アジアの将来とサッカーの関係。書評:熱風2014年12月号 特集「アジア経済圏」

スタジオジブリは、毎月10日に「熱風」という無料の小冊子を発行しているのですが、今月の特集は、「アジア経済圏」です。

21世紀はアジアの時代といわれています。しかし、見通しは楽観的ではありません。日本の立場から考えると、隣国の中国、北朝鮮、韓国との関係は、決してよいとはいえません。これからどのようにアジア諸国と接していけばよいのか。今回の特集では主に経済の点から、大泉啓一郎さんと青木理さんの2人が語っています。

明るい未来なんて待っていないアジア

2人の話を読んでいて強く感じたのは、日本だけでなく、アジアも少子高齢化社会になっているという事実です。東アジアの人口は2030年半ばに減少に向かうと言われています。中国も、2020年半ばには、人口が減少し始め、高齢化社会が訪れると言われています。人口が減るということは、労働人口が減ることを意味します。労働人口が減るということは、経済面で考えると、必ずしもプラスではありません。中国も、韓国も、高度経済成長を迎えて、明るい未来が待っているなんてことはないのです。つまり、中国も、韓国も、日本は今後同じ問題に直面するというわけです。だからこそ、何らかの協力関係を築いていく必要があるのではないかというのです。

サッカーで考えたアジア各国との関係

今回の特集のテーマを読みながら、ふと考えたのは、日本のサッカーとアジアとの関係です。

もし、日本サッカーが強くなろうと思ったら、アジア各国との関係を強め、互いに高め合っていかなければなりません。ワールドカップに優勝しようと思ったら、日本もFIFAランク5位くらいになってなければならないと思いますが、韓国も、中国も、タイもFIFAランク20位以内に入っていなくてはならないと思うのです。ACLがUEFAチャンピオンズリーグと同じくらいのレベルと、価値のある大会になり、世界中の選手たちが、Jリーグ、中国超級リーグ、Kリーグに集まり、レベルの高い試合が繰り広げられなければ、ワールドカップで優勝なんて出来ません。

中国の卓球が世界一なのは、世界一の選手育成システムと、世界で最もレベルの高い中国超級リーグがあり、各国から一流の選手が集まり、毎試合高いレベルの試合が繰り広げられています。このくらいアジアのサッカーが発展するように、アジアを引っ張っていく役割が、日本は求められています。これは、経済における日本の役割と、同じだと思うのです。

今回の特集にも書かれていましたが、アジアは、中国や韓国だけではありません。タイも、インドネシアも、シンガポールも、ベトナムも、インドも、バングラデシュも、アジアです。近いのに、実はよく分かっていないアジアにこそ、もっと注目すべきなんじゃないか。そんな事を考えさせられた特集でした。

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