズンは自分がボールをもらいたい位置で、ただ立っているだけでしたので、チームメイトもパスを出さないか、パスを受けても敵の選手からボールを奪われる場面が目立ちました。

しかし今シーズンは、バロテッリを注意深く見ていると、ボールを受ける前にフェイントを入れたり、相手の間で受けるような工夫をする動きが、試合の中で見られます。

これによって、相手のマークが外れた状態でパスを受けることができるので、チームメイトもパスを出しやすくなったせいか、バロテッリにボールが集まるようになりました。

まだ、動きやトラップの質に改善の余地はありますが、このまま進歩を続けていけば、来シーズンは20ゴールできるストライカーになっていても、不思議ではないと思います。

異質なプレーでアクセントを加えるアダム・ジョンソン

マンチェスター・シティの中で、ひとり異質なプレーをしているのが、アダム・ジョンソンです。ポジションは右サイドのミッドフィールダーなのですが、利き足は左。左サイドより右サイドが得意というところも異質ですが、最も彼の異質な点は、試合中彼のポジションです。

マンチェスター・シティの左サイドのサイドハーフは、サミル・ナスリかダビド・シルバが起用されることが多いのですが、彼らは中央のプレーを好むため、時に逆サイドの右サイドまで寄ってくることがあります。

通常そのような場合は、左右のポジションを入れ替えて対応するのですが、アダム・ジョンソンは、そんな状況でも頑なに、右サイドのタッチライン際にポジションを取ります。

彼は、どんな時でもタッチライン際にポジションを取り、相手のサイドバックとの一対一を仕掛けます。最も得意とするのは、ペナルティエリア右45度からの左足のシュート。ほとんどゴールの枠を外すことはありませんし、わかっていても取られません。

サミル・ナスリやダビド・シルバのテクニックの方が、見た目には楽しいかもしれませんが、アダム・ジョンソンがボールを持って一対一を仕掛けた時のほうが、僕はなんだかワクワクします。

個人的には、アダム・ジョンソンかバロテッリが出てなければ、マンチェスター・シティの試合は観ないほどです。出番は限られていますが、しっかり結果を残すアダム・ジョンソンのプレーにも今後は注目していきたいと思います。

マンチェスター・シティは取り上げた3選手以外にも、実力のある個性的な選手が揃っています。テベスの造反問題はありましたが、個性的な選手をうまくまとめているマンチーニ監督の手腕は高く評価できます。

マンチェスター・ユナイテッドやチェルシーの実力に陰りが見える今シーズンは、マンチェスター・シティがプレミアリーグをこのまま征するのではないかと思っているのですが、結果はどうなるかはシーズンが終わる5月まで楽しみにしつつ、これからもプレミアリーグを観戦していきたいと思います。