竹内まりやの曲から考える1994年と2014年のマイ・スイート・ホーム

竹内まりやさんの代表曲の一つに、「家に帰ろう〜マイ・スウィート・ホーム〜」という曲があります。長く付き合っている男女の関係を、女性の視点から描いた名曲です。

この曲が発表されたのは、1992年。竹内まりやが初めて全曲作詞作曲を担当した、「Quiet Life」というアルバムからシングルカットされました。この曲は、当初ドラマの主題歌として採用されたのですが、その後CMソングとしても採用されています。

1994年:日産「セフィーロ」

1994年には、日産「セフィーロ」のCMソングとして採用されました。中井貴一と藤谷美和子が演じる男女が、街中で些細な事で口論になり、怒った女性が「じゃあ、キスしてよ!」と怒ったような口調で男性に迫ります。戸惑う男性。そして、表示される「私たち、セフィーロ買いました。」というコピー。

ちなみに、日産「セフィーロ」のCMで、採用されていた楽曲の歌詞は、こちらでした。

幻だけの恋ならば、100回でも出来る
それなら2人ここで暮らそう 100歳になるまで

この歌詞で強調されているのは、夫婦の関係です。

※:35:00辺りから該当のCMが再生できます。

2011年:三菱地所

日産「セフィーロ」のCMソングとして採用されてから、およそ17年後の2011年。「家に帰ろう〜マイ・スウィート・ホーム〜」は、CMソングに起用されます。三菱地所のCMで映しだされたのは、幸せそうな家族が素敵な家で暮らす姿です。CMの最後に表示される「家が楽しいと、毎日が楽しい」というコピー。

三菱地所のCMで、採用されていた楽曲の歌詞は、こちらでした。

好きな歌違う 選ぶ絵も違う
でもいちばん私を知っている
見飽きたはずのあなたでも
いとしい My Sweet Home

この歌詞で強調されているのは、子供を含めた幸せな家族の姿です。

変化する「幸せな家族の姿」

1994年の「マイ・スウィート・ホーム」の姿は、男女2人の関係でした。しかし、2011年の「マイ・スウィート・ホーム」は、子供も大人も笑顔で暮らす姿です。楽曲は同じで、伝えたいメッセージも共に同じ「幸せな家族の姿」。しかし、1994年と2011年を比較すると、「幸せな家族の姿」が変わってきている気がします。

1994年のCMでは、夫婦の関係に焦点があてられています。女性は怒っていて、男性は終始困った顔をしています。男の人が車を買ったり、家を買ったり、プレゼントをしたりすることで、女性をなだめて夫婦関係を維持するのが、家庭円満のコツだった時代なのかもしれません。

2011年のCMで強調されているのは、家庭の団欒です。強調されているのは、家で楽しむ人々の姿です。夫婦の年代も様々で、若い夫婦から初老の夫婦まで。子供も登場します。CMに映しだされる人物の顔は、笑顔です。

CMは時代を反映する

CMは良くも悪くも時代を反映して作られます。CMに使われる楽曲は同じでも、時代によって伝えたいメッセージが変われば、楽曲を通じて伝えられるメッセージも異なります。古いCMと新しいCMを比較することで、人々の生活感がどう変化したのか。その事を考えるのが、最近の僕の楽しみです。

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