知られざる中山雅史の姿がここに。書評「Sports Graphic Number PLUS 完全保存版 中山雅史と日本サッカーの20年」

Sports Graphic Number PLUS 完全保存版 中山雅史と日本サッカーの20年 (NumberPLUS)

昨シーズンで現役を引退した中山雅史のNumberに登場した際の過去の記事と、新たな記事で構成された中山雅史特集号「完全保存版 中山雅史と日本サッカーの20年」が発売されました。本書には、あまり知られていない、本当の中山雅史の姿を伝える記事が幾つもあるのですが、その中から印象に残ったトピックを紹介します。

実は万能型ストライカー

中山さんは、気持ちを全面に押し出したプレースタイルだったので、下手だという印象を持っている人が大半だと思いますが、「ジュビロ黄金メンバーが明かす中山雅史伝説」という記事では、中山雅史というプレーヤーが、FWとしていかに技術的に優れていたのか、藤田俊哉、名波浩、福西崇史の3名が語っています。

特に印象に残っているのは、藤田俊哉が「ヘディングもドリブルシュートもクロスに合わせるのもうまい。実は万能型ストライカーなんだよね。」と言っていた言葉です。この言葉には、中山雅史というストライカーへのチームメイトのリスペクトが感じられました。

実は普段は静か

テレビに映る中山雅史は、常に明るいキャラクターなので、普段の中山雅史もそんなキャラクターなのかと思ったら、本書では複数の人々が「実は普段は静か」と証言しています。常に明るいキャラクターは、中山さんがプロとして、自分をアピールするため、ファンを楽しませるために、演じていたキャラクターなのだとすれば、改めて「魅せる」ことにもこだわりを持って取り組んでいた、中山さんの高いプロフェッショナルとしての意識が感じられます。

リハビリ中もハードなトレーニングを黙々とこなす

中山さんの膝のリハビリは、凄くきつい筋力トレーニングを行い、膝の筋肉を鍛えることで、関節の普段を減らすというものです。以前、情熱大陸で放送されていた映像で観たことがあったのですが、100kg近いウェイトを使って、ジャンピングスクワットを何回も行うトレーニングは、めちゃくちゃキツそうで、リハビリとは思えませんでした。それを中山さんは現役生活を続けるために、何年も何年も黙々と続けてきたと、本書には書かれています。

本書には現役生活の最後の最後まで、怪我や困難が訪れるたびに、前向きに戦い続けた男の記録が刻まれています。
僕は読み終わったら、不思議と勇気が湧いてきました。そんな1冊です。

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