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沖縄の姿は日本の未来なのかもしれない。書評:熱風2015年5月号 特集「沖縄」

   

スタジオジブリは、毎月10日に「熱風」という無料の小冊子を発行しているのですが、2015年5月の特集は、「沖縄」です。日米関係及び抑止力としての基地の重要性を主張する政府と、沖縄に基地は必要ない、辺野古の生みを守りたい、そして基地が経済効果をもたらさないという考えを持つ県民との間には、意見の隔たりがあります。今回の特集では、「琉球新報」の富田詢一さんにインタビューし、沖縄で起こっていることについて、解説しています。

沖縄の自己決定権を回復させたい

今回印象に残ったのは、「沖縄の自己決定権を回復させたい」という言葉です。沖縄は、江戸時代は琉球王国として、薩摩藩の実効支配を受けつつも、独自の文化を発展させてきましたし、独自に台湾と交流を持っていました。明治以降、日本の本土に吸収された後、太平洋戦争以降はアメリカの支配下におかれてしまいます。本土復帰後も、アメリカと日本との利権争いの場として活用され続けています。

こうした背景を踏まえて、富田さんは「沖縄の自己決定権を回復させたい」と語っています。地域として、国との関係が対等であると考えているならば、決して出てこない発言です。インタビュー内には、翁長沖縄県知事の「沖縄が日本に甘えているんですか。日本が沖縄に甘えているんですか」という言葉も紹介されているのですが、この発言は、沖縄が他の地域とどこか違う扱いを受けてきたということを、象徴する言葉だと思います。

世界中で起こる独立運動の背景

近年、世界中で地域の自治権回復や独立を叫ぶ運動が起こっています。2014年9月には、スコットランドがイギリスからの独立を問う選挙が行われました(結果は僅差で否決)。しかし、スペインのバルセロナを州都にもつカタルーニャ州は、近年独立への動きを強め、住民運動が活発になっています。カタルーニャの独立運動は、FCバイエルン・ミュンヘンのペップ・グアルディオラ監督も支持していることも、話題になりました。こうした世界中で起こっている自治権回復や独立の動きは、日本ではあまり関係ないのではないかと僕は思っていました。しかし、今回沖縄に関する特集を読んで、世界中で起こっている動きと同じことが起こっていると強く感じましたし、自分自身の不勉強を強く反省しました。

こうした、地域の自治権回復や独立を叫ぶ運動の基になっているのは、高城剛さんによると、「グローバリゼーションへの抵抗」であり、「アメリカ的な支配への抵抗」なのだそうです。アメリカ的な正義に対する抵抗。これは世界中で起こっていますし、むしろ英語が喋れない人が増えているアメリカの中でも、こうした意見を持っている人が増えている気がします。余談ですが、アメリカには「ステルススターバックス」というスターバックスの看板を出さないスターバックスがあるそうです。なんでも、スターバックスの看板を出していると客が入らないので、看板を出していないのだとか。笑っちゃう話ですが、大量生産、大量消費に代表される、20世紀をリードしてきたアメリカ的な正義、考え方への抵抗感というのは、様々なところで出てきている気がします。

南国の人々の暮らし方に、未来がある

高城剛さんは先日行ったトークライブで「南国の人々の暮らし方に、未来があるのではないか」と語っていました。つまり、沖縄で起こっていることは、もしかしたら、未来の日本の姿なのかもしれません。僕が好きなスポーツに関するトピックで言うと、バスケットボールの琉球ゴールデンキングスは、日本のどのプロスポーツより高いホームアリーナの稼働率を記録しています。ハンドボールの琉球コラソンは、毎試合1,000人以上の観客をホームアリーナに動員しています。今回の特集を読んで、自分自身の不勉強を強く反省するとともに、沖縄の事をもっと深く知る必要があると感じました。

そして、まだ沖縄に行ったことがない僕にとって、沖縄に行きたくなる気持ちが強くなった特集でした。

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