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書評「がんばらなくていいんだよ」(酒井 雄哉)-自分にあったやり方が必ずある-

   

がんばらなくていいんだよ(酒井雄哉)

「プロフェッショナル仕事の流儀」という番組で、ガンバ大阪の遠藤保仁が読んでいた書籍。ずっと気になっていたのですが、図書館で人気だったので、ずっと順番待ちだったのですが、ようやく読むことが出来ました。

本書「がんばらなくていいんだよ」は、7年かけて4万キロを歩く荒行「千日回峯行」を2度満行したお坊さんが、仏教の教えや考え方に基づいて、自らの考えをまとめた1冊です。荒行を行った方の書籍のタイトルが「がんばらなくていいんだよ」。どんなことが書いてあるのかと思ったのが、興味をもった理由でした。

がんばらなくていいんだよ

本書は目の前にお坊さんがいて、優しく語りかけてくれるような語り口で、心の支えになる言葉がたくさん書かれています。優しい語り口なので、読んでいると身体にスッと染み込むような気持ちがします。幾つか印象にのこった文章を紹介します。

技術が進歩して便利になったおかげで、昔は人間が手作業でやっていたことも、いまでは機械が代わりにやってくれるようになった。その分、人は身体を動かさずに頭を使って物事を考える時間が増えたわけだけど、みんな考えすぎて、いろんな悩みや心配を作り出しているんだよ。

自分ではどうにも出来ないことに対して、ジタバタしてもしょうがない。だけど、自分の努力で変えられることがあるなら、どんどん行動していけばいいんだ。人生を変えようと思ったら、自分の考えや行動を、それまでとは違う内容に変えていかないと、結果は変わらないからね。何もしないで結果だけかえようといっても、それはむずかしい話なんだ。

生き方でも、仕事の仕方でも、人づきあいでも、なんでもそうなんだ。誰かにとってうまくいった方法をその通りにやったからといって、うまくいくとは限らない。お手本があったとしても、それを自分で真似しながら、自分にあったやり方に変えていけばいい。

結果をすぐに求めないことが大切なんだ。今の時代は、すぐに結果が出ないとダメだと思ったり、すぐ他のことに目を移したりしてしまうけど、ダメな時はダメな流れを正確に捉えて、それに応じた対策をしていけばいいんだよ。

むずかしい問題だなと思ったら、自分の力でできそうな部分を見つけて、そこからどんどん崩していけば、ゴールにたどり着けるんだ。どんんあに手強い依存症も、少しずつ少しずつやめていけばいい。

自分の道を見つけるのは大変だけど、子供の頃好きだったことや得意なこと、当時の修正がヒントになるんじゃないかな。

自分の意見は全部正しいという思いは、他の人の意見はみんな違うんだという感覚につながってしまう。すると、相手の立場やきもちなんて目に入らなくなるし、自分しか見えなくなってしまって、自分の意見を押し付けたり、自分のやり方を強調したりしてしまうんだ。

遠藤が本書を読んでいた理由を考える

読み終えて、ふと「遠藤保仁はなぜこの本を読んでいたのだろう?」と考えてしまいました。普段から飄々として、プレッシャーなんて感じてないような顔をして、大きな物事をなしとげてしまう遠藤の姿を見ていると、本書を手にとって読むような理由なんてないんじゃないかと思ったのです。

でも、少し考えて、それは違うと気がつきました。遠藤だって、悩んでいたのだと思います。飄々としているけど、プレッシャーはあるだろうし、物事が上手くいかないストレスは、人に見られる職業に就いている以上、人一倍抱えているはずです。

高倉健さんが、「プロフェッショナル仕事の流儀」で、山下達郎さんの「希望という名の光」の歌詞カードを持ち歩いていることを紹介していましたが、見た目強い人であっても、実際はこうしたよい言葉に触れつづけることで、強さを保っているのだなと、改めて感じました。

本書は、Kindle版でも販売されています。ふと悩んだ時、物事が上手くいかないと感じた時に、手に取って読んでみることをおすすめします。読み終えると、少し気分が楽になった気にしてくれる、そんな1冊です。

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