よりよい暮らしや仕事のための、実践的なヒント集。書評「もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。」(松浦弥太郎)

2014/07/22

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「もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。」は、松浦弥太郎さんが「もし、今自分ならこんなことをしてみたい」というアプローチで、この時代を仕事や生活について、どう生き、どう楽しみ、どう学び、どう考え、どう努力し、どう悩むか、を、松浦さんがこの時代を「もし僕がいま25歳だったら」という仮定でシミュレーションしていき、これからの生き方や仕事の仕方を指し示す、若者のみならず、生き方や仕事に悩む人たちに大きなヒントを与える本です。

個人的に印象にのこったヒントを紹介します。

収入とは、人に与えた感動の質量に比例するもの

この言葉は、まえがきの「知っていたら、どれだけよかっただろうと思う3つのポイント」のうちの一つとして、紹介されていた言葉です。収入は、時間でも努力でも、運にも比例するわけではなく、人に与えた感動の質量。つまり、何人の人にどのような感動をどれだけ多く与えているか、だというのです。

自分の収入が少ないとすれば、自分が発信している感動に対して、感動してくれる人が少ないからだと考えるべきだというのです。内職のように自分の家でしている作業の収入が少ないのは、自分が与えている感動の届き方が、少ないからだというわけです。

この言葉は、本書を読んでいて強く印象に残りました。収入が何に起因するのか。これほど分かりやすく表している言葉に出会ったのは、初めてです。これは、25歳の若者だけでなく、どんな人でも知っておくべき言葉であり、心に留めておくべき言葉だと思いました。

本は1冊

仕事でも生活でも、つねにわたしたちは取捨選択をしています。できるかぎりいいものを選びたいと思っています。本を1冊選ぶのも同じです。あれも欲しかったし、これも欲しかったけど、最終的にこの1冊を選んだ。重要なのは、選ぶまでのプロセスです。

何かの”ついで”に物を選ぶのではなく、これしかない1品を選ぶ。そのプロセスが、物を扱うときの愛着につながるのではないかと感じました。

「アップル」や「グーグル」よりも

学生に人気の高いのは、普段慣れ親しんでいる製品やサービスを提供している企業だと思います。「アップル」や「グーグル」といった企業が良い例ですが、こうした企業に就職するには、2か国語が話せるとか、特殊な技術を持っているとか、スペシャルな資格がない限り難しいと思います。でも、多くの人はそんなスペシャルな資格はもっていません。(だからスペシャルなのですが)

だとすれば、どうするべきなのか。松浦さんは「競争相手のいない業種」をいつも選んできたといいます。それは、松浦さんが高卒という学歴的なハンディを抱えていたことによるものだそうですが、1000人と競争するより、5人と競争するほうが、勝率が高まります。新しいニーズはつねに生活まわりに存在しています。

競争を避け、新しいニーズを元に仕事を創る。「アップル」や「グーグル」もこうして生まれた企業だということを、忘れてはいけません。「アップル」や「グーグル」のように大きくなるかは別として、自分自身が携わっている仕事も同じように、常に新しいニーズを掘り下げていかなければならないと感じました。

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